日本政府が、福島原発の処理水を海に放出すると発表した。
放射性物質のトリチウムを含んだこの処理水について、麻生大臣は「飲んでも何てことない」と言ったところ、中国側から「飲んでから言って頂きたい」という反発がでた。
表現の仕方は置いといて、朝日新聞の記事によると実際飲んでも問題はなさそう。(2021年4月13日)
まず日本が定める放出基準は1リットルあたり6万ベクレルで、この水が人体に与える影響について記事でこう説明する。
この水を70歳になるまで毎日約2リットル飲み続けても、被曝(ひばく)は年間1ミリシーベルト以下におさまるという。日本で1年間に自然界から受ける放射線による被曝量と同等かそれ以下で、国際的に許容されるレベルにとどまる。
トリチウムってどんな物質? 海洋放出後に必要なこと
福島原発から出る水は、この基準の40分の1まで薄めると政府が言っている。
だから深刻な問題は無知や誤解、それと悪意による「福島の魚はアブナイ」といった風評被害であることがわかる。
でもこれに猛反発するのが韓国で全国紙の記事の見出しを見ると、日本は取り返しのつかないことをやりそうな気がしてくる。
中央日報日本語版の記事(2021.04.14)
韓国首相「日本の汚染水放出は無責任な決定…もう一つの歴史的過ちを犯すこと」
まずは一つ目の過ちの説明からどうぞ。
聯合ニュースの報道によると韓国の地方都市が日本を訴えるらしい。(2021/04/13)
韓国・済州道 福島原発汚染水「海洋放出すれば訴訟」
ハンギョレ新聞は政府のこんな反応を伝える。(2021-04-14)
韓国政府「日本の汚染水排出決定に強い遺憾…韓国国民の被害賠償を要求」
ハンギョレ新聞のこの報道はもう何の話か分からない。(2021-04-13)
「日本の福島原発放射能汚染水放流は“核テロ”…撤回せよ」
韓国政府が日本に激しく非難して、「韓国国民の安全のために必要なすべての措置を取る」と明言するのなら、まずはソウルの“放射能汚染”をどうにかすべき。
ソウルの日本大使館が公開している「日本と韓国の空間線量率」を見ると、きのう4月13日のデータは以下のとおり。(単位:μSv/h)
福島市(0.123) いわき市(0.059) 東京(0.037) ソウル(0.118)
首都ソウル市で福島市と同じレベル、東京に比べると約3倍も“アブナイ”。
視野を広くして世界を見てみると、韓国とはまるで違う反応があることに気づく。
アメリカは日本の対応を国際安全基準に基づくものとし、ブリンケン国務長官は「透明性ある取り組みに感謝する」と表明した。
「もう一つの歴史的過ちを犯す」とは何だったのか。
国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は日本の海洋放出について、「安全性や環境への影響の評価に基づいた規制の下、世界で日常的に行われている」と述べる。
そのうえで事務局長は、日本は透明性を確保しながら放出作業を進めるべきだと強調。
「海洋放出すれば訴訟」とは一体なんなのか。
アメリカや国際原子力機関は日本支持の立場を明らかにした。
韓国としても、国際社会の反応はすごく気になる。
怒りに震えて立ち上がった自分たちに、世界の特に主要国は同調してくれるのだろうか?
イートゥデイ(韓国語)の記事を見る限り、それは期待できそうにない。(2021-04-13)
서구권 외신 “일본 오염수 방출 문제없지만 한국 분노할 것”
日本の海洋放出について韓国は怒るだろうが、問題はないと欧米メディアは報じている。
ブルームバーグ通信は日本の措置は国際的な慣行であり、世界的なガイドラインを満たす可能性が高いという。
フォーブスは人間や環境に全く問題を起こさないし、処理水を海に放出するのは最良の方法だと日本の方針を積極的に賛成した。
間違っているのは危険を誇張すること。
そういう誤った考え方が正しい行動を縛り、大切な資源と時間を浪費することが問題だと指摘する。
つまり事実や化学を無視して、「核テロ」などと騒ぐなということだ。
国際原子力機関が日本の海洋放出について、科学的・技術的に問題ないと報告している。
韓国が表現する汚染水(放射能で汚染された水)とは現実的には毎日2ℓ、70年間飲んでも人体には“無問題”と言っていいものだ。
だから悪意がなければ、欧米メディアの反応が自然で当然のものになる。
とはいえ個人的な感想を言えば不安がゼロではないから、政府は国際機関のチェックを受けながら透明性を高めて作業をしてほしい。
自国の原子力施設から、放射性物質のトリチウムを海や大気に放出することはいろんな国がやっている。
経済産業省がまとめたデータによると、2016年に韓国は約136兆ベクレル、フランスは15年に約1京3778兆ベクレル、イギリスは15年に約1624兆ベクレル、カナダは同年に約495兆ベクレルを放出した。
これは安全基準を満たしたもので、人体や環境などへの重大な影響は確認されていない。
くわしいことは産経ビズの記事をどうぞ。(2021.4.14)
海外でもトリチウム放出、韓国原発は年間136兆 仏再処理施設は1.3京
日本がこれから世界に認められた常識をやろうとしている。
だから欧米はだいたい賛成しているけれど、「国民の被害賠償を要求する」と迫るのが韓国さん。
その背景について中央日報日本語版が指摘していることは、とても重要なのでまた紹介しよう。(2021.04.13)
当初から韓国政府は福島問題に対して科学的にアプローチするのではなく、日本に対する政治的対応カードとして利用しようとしたが、結局行き詰まってしまったのではないかという指摘もある。
日本は、米国とIAEAから支持を引き出していた
つまり日本がやろうとしている処理水放出については、これを政治カードとして利用したい国や人は大騒ぎをするし、そうではない国や国際機関は積極的に、または静かに日本政府を支持している。
この残念な状況は日本国内でも同じだ。
こちらの記事もどうぞ。
ドイツの“少女像”まで利用するユン氏に、韓国国民「恥知らず!」
この件で、韓国が科学と事実を無視した感情的非難を繰り広げるのは、まあ分かるのですが。
中国が韓国と同じように日本を非難するのは何が理由でしょうかね? IAEA体制による核査察に反対するためか? あるいは、日米側から韓国を引き寄せるのが目的なのか?
簡単な解決策は文句言ってる中韓の原発から放出されてる水のトリチウム濃度より低い状態で放出すればいいのに、IAEAを間に入れて
>毎日約2リットル飲み続けても
これに中国が「麻生飲んでみろ」って噛みついてるけど、飲んで問題ない線量ってのと実際飲めるかはべつなこともわからんか?いやがらせだろうけど
説明するだけ無駄。