「美麗島」(びれいとう)ともいわれる台湾は、日本人にとっては「美食島」。
そう言っていいほど台湾の料理が美味しいことには、それなりのワケがあるらしい。
知人の中国人に言わせると、台湾の中華料理はもちろんウマイのだけど、油が少なく味もチョット薄くて物足りない。
そのことを台湾人に話すと、「台湾はむかし日本に統治されていて、いろんな影響を受けましたから、料理の味も日本風に変わったと思いますよ」と言う。
なるほど。
そのせいか、中国よりも台湾料理のほうが口に合うという日本人は多い気がする。
台湾は日本人に人気の旅行先で、コロナ禍の前は、毎年たくさんの人が美麗島へ向かっていた。
その一番の目的は「グルメ旅」でしょ。
それなら、「便当」はどうだろうか?
いま台湾にある「弁当文化」をもたらしたのは日本。
日本以外で、鉄道の駅弁を楽しめるところは台湾だけだという。
でも大きな違いがあって、台湾のお弁当は必ず温かい状態で提供されるし、漢字表記は「便當」になっている。
*「當」は日本の漢字だと「当」になる。
「便所飯」という例外はあるとしても、基本的に食べ物にトイレや排泄物を結びつけるのはNGだ。
なのになんで台湾は、こんなニオイが漂ってきそうな名称にしたのか?
その理由には、統治時代の影響を受けて日本語の「弁当」から「便當」へと変わったとか、統治時代の日本で「便当」の漢字が使われていて、それが台湾への置き土産になったという説がある。
台湾の特に鉄道の弁当はとっても美味と聞いたが、日本人のボクとしては「便が当たる」と連想してしまうから「台鉄便當」はノーサンキューだ。
日本語の「弁当」の語源については、戦国時代に一度にたくさんの人へ食事を出すとき、簡単な入れ物に盛って提供し、「配当を弁ずる」から「弁当」になったという説があれば、「便利なこと」を意味する古い中国の言葉「便當」という説もある。
もし後者の説が正しいなら、故郷に錦を飾ったことになる。のか?
それにしても食べ物に「便当」って漢字はどうよ? と知人の台湾人に聞いても、「ずっと前からそうだったし、慣れたから気にならない。」とのこと。
もう語感が違うらしい。
台湾の食堂にあったメニュー
もちろん「東京 リベンジャーズ」とは無関係。
「卍」は日本と同じく仏教を表していて、「素食」とは肉を使わないヴェジタリアンフードのこと。この場合は「粗末な食事」ではない。
「台湾の”便当”にはホントにビックリだよ~」と日本に住む中国人に話すと、「なに言ってんですか。じゃあ、”佐川急便”はどうなるんですか?」と言われて「はっ?」となる。
彼があの漢字を初めて見た時、「大便がもれそうで急いでいる」と思ったらしい。
で、佐川の(飛脚の)ロゴを見て、「この半裸の男が持っているのはウ〇チの箱か?」と思ったようだ。
日本ではそんなトラックがよく走っていたから、その中国人には佐川はいいとして、「急便(=ウン〇に急ぐ)」とは何なのか、さっぱり意味がわからなかった。
でもある日、中国語の「邮政局」が日本語では「郵便局」になることを思い出して、「急便」とは「express parcel delivery」のことだと判明してナゾは解けた。
配達に「急便」ってどうよ? と中国人に聞かれても、「ずっと前からそうだったし、慣れたから気にならない。」と言うしかない。
でもまあ日本には、「便は急げ」ということわざがあるぐらいだし。しらんけど。
そういえば明治時代に、日本で初めて郵便サービスが始まったころ、ポストの「郵便箱」という文字を見て、公衆便所とカン違したり、実際に郵便ポストにおしっこをする人が現れた。
それでポストの色を赤にしたという話もある。
この時代の日本人が「急便」を見たら、「いますぐ〇ンコだって?」と疑問に思うのだろうか?
佐川急便が「飛脚マーク」を使っていたころ、あの赤いふんどしに触ると幸せになれるという都市伝説が発生して、女子高生を中心に「ふんどしタッチ」が大流行したことがある。(飛脚のふんどし)
それを中国人が見たら、「ウン〇ボックスを持ってる半裸の男が、なんで女子高生に人気なのか?」とナゾはさらに深まったに違いない。
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