欧州の人種差別 「日本人のように笑おうよ♪」→大炎上のワケ

 

ヨーロッパ人が昔からよくやる人種差別行為に、「つり目」のジェスチャーがある。
昨年の10月には、エストニアの自転車ロードレーサー選手がこれをやってしまい、中国ツアーに出場できなくなった。

『ERR』の記事(12.10.2023)

Estonian cyclist withdrawn from Guangxi tour after racist social media post 

この20歳の選手は、2つの人差し指で両目尻を引っ張って「つり目」をつくり、その動画を笑顔でSNSにアップしたら、地獄にたたき落された。
この動画にはすぐに、「アジア人を侮辱している」「差別行為だ!」といった批判が殺到し、国際自転車競技連合(UCI)も人種差別行為だと非難した。
これはやったら、「悪意はなかったし、誰かを傷つけるつもりもなかった」という言い訳はもはや通じない。
所属チームは「心から遺憾に思います」と謝罪し、選手にはレース欠場の処分が下された。
これは選手生命にかかわる危機かも。
ヨーロッパでは、有名人が「つり目」をして何度も謝罪しているのに、なんで同じミスを同じように繰り返すのかナゾ。

ちなみに、この騒動に対して、日本のネットでは「日本人はつり目じゃないだろう。アジア人と一括りにしないでほしい。」という怒りの声が上がった。
しかし、日本人・韓国人・中国人が外見について「あいつらと一緒にすんな!」とヨーロッパ人に文句を言ったところで、「ぜんぶ同じに見えるわwww」と返されて終わりだ。

 

所属チームの謝罪文

 

ヨーロッパでは、「slant-eyed(つり目)」のジェスチャーが物議を醸すことが後を絶たない。
2020年にはサッカー・スペインリーグの試合で、マジョルカのコーチがこれをした。
この時コーチは少し離れ場所にいて、久保建英選手を出場させたかったらしい。
声が届きにくいから、つり目をして「あの日本人を出せ!」と伝えたと思われる。
当然、「人種差別だろ!」という非難が出た。

ヨーロッパ人がこんな差別行為を繰り返す理由の一つに、彼らがそれを差別と気づいていないから、ということがある。
そのことは、2018年にウクライナの人気歌手がやらかしたケースからわかる。
NextShark の記事(2018年11月12日)

Ukrainian Singer Under Fire After Posting Racist ‘Slant-Eyes’ Photo on Instagram 

彼女はある時、スラブ人が世界で最も真剣な顔でセルフィーを撮ることを知り、日本とアメリカに行った時のことを思い出す。
彼女は異国で多くの笑顔と出会い、初めはわざとらしさを感じて警戒した。でも、実は日本人やアメリカ人は、どんな不愉快な状況でもスムーズに解決しようと、常にポジティブな姿勢を忘れず、笑顔で取り組んでいることに気づいたという。

「I realized that people just try to smooth out any unpleasant situation, be positive all the time, and to solve any task with a smile, although it is not easy.」

そんな経験から、自身のインスタグラムで「みんな、もっと笑顔になろうよ」と呼びかけた。ニッコリ笑って白い歯を見せ、「つり目」のジェスチャーをしながら。
するとすぐに、「これはひどい人種差別だ」「なんでまだ削除してないんだ、バカ!」「まずは、あなたの心から差別意識を無くすことから始めたら?」といった批判が殺到し、大炎上した。
そこまでのフリと最後のオチの落差がすごい。

 

差別や侮辱の意識がゼロだったとしても、差別行為をしたらそれは差別と見なされ、高いペナルティーを払わされる。
無知が免責理由にならないことは、いろいろなヨーロッパ人が教えてくれている。

 

 

【栄光は差別か?】ヨーロッパ人と先住民、米社会の二重性

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。