【頭いたい】日本の大学生「最悪なのは、日本人の歴史認識だ」

現代のオリンピックを提唱したフランスのクーベルタンは演説でこんなことを言う。

「商取引の場か、それとも神殿か。スポーツマンがそれを選ぶべきである。あなた方は二つを望むことはできない」

オリンピックを商業主義のカネ儲けの場とするか、それとも純粋で神聖なスポーツの祭典とするかの二者択一を迫ったのだろう。
その答えはそれぞれの人にまかせるとして、韓国・文政権に対しても同じような指摘ができる。

歴史問題を何度も蒸し返して反日政策を推し進めるか、それとも日韓友好か。韓国政府が選ぶでべきである。その二つを望むことはできない。
韓国側が徴用工・慰安婦問題で日本との重大な合意を二つもひっくり返したことで、日韓関係を「戦後最悪」というほど悪化させた。
日本はその解決策を求めているのに、文政権はいまだにそれを示していない。
文大統領は経済と歴史問題を分けて考える「ツートラック戦略」を主張しているのだが、それはつまり国内向けの反日と日本との経済協力を同時に求めるようなものだから、当然日本には通じない。
日本への謝罪要求と未来志向の関係は両立しないから、韓国はどちらかを選ぶべきである。

でも文化なら話は別だ。
最悪の関係と言われていても、韓国で日本のアニメやゲームは爆発的な人気を集めたし、日本でも韓流ドラマやＫ―ＰＯＰは広く受け入れられている。
歴史問題と文化の受容なら、多少の摩擦はあっても両立はなんとか可能だ。
でも、文化と過去は切り離して考えるべきとよく主張する韓国メディアも、本音としてはやっぱりこの二つを結びつけ、日本人に韓国の歴史認識を浸透させたいらしい。

聯合ニュースの記事（2021.07.25）

韓流ファンの日本人大学生たち　「ただ文化消費せず歴史と向き合って」

韓流ファンの大学生らが教授の指導を受けて、徴用工・慰安婦問題など日韓の歴史問題を取り上げる本（『日韓』のモヤモヤと大学生のわたし）を出版し、韓国メディアが著者の大学生にインタビューを行った。
歴史を過去ではなくて「現在の人権問題として考えている」という彼らは、それこそが歴史の蒸し返しで、日本人が韓国を嫌う理由になっていることを理解してないようだ。
韓流ファンの日本人にこそ「歴史的事実を伝えたかった」と主張する大学生の考え方は、こんな言葉から想像できるはず。

「文化のみを消費して自分の加害性に向き合わないことの問題性をどうやったら分かりやすく伝えられるか」
「最近、慰安婦や徴用工の裁判があったが、テレビのコメンテーターのコメントを見ていると植民地主義的だと感じる」

頭が痛いというか、極めつけはこれ。

「戦後最悪の日韓関係だと言われるが、根本的に日本人の歴史認識の悪化があると思う。戦後最悪なのは、日本人の歴史認識だ」

もちろん韓国側からしたらこれは百点満点の答え、満場一致のスタンディングオベーションだ。
韓国メディアがこんな理想的な日本人を記事で伝えないはずがない。
指導教授からして、『朝鮮人「慰安婦」と植民地支配責任』なんて本を書いているぐらいだから、はじめから客観性は期待できそうにない。
日本軍が少女を強制連行したとか、性奴隷にしたなんて説には根拠が一つもなく、現在では完全否定されているのに、この本ではそうした事実の指摘はまず間違いなくない。

日本の反応をみても、この主張についていける人は少数らしい。
アマゾンのレビューでは、「植民地支配についての歴史的事実、「反日」「反韓」の意味などが、とてもわかりやすく書かれています」という高評価は一つだけ、あとは「絶望的な知性であり、一次資料すら考証していない事が伺える」、「国際合意を破棄し、条約をないがしろにするから反韓感情が起こっているのです」と低評価が続いている。

文化と歴史問題は切り離して考えるべき。っつーのにこの大学生は「日韓関係は悪化しているけどＫ―ＰＯＰ好きは増えるという状況」がおかしい、矛盾していると思い、文化を楽しむことと「歴史に向き合うということは両立できる。それを目指していきたい」と強調。

でも韓流ファンは日韓を「加害者・被害者」ではなく対等の友人関係と考えているだろうから、「戦後最悪なのは、日本人の歴史認識だ」なんて訴えは通じないだろう。
韓国文化の好きな日本人に歴史の直視は求めないで、両者は交わらず、それぞれ別の世界線で生きていくほうがいい。
一番の問題は自分ではなく、若者にこんなことを叫ばせる大学教授の存在だ。
反日政策と経済協力については、韓国は二つを望むことはできない。

文化と歴史問題を結びつけるべきではないが、韓国側の本音としては、日本の韓流ファンに自分たちの歴史認識を刷り込みたいのだろう。

まえに李明博大統領がこんなとんでもないことを考えた。