【悪循環】韓国が熱心になるほど、日本が冷たくなるワケ

 

きょねん日本が韓国に対して輸出管理を強化すると、あちらはこれに大反発し、政治家やメディアがあおって反日の嵐が吹き荒れた。

韓国大統領府の報道官は「日本の責任ある政治家たちは、現在この歴史の前でどれくらい正直なのかもう一度聞きたい」と怒り、同じく大統領府の関係者は「(日本に)手を差し伸べようと言うのは無意味のような気がする」とあきれる。
また、「義兵」や「竹槍歌」という言葉を使って、朝鮮時代の民衆が日本に対抗した話を国民に想起させ、抗日精神をあおる政治家もいた。

そしていま、そんな反日はどこへ行ったのか。
最近は親日モード全開で、韓国政府は「日本に手を差し伸べている」という。

中央日報の記事(2020.11.25)

菅氏は安倍氏とは違う? 日本に手を差し伸べる韓国大統領府

 

この心変わりの理由は3つある。
まずアメリカで新大統領が誕生したこと、次に北朝鮮問題を進展させるためには日本との関係改善が必要なこと、そして首相が安倍氏が菅氏になったことだ。
これで韓国政府は、いまは日本と仲良しになることが得策と判断した。

で、韓国が「日本に差し伸べた手」というのが気になるところ。
これは今月14日に行われた首脳会議で、ムン大統領が菅首相を名指しして「お会いできてうれしい」と笑顔で呼びかけたことや、駐日韓国大使を変えることを指すらしい。
大使の交代には、「冷え込んだ韓日関係のこじれを解きほぐし、未来志向的両国関係に進む契機を用意する」という韓国政府の意思があるとか。

 

「魚心あれば水心」でこうも積極的に出られると、日本としても、差し伸べられた手を無視するわけにはいかない。
と思うじゃないですか?

いまの日本政府のムン政権に対する信頼度はゼロに等しく、見る目も冷たい。
関係改善には日本も前向きだけど、そのための最低条件となる「日本との約束や国際法を守ってほしい。具体案を提示してほしい」という日本の要求を韓国側は一貫して無視して、自分のやりたいことをやって言いたいことだけを言う。

そんな自分勝手な隣国に、日本の堪忍袋の緒は切れて愛想も尽きそうだ。

時事通信の記事(2020年11月23日)

元徴用工問題で、日本企業の資産現金化をやめる手だてを打たない韓国側に対する日本政府の不信感は募る一方だ。首相は「環境整備をするのは韓国だ」との趣旨を朴氏に伝え、共同宣言案を拒否した。

日韓、関係改善へ温度差 急ぐ韓国、日本は静観

 

いまの両国関係が「戦後最悪」で未来に向かって進まないといけないという認識では、日韓は一致しているけれど、関係悪化の原因となった元徴用工問題で韓国は解決策を示さず、日本が望んでいないことばかりしてきやがります。
韓国が手を差し伸べるほど、日本は「ソレジャナイ」と心が冷たくなるから、時事通信が「両国の関係改善へのスタンスは温度差が際立っている」と書くのも当たり前。

「冷え込んだ韓日関係のこじれを解きほぐし~」ということで韓国政府が用意した次の韓国大使についても、過去の反日的言動が問題視されて、朝鮮日報の記事によるといま日本では反発が広がっている。(2020/11/25)

日本、姜昌一大使内定者に反発の動き

日本がよろこぶ人を送ってほしい。

 

自分が熱くなるほど、相手は冷え切っていくというこれ以上ないほどの悪循環だけど、人間関係でもこんな状態はよくある。
こういうときは自分のしたいことではなくて、相手が欲することをするべきなんだけど、ムン大統領にそれができるかどうか。

ちょっと前まで「手を差し伸べようと言うのは無意味のような気がする」と言っていたのに、急に「お会いできてうれしい」と言われても、その笑顔が来年どうなっているか分からない。
それよりも具体的な解決策だ。

 

 

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。