【買い物文化】定価と値段交渉、外国人はどっちがお好き?

 

昨年末、日本の会社で働いていて日本語勉強のベトナム人から夕食に招かれて、彼のアパートへ行ってきた。

それが上の写真で、日本人が畳の上で食事をするように、ベトナム人もジベタリアンでこうやって床に座ってご飯を食べることが多いらしい。

このとき3人のベトナム人がいて、日本とベトナムの違いについて話しているうちに買い物文化の違いになって、1人が「日本は定価文化の国で、どんな商品にも値札があるから便利でいいです」と言う。

ベトナムではスーパーマーケットなら値札があるけど、庶民が集まる市場ではそんな腑抜けたものはなくて、売り手と買い手の真剣勝負、話し合いで値段が決められる。
だから別の1人は「でも、ベトナムでの値段交渉がなつかしい。自分の納得できる値段で買い物ができるし、店の人とのコミュニケーションも楽しかった」と異を唱える。
もう1人は定価が良いと言う。

日本では、家電や自動車など大きな買い物をするときやフリーマーケットでは値段交渉をすることがあるけど、基本的には商品には値札が貼ってある定価文化の国。
でも、海外では交渉力がものをいう国も多い。

ちなみに日本はこんな国だった。

旅㉚日本が世界初!適正価格・ぼったくりなしの買い物文化

 

では外国人は、買い物では定価と値段交渉のどちらがいいと思っているのか?
SNS上に日本や日本語に興味のある外国人が集めるグループがあるから、そこに質問してみた。
以下が寄せられた返事で、英語も日本語もあったからそれぞれ載せようと思う。
ぎこちない日本語もあるけど、温かい目で見てあげてほしい。

 

イギリス人:I prefer fixed price. I’m in the UK
定価のほうがいい。

アメリカ人:I hate negotiating for prices. In the US it is rare. Cultural I think
値段交渉は大嫌い。アメリカでそれはまずない。そういう文化だと思う。

カナダ人:Fixed price only.
定価だけだね。

ドイツ人:ドイツ人の私も「定価」が好きです。

メキシコ人:Negotiating a price in my point of view is like… demerit the value of the person whom worked hard to bring the product to you… like for example, on harvesting…

個人的に値段交渉というのは、消費者に商品を届けるために一生懸命働いた人の価値を損なうようなものだと思う。たとえば、作物の収穫とか。
*以下、日本語で。

(たぶんこれはメキシコの事情だけど)人びとは通常、新鮮な野菜を手に入れるために必要な時間と手間を考えない。
ハードワークの後に彼らが適切な価格設定をするのに、消費者はディスカウントしようとする。
これで努力と価格が釣り合うだろうか?
ここの職人は素晴らしい工芸品を作るけど、残念なことに人びとは常に低価格を求める。これでは文化が廃れてしまう。
ちろんフランチャイズストアはいつも税込みの定価だ。

 

シンガポール人:場合によりかな?
スーパーとかには一応公平な価額であろうが、ツーリスト向けの店とかは大体そんなことではないだろう。例えば、価値が実際的にはただ100円の小物で、物価の知らないツーリストに3000円以上でも売っています(ぼったくり)。こんな場合時には必ず交渋が必要だと思う。

ミャンマー人:I like fixed price too. Discount are very annoying sometimes and it waste my time and energy.And it can also cause some conflicts between customers and the shop. i am from Myanmar.
定価が好き。値引き交渉は時間と労力の無駄でとてもイライラする。
それにそれが原因で、消費者と店とでケンカになることがある。

インドネシア人:I like negotiating too! Some people doesn’t know this but in Japan you can ask for a discount at stores like denkiya, jewelry stores, and stores that sell imported brands like LV etc. Most people especially in Japan doesn’t like negotiating because it’s カッコ悪い but we are all different.

交渉がいい!
知らない人もいるけど、日本では家電屋や宝石店、それにルイ・ヴィトンとかの輸入品を売る店では割引ができる。
ほとんどの人、特に日本にいる人は値段交渉をかっこ悪いと嫌う。でも私たちはそれぞれ違う。

 

ということでした。
みなさんはどう思いますか?

 

 

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2 件のコメント

  • 日本人はどう考える人が多いか知りませんが、少なくとも自分の経験から言うと、大阪は(デパートを除いて)値段交渉が当然の街、あとは東京はじめほとんどの街で定価表示が現代日本の常識ですね。
    世界に目を向ければ、アングロ・サクソン・ゲルマン民族は定価表示の社会であり、南欧・南米を含むラテン民族、アジア・アフリカ諸国は値段交渉が普通ですね。豪州やロシア・東欧の状況は知りません。

    と言っても、その「交渉幅」がまた、国・地域・業種によってピンキリなんですが。自分が経験した掛け値が一番ひどかったのは、スペインのコスタ・デル・ソル海岸の海の家で売っていた水着でしたね。まあ、東洋人がスペイン語なんて読めるはずないとでも、あのおっちゃんは思っていたのだろうが。イタリアの土産物屋もひどかったなぁ、ほとんど詐欺ですよ。ああ、例外として、シンガポールはほぼ全ての店で定価表示です。
    なお、定価表示を避ける国は、税務署監察官の目のこともあるみたいです。

  • 勝手なイメージですが、先進国は定価制文化、発展途上国は交渉勝負と思ってましたけど、イタリアやスペインも交渉が多そうですね。
    税金対策として値札をつけないという視点はありませんでした。
    たしかにそれはありそうです。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。