東京五輪・開会式で、市川海老蔵さんが「し~ば~ら~く~」と歌舞伎の演技をしたのはテレビで見たけど、実は”あの目”には特別な意味があるということを、イギリスBBCのツイートで初めて知りますた。
歌舞伎座の映像に続き、競技場では歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが邪気払いの演目「暫」の扮装で登場しました。 pic.twitter.com/XxIV6WcIHE
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) July 23, 2021
開会式を中継してた日本のテレビ局はこのことを言ってたっけ?
調べてみたら、「暫」(しばらく)というのは歌舞伎の代表的な演目だった。
悪者につかまった善良な人間が処刑されそうになったとき、鎌倉権五郎景政が「しばらく~」の声と一緒に出てきて、首を飛ばされる直前に助けるという物語。
ちなみに「暫」は英語にすると「Just A Moment」(ちょっと待った)になる。
主人公の鎌倉権五郎景政がする「にらみ」には悪霊を払う力があり、あの大きく開かれた目ににらまれた人は無病息災で過ごせるという。
コロナ禍で開催されたオリンピックだから、画面を通じて世界中の人が安全に過ごせますよう海老蔵さんは全力でにらんのだろう。
九代目市川團十郎の「暫」
BBCの記事(23 July 2021)を見ると、イギリスのテレビ・プレゼンターが開会式をこう絶賛。
これは他の時代にはない式典だったが、とても感動的で静かで美しいものだった。
堂々たる勝利(成功)ではなくても、この困難な状況や制約の中では勝利だ。日本はこの開会式を誇りに思うべき。
This has been a ceremony like no other in a time like no other – but it’s been deeply moving and a quietly beautiful affair.
Not triumphant but in the circumstances and restrictions, a triumph. And Japan should be very proud of it.
「Tokyo Olympics: Tennis star Osaka lights Olympic flame」
この賞賛の理由の一つにパンデミックのいま、「暫」で人類全体の邪気払いをした海老蔵さんの演技と日本の伝統・独創性があるはずだ。
よかったら、こちらもどうですか?
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