「正しく恐れる」はやっぱり大事だった。
日本政府が福島原発の処理水を2年後に海へ流すと発表すると、アメリカと国際原子力機関(IAEA)は国際安全基準に基づく処置だとこの対応を支持した。
ブリンケン米国務長官は「透明性ある取り組みに感謝する」とまで言う。
フォーブス誌は人間や環境に全く問題を起こさないし、海洋放出は最良の方法だと日本の方針に賛成。
間違いがあるとすれば、誤った情報によって正しい行動が取れなくなり、大切な資源と時間を浪費することだという。
イグザクトリー。
たしかに処理水には放射能物質のトリチウムが含まれているけれど、国際安全基準を満たした上で、それを海に放出することは世界で日常的に行われている。
だから、特定の意図やねらいがなければこの反応が当たり前。
でも、隣国さんいま大パニック。
全国紙の見出しを見ただけで、巨大な恐怖や怒りの片鱗が伝わってくる。
中央日報日本語版の記事(2021.04.14)
韓国首相「日本の汚染水放出は無責任な決定…もう一つの歴史的過ちを犯すこと」
ハンギョレ新聞の記事(2021-04-13)
「日本の福島原発放射能汚染水放流は“核テロ”…撤回せよ」
東亜日報の記事(April. 15, 2021)
「食べても大丈夫?」 日本産水産物への不安高まる
*処理水放出は2年後!
ハンギョレ新聞の記事(2021-04-17)
日本、月城原発の5400倍の発がん性物質の放出になぜ言及しないのか
なかでも強烈なのは日本のメディア・FNNが報じた「地球を汚し人類を殺す日本」だ。
どの韓国メディアかは明らかにしなかったけど、本当にこう報じた韓国メディアがあったという。
玄界灘の向こうには、日本人の想像を超えた世界が広がっているようだ。
だがマテ。
日本の「汚染水排出」については去年、国民や環境への影響はないと韓国政府が確認したはずなのだが?
聯合ニュースの記事(2021.04.15)
汚染水の海洋放出 「科学的に問題ない」=韓国政府報告書
日本政府は処理水に含まれるトリチウムの濃度を、国の基準の40分の1、世界保健機関(WHO)の飲料水基準の7分の1にまで薄めてから海洋放出すると約束している。
この報告書の内容はまったくもって正しい。
でも記憶が一年おきに初期化されるのか、いまになって韓国政府は「日本の汚染水排出決定に強い遺憾…韓国国民の被害賠償を要求」、首相は「日本の汚染水放出は無責任な決定…もう一つの歴史的過ちを犯すこと」と怒り出す。
全国紙の「5400倍の発がん性物質」「放流は“核テロ”」という見出しは大げさどころか、もはや誤報レベル。
こんな報道を大々的にして国民の恐怖や不安を煽る。
韓国・蔚山市から約20キロのところにある月城原発からは、年間約136兆ベクレル(2016年)のトリチウムが海や大気に放出されているのにこちらはスルー。
日本の処理水はこれより安全なのに、「地球を汚し人類を殺す日本」と国民に訴える韓国メディアもある。
これを“真に受けた”国民は「日本の汚染水によって、海のものは食べられなくなる」「韓国産のり、わかめ、魚など海産物は全部食べない」などとネットに書き込む。
繰り返しになるが、日本の処理水放出は人体や環境への問題はない。
さすがにゼロではないけれど、人が普通に生活していて、自然に浴びる放射能よりも影響は少ない。
だから国際原子力機関(IAEA)はOKを出して、韓国政府報告書には「科学的に問題ない」と書いてあるのだ。
でも韓国の政府・メディアによる無責任な発表は、国民を不安にさせるには十分。
こうなると、韓国の水産業者団体が悲鳴を上げることになる。
中央日報の記事(4/16)
竹島市場商人連合会のホ・チャンホ会長は「原発汚染水が及ぼす影響がわずかでも、消費心理が萎縮することが問題」と話した。
韓国済州の東門市場・浦項の竹島市場「日本の汚染水が地域の息の根止める」
2年後の心配よりも、現在進行形の月城原発の“汚染水”について考えたほうがいい。
韓国では客足が遠のいた水産市場が出てきているという。
日本の処理水放出は未来だというのに、すでに実害がうまれている。
政府は1年前の報告書を無視するし、メディアは科学に背を向けて「地球を汚し人類を殺す日本」というメチャクチャな報道を行うのだから、消費心理が直撃を受けるのは当たり前。この風評被害はもう不可避。
事実を知って正しく恐れることは本当に大事だ。
いま韓国で起きている騒動がそれを教えてくれる。
韓国の水産業者には気の毒としか思えない。がここからなぜか、この風評被害を含めて「悪いのは日本」の大合唱を叫ぶ未来が見える。
こちらの記事もどうぞ。
ドイツの“少女像”まで利用するユン氏に、韓国国民「恥知らず!」
> なかでも強烈なのは日本のメディア・FNNが報じた「地球を汚し人類を殺す日本」だ。
> どの韓国メディアかは明らかにしなかったけど、本当にこう報じた韓国メディアがあったという。
えー、どの韓国メディアか知らないのですか? ならば教えてあげますよ。某韓国人のブログから。
> 大手とも言えないけど、週刊誌も発行している「マネーS」という会社があります。そこの記事ですが・・なんと、題が「地球を汚し人類を殺す日本」です。
まー、感情的な反発だけで
あまつさえ大使館前で菅首相の肖像に汚染水ふりかけパフォ。
こういう事を繰り返していて日本でなぜ嫌韓が増えるか理解できないとか
言論メディアが堕落すれば、どんな世の中が作られるのか、気になるなら、韓国を見ればよいのです。
今、韓国は様々な問題がありますが、その中でも最も大きな問題がマスコミの堕落です。
現在、韓国のテレビを見ると、日本現地で福島原発の汚染水排出に反対する日本人のインタビューや、一部の日本人のデモを放送しており、日本政府が多数の日本人の反対にもかかわらず、汚染水の放流を決定しているというふうに報道しています。
ほかにも上の本文でも触れたように、原発汚染水の放流は海洋を汚染して水産物が食べられない状態になるように報じています。マスコミが事実を報道せず、自分たちの誤った考えを報道しており、その報道を見た韓国人は怒っているのだから、もどかしく思わざるを得ません。
金一銭も受け取らない朴槿恵(パク・グンヘ)大統領を、三星(サムスン)から賄賂を受け取ったという濡れ衣を着せて弾劾した主人公もマスコミだと言えます。
あなたのような冷静な人が増えることを期待します。
でもいまの韓国メディアの報道ではむずかしそうですね。