【文化大国】韓国のアイドル、「中国正月」で韓国人に怒られる

 

1月1日を新年とする日本は東アジアの例外で、中国・韓国・ベトナムでは旧暦で新年を祝っている。
だから2023年は、きょう1月22日が「明けましておめでとう!ことよろ!」を言い合う日になるのだ。
ここではベトナムは置いといて、中国と韓国が同じタイミングで新年を迎えるから、めんどくさいことも起きてしまう。

韓国の5人組のアイドルグループ「NewJeans」(ニュージーンズ)が最近、韓国の伝統工芸「韓紙」を紹介したところ、中国人から「また韓国に文化を盗まれた!」といった批判が殺到した。
対して韓国人も「中国人は他人の文化を自分のものにしようとする!」と言い返し、中国・韓国の間で文化をめぐる(いつもの)争いがぼっ発。
すると日本でもわりと有名なソ・ギョンドクさんも参戦して、「世界の中心となった韓国文化に対して、中国人は大きな『劣等感』を持っている」とガソリンをぶっかけるから、炎上は大規模火災に発展する。
そんな記事を前回書いたのですよ。

【殴り合い】韓国 vs 中国の文化の起源論争、今度は“韓紙”

韓流人気が世界中に広がった影響もあると思うのだけど、文化大国を自負する韓国は、自国の伝統文化がけなされることを決して許さない。

 

「不幸は友達を連れてやってくる」と言うように、新年早々、中国人から批判をくらった「NewJeans」は今度は韓国人に怒られた。

朝鮮日報の記事(2023/01/22)

NewJeansダニエルが旧正月を「チャイニーズ・ニューイヤー」と表記 「深く反省」 

メンバーのダニエルさんがインスタグラムに「Chinese New Year」と書いて、「あっ」と思った時にはもう手遅れで、

「間違いに気付いてすぐに削除したけど、取り返しがつかなかった」
「私の表現は不適切だった」
「これによって失望したり、傷ついたりした(ファン)と多くの方に、深くお詫びします」

と全面謝罪する事態におちいる。

各国の中国人や中国系の人たちが祝うから、世界的には「Chinese New Year」はよく使われているが、誇り高き韓国人としては、自国の伝統行事に「中国の」というワードが付くことは気に入らない。
そんなことで去年、ソ・ギョンドクさんが「旧正月の英語表記から Chinese 取るべき」と提言すると、「言いがかりをつけるな!」と中国人を怒らせた。
ダニエルさんは韓国とオーストリアのハーフでオーストラリアで育ったというから、韓国社会の“怒りスイッチ”にまだ鈍感だったのかも。

 

韓国正月の「ソルラル」については、日本のウィキベテアでこう説明されている。

「李氏朝鮮の旧暦は、宗主国だった中国清朝が使用していた時憲暦なので、ソルラルの日付と中国の春節(旧正月)の日付は一致する。」

日本ではこうした認識が一般的だから、今回の件について、ネット陪審員はほぼ全員一致で「問題なし」の判決を下した。

・韓国のアイドルも大変やなぁ。
ちょっとした語意を捉えられて炎上する。
・東アジアの文化風習の源流が中国なのは周知の事実なのにそれを無視してこういう主張をするのが理解できん
・事実陳列罪だろ
・Chinese New Year 使用禁止
日本海 使用禁止
旭日旗 使用禁止
・え?あやまったの?
それがあやまりだ!

 

もともと韓国の人たちは自国の文化が好きで、高いプライドも持っている。
そして韓国の人たちは、外国人に中国と一緒にされることを激しく嫌う。
それで去年、「旧正月の英語表記から Chinese 取るべき」と主張したソ・ギョンドクさんは、今年は国連にかみついた模様。

中央日報の記事(2023.01.19)

徐ギョン徳教授「国連の癸卯年記念切手に『中国旧正月』の表記残念だ」

今年2023年は、干支では癸卯(みずのとう)の年になる。
中国文化の干支に関する記念切手でも、「Chinese」の文字は認められないというソさんにとって、正解は『中国旧正月』ではなくて『陰暦旧正月』だ。
日本人なら「わりとどーでもいい」となるだろうけど、この主張に共感する韓国人はきっと多い。

ダニエルさんについては、今回の最適解はおそらく韓服を着て、全世界のファンに向かって「Happy seollal!」とあいさつをして、「ソルラル(韓国正月)」の簡単な説明をつけることだったと思われ。
中国と韓国の新年が同じというのは、仲の悪い2人が同じ誕生日だったようなものだから、細かい表現に気を使わないといけないからめんどくさい。
明治時代に、そんな状態から抜け出した日本はホントに正解だった。

 

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。