いまこのツイートが話題になっている。
昔、日本在住のアメリカ人に「日本の食べ物はどうだ?」と尋ねたら、答えは…
「何でも美味い。量が少ないのも健康的でいいと思う。だが…」
「ピザにコーンを載せる習慣だけは許せない。あれは法律で規制すべきだ!」
ピザのコーンを憎む米人は複数いた。なぜいけないのかは誰からも聞けなかった。
— ブラスコウ/秋友克也 (@sjxqr393) February 21, 2021
ツイートが消えてしまうこともあるもんで、ここに内容を書かせてほしい。
日本に住んでいたアメリカ人に日本の食べ物についてきいたところ、「ピザにコーンを載せる習慣だけは許せない。あれは法律で規制すべきだ!」という答えが返ってきたという。
ピザ&コーンを憎むアメリカ人は何人かもいたけれど、その組み合わせがダメな理由はわからず。
これにネットの反応は?
・アメリカのトウモロコシは加工しないと、家畜の餌って認識だからね
・関東人のソウルフード納豆だろ
あれはテロだ
・酢豚にパイナップル論争みたいなもんだな(´・ω・`)
・女体盛りとか生け作りかと思った
・分かる昔シチューにサツマイモ入れた女とはそれが原因で別れたわ
人類は、自分が育った国や地域の食文化を基準にして考えるから、他国の食べ物を見て「いやいや。それはありえんてっ」とツッコみを入れる現象は世界中で起こるはず。
ネットでは日本人のコメントで、イギリスの「ステーキ&オレンジマーマレード」、イタリアの「バナナ&苺ジャム」を見て衝撃をうけたというものがあった。
日本でコーンとパイナップルの「ハワイアンピザ」を見て、ハワイの人が怒りだしたという。
個人的には台湾で目撃した「玉米冰」 (コーンカキ氷)という、氷とトウモロコシの組み合わせには刮目せざるを得なかった。
*刮は「こする」の意味で、目をこすってよ~く見るということ。
ただアメリカは広い。
ロサンゼルスではコーンがのったピザはよくあって、まったく珍しくないというコメントもあったから、「全米が怒った」というワケではないのだろう。
さて日本のコーン・ピザを見て驚き、「あれは許せん!」と怒るアメリカ人には何人か会ったことがある。
以前、アメリカ人と回転寿司を食べていたときに、アボガドを白米でくるんだワケノワカラン物体(カルフォルニア・ロール)を「スシ」と称するのはやめてほしい、と言ったことがある。
アボガド
カルフォルニア・ロール
日本を代表する美食家の北大路魯山人は寿司についてこう言う。
いったい寿司のウマイマズイはなんとしても魚介原料の問題で、第一に素晴らしいまぐろが加わらなければ寿司を構成しない。
「握り寿司の名人 (北大路 魯山)」
この定義にしたがえば、魚介類でなくカニ風味のかまぼこに、アボカドや白ゴマなどを米でつつんだモノは寿司じゃねえ。
するとそのアメリカ人は「そうか。それはすまないことをした。アメリカ人を代表して謝るよ」なんて言うはずもなく、「じゃあ、コーンが載った日本のピザは一体何なんだ?イタリア移民としてあれは許せないね!」と反論しやがります。
「ソウルフード」は本来黒人が使うことばだけど、あえて言うなら、イタリア系米国人の彼にとってのそれはピザらしい。
いやいや、それは「ご飯+フルーツ」に匹敵するゲテモノか?
という思いはあったものの、生まれ育った国の食文化が違うからこれは議論にならない。
ピザにコーンがNGの理由は、基本塩味のピザに甘みのあるコーンを組み合わせるのは味を相殺するからのようだ。
ポップコーンのように加工していないコーンを食べるのもおかしい、とも言っていたような気がする。
国際化のいま、「本国と違う!」という理由で他国の食べ物に怒っても、意味も仕方もない。
「それはそれでアリ」という寛容な心が必要だ。
しかしそれでも、本物は本物として分けてほしい。
ということで日本の基準に合ったものは「寿司」、海外によくあるワケワカランものは「SUSHI」と区別して考えるのが賢明か。
いまではカルフォルニア・ロールが逆輸入して日本でも人気があるから、コーンピザもそのうち海外に広がるかもしれない。
それも食の国際化だから。
> ピザにコーンがNGの理由は、基本塩味のピザに甘みのあるコーンを組み合わせるのは味を相殺するからのようだ。
> ポップコーンのように加工していないコーンを食べるのもおかしい、とも言っていたような気がする。
私がこれまでその理由として知っていたのは、上記のうちでは後者の方ですね。
「基本塩味のピザに甘みのあるコーンは合わない」というのは知りませんでした。そう言えば、たとえばミニトマトなんかも外国のトマトに比べるとすっごく甘くて、「ピザには変だ」と言われたような気がします。あと、パイナップルも非難されたかな。やはり基本的に甘い味の具は、彼らには、ダメと判断されるのでしょうか?(でもあんなにコーヒーへ砂糖をドバドバ入れるし、7-UPサイダーなんかもめちゃくちゃ飲むくせに。)
ちなみに、アメリカには、パスタを含めてあまりまともな味の麺類が無いのですが、困った挙句、イタリア系の現地アメリカ人に店を聞いてパスタを食べに行ったところ、さすがに美味しかったです。やはりイタリア人、イタ飯への嗜好は洗練されていますね。
先日NHKテレビで豆腐を全米で売る人の話をしていましたが、
米国では基本、大豆は家畜の餌のイメージがあり、米国人は
食べるのに抵抗があったと言ってました。
コーンも同じなのかな。
彼の個人的な考えですから、ほかにいろんな答えがあるでしょうね。
そういう発想があるかもですね。