【いまの日韓関係】福島産を絶賛する外国人と、沈黙の韓国

 

今朝の毎日新聞の社説(8月26日)は、福島への風評被害を取り上げていた。
原発から出た汚染水を処理水に変え、政府は2年後から海に放出する予定で、それによって福島産の水産物・農産物への「風評被害も懸念される」、「風評が起きないようにする手立ても必要だ」という。
これはごもっとも。
ただ処理水の海洋放出は韓国・中国をはじめ世界の多くの国で行われていることで、日本の対応は国際原子力機関(IAEA)から支持を得ている。
それでも風評被害の懸念はぬぐえないから、毎日新聞が「丁寧な説明が欠かせない」と書くのは当然だ。

 

現実的にみると、もし福島原発の処理水を1年ですべて海に放出したとしても、その被ばく線量は年間0・052~0・62マイクロシーベルトでしかない。
放射性物質は雨水や飲み水、食べ物にも含まれているから、地球上で生きる人間がこれを完全に避けることはムリ。

ほとんどの人は気づいていないだけで、日本人の場合、年間2100マイクロシーベルトほど被ばくしているのだ。
それに東京~ニューヨーク間を飛行機で往復すると、0.11~0.16ミリシーベルト被ばくする。
それで産経新聞は福島原発の処理水について社説でこう強調した。(2019/11/21)

事実上、無視し得る量である。このレベルを気にするようなら、国際線の航空機にも乗れない。花崗(かこう)岩地域の西日本にも住めなくなるだろう。

原発処理水 海洋放出の具体化に動け

 

放射線被ばくの恐怖を誇張・ねつ造し、不安をあおる情報を流す人がいるから、福島の風評対策には科学に基づく丁寧な説明が欠かせない。
それとは別で、人々に安心感を持たせるにはこんなことも有効だ。

東京五輪に参加するために来日した、ソフトボール米代表チームのエリクセン監督は福島産のモモを食べてこう絶賛。

「福島のモモはおいしかった」
「福島は被災から復興した。福島が安全で良い場所ということを海外のメディアが見て回れないのは残念だ」

またオーストラリアの監督も「福島は美しい。山や緑が印象的だ。モモはずば抜けて素晴らしい」と称賛する。
中立の外国人にこう言ってくれると、日本政府や福島の人たちにとってはとてもありがたい。
関係者だけでなく、 ネット上も「エリクセン監督ありがとう」、「地元の誇りだからうれしい」、「これこそ復興五輪」といった感謝の声であふれたと産経新聞の記事にある。(2021/7/26)

福島の桃絶賛の米ソフト監督に感謝の声相次ぐ

 

一方で、こうした外国人のポジティブな反応を一切報じない国があるらしい。

「wowkorea」の記事(2021/08/03)

<W解説>米・豪の代表監督が福島産のモモを絶賛、不安をあおってきた韓国メディアは沈黙

韓国メディアは福島の処理水を「放射能汚染水」と悪意のある表現をして、さんざん恐怖や不安をあおってきたけど、「福島のモモはおいしかった」「素晴らしい」といった声を伝える報道は、この記事の時点では見当たらなかった。

現在の日韓関係は戦後最悪というほど悪化していて、去年あたりから韓国は関係改善を強く望むようになった。
下の記事で元国会議長のムン・ヒサン氏が、「韓国のほうがはるかに大きな被害を受けるよりほかない構造なのに、つまらない反日感情をあおり、国内政治的に利用している。」と言うように、この状態では韓国がより大きなダメージを受けてしまう。

中央日報日本語版の記事(2020.09.17)

「韓日関係の放置、両国に百害無益」「さらに遅くなる前にわれわれが手を差し出さなければ」

関係放置が「百害無益」と言うのなら、そんな大げさなことをするより、もっと簡単なことから始めたらいい。
東京五輪で韓国の監督や選手がサービスで「福島のモモはおいしかった」と言ったり、そんな外国人の反応をメディアが報じるだけでもいい。
といっても、韓国の政治家が「つまらない反日感情をあおり、国内政治的に利用」してきて、メディアもそれに乗っかってきたから、いまさらそんな方向転換はできない。
「丁寧な説明」なんて夢のまた夢。
外国人なら簡単にできることが、エベレスト級のハードルに見えるのがいまの韓国だ。となるともう打つ手がない。

 

 

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1 個のコメント

  • アフガンからの撤退すら日本は失敗したと喜んでいるのだから、いまさら何をしようが無理でしょう。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。