もはや日本社会の敵となった「あおり運転」。
2020年に「妨害運転罪」が創設されたのは、マナー違反を越えたこの犯罪行為を厳しくを取り締まるため。
(「あおり運転」は犯罪です!一発で免許取消し!)
それでも最近、弁護士ドットコムがおこなったアンケート調査によると、あおり運転をしたことあると答えた人のうち、約6割が「後悔していない」と考えていることが判明。
「指導するため」、「されるほうが悪い」という人も多い。
「一発取消し」のリスクは知っているはずなのに、いまの日本の道には無敵の人がけっこういるらしい。
ただ「あおり運転は絶対にダメ」というのは常識でも、現実的には、それをされる側にも問題やきっかけがあると考える人はネットを見るとよくいる。
・片側一車線で法定速度よりも遅く走るクルマはなんとかできないものだろうか
・カッとしてやっちゃうのは100歩譲って分かるが反省と後悔すらしてねえのかよ
・「煽り運転をする方が悪」「法律はこっちの味方」と言わんばかりにデタラメ・周囲に配慮のないワガママな運転する奴増えたよな
・後ろ詰まっているのに譲らない奴はおかしい
・日本人の民度が年々下がってるのは体感してるけどこの数字はそれをよく表しているね
追い越し車線を走り続けることは道交法違反だから、後ろの車に道を譲らないというのはそもそも間違っている。
かといって、「あおり運転」をしていいことにはならないからむずかしい。
さて日本にいる外国人は、日本人の運転マナーについてどう思っているのか?
以下、これまで聞いた話を思いつくまま書いていこう。
〇インド人
意外なことにインドに「あおり運転」は存在しないらしい。
あるとき助手席に乗っていたインド人はこんなことを言う。
「日本人のドライバーはみんな、こんなに長い車間距離をとっているから感心する。インド人はせっかちだし、“油断”してるとすぐに割り込まれるから、前の車にピッタリついて走るのが普通。」
ということで、日本の「あおり運転」はインドではみんながやってる平常運転だから、特にマナー違反にはならないという。
だからインド人の場合、「あおられ耐性」が高いというよりも、そもそも気づかない。
〇バングラデシュ人
「たくさんの車が道を走っていたり渋滞していても、だれもクラクションを鳴らさないから、日本人は忍耐強いと思う。バングラデシュの都市部は日本の真逆。クラクションをはじめ、いろんな音がいつも聞こえてきて本当にうるさい。それが当たり前だったから、日本では車の動きはあっても静かだから、映画のシーンみたいに見える。」
日本人がバングラデシュへ行って、首都ダッカの日常風景を見れば、きっとそのカオスっぷりに驚く&疲れる。
〇アメリカ人
日本の小学校で英語を教えていたアメリカ人が感心したのは、児童だけで学校へ行く集団登校だ。
「アメリカ人の運転は荒いから、子供が歩いて学校へ行くのは危険で親が嫌がる。そもそもアメリカの一般的な道路は、車が走ることを想定してつくられているから、日本に比べると広くてスピードを出しやすい。だから子供たちだけで、安心して徒歩通学ができるのは、日本人のマナーの良さのあらわれだと思う。」
〇中国人
「中国は超車優先の社会なんですね。だから日本から帰国すると、日本の常識や感覚をそのまま持ってるから、道を歩いていてよく車にひかれそうになりましたよ。日本に慣れると、中国人ドライバーのマナーは最悪で本当に危険です。でも不思議なことに、自分もハンドルを握ると、通行人がジャマになります。それでイラっときて、クラクションを鳴らしてどかせようとしてしまいます。これはもう民族性ですね。」
〇香港人
香港人を助手席に乗せて日本の街を走っていて、交差点で右へ曲がるとこんなことを言う。
「さっき右の車線は渋滞していたのに、ドライバーは左折する車のことを考えて、前に空間をあけてとまっていました。日本では普通のことですが、香港人なら自分優先で、前の車にピタッとくっつけますから、反対車線からくる車が曲がるスペースはありません。わたしが日本人について好きなのは、こういう配慮がみんな自然にできるところです。」
日本人からすると、これだけ騒がれてもまだ「あおり運転」をする人が絶えないことに、“民度”の低下を感じる人も多い。
けど外国人からすると、母国と比べれば、日本人の運転マナーは全体的にはまだまだ上質だったりする。
反論できる?「日本人が、外国人の日本料理をインチキと言うな!」
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