このまえ、以下のメンツとマクドナルドで話をした。
20代のスリランカ人とインド人男性。
2人と今は日本の大学に留学している。日本語は、学んでみたけどすぐにギブアップした。あまり日本の社会に溶け込もうしないけど、日本は好きで日本人の友人もそれなりにいる。
30代のドイツ人男性。
日本に住んでいた経験があって、いまはドイツで働いている。今回は旅行で日本へやってきた。日本語は日常会話ぐらいはできて、いつかは日本で働きたいと考えている。
今回は、彼らから聞いた「日本の自動販売機」について紹介したいと思う。
ーーさっそく聞きたいのだけど、日本について、どんなところがいいと思う?
ドイツ人「いまは円安だね。さっき、マクドナルドのメニューを見て「やっす!」って思ったよ。ドイツのマックなら、2倍以上するんじゃないかな? 最近は行ってないからよく分からないけど。日本ではラーメンもすごく安い。」
ーーああ、このまえ一緒にラーメン屋へ行った時の話ね。
君が 900円のラーメンを前にして、「ドイツなら3000円ぐらいはしそう」とつぶやいたのは、ボクには衝撃的だった。三千円超えのラーメンなんて食べたことないから。「日本は安い、安い」って連呼されるとすこし凹むけど。」
インド&スリランカ人「日本に住んでいるボクたちからしたら、円安には本当にガッカリだ。」
ーーですよねー。
「3000円」のラーメン
ーー日本のイイところって、ほかの人はどう思う?
インド人「インドと違って、自動販売機がたくさんあることがいい。人通りの少ない場所や田舎にもあって、あれはすごく便利。」
スリランカ人「たしかに。ウチの国で自販機は珍しいけど、日本ではどこにでもある。」
ドイツ人「わかる。『のどが渇いた〜』と思ってまわりを見渡すと、よく自販機と目が合う。だから、ボクはドイツよりも、日本にいるときの方が水分をたくさん取るんだ。」
ーー日本人がドイツへ行くと逆になる。
のどが渇いたけど、店も自販機も見当たらなくて、脱水症状になりそうになった人を知っている。命の危険を感じたから、それ以来、水筒が彼の旅のマストアイテムになったと聞いた。
スリランカ人「日本では監視カメラが無くても、壊されたりお金や商品を盗られたりしない。自販機を安心して設置できるというのは、それだけ治安がいいってことの表れだね。」
インド「たしかに〜。」
ドイツ人「それに、日本の自販機はよく整備されているから、ほとんどがきれいだ。」
ーー無人で販売している餃子やスイーツの店ならともかく、「自販機には監視カメラが必要」という発想は日本じゃないかな。
ドイツ人「それに、飲み物の種類もすごく多い。」
インド人「それ!」
ーーそう言えば、まえにインド人が自販機に、ホットとコールドの飲料があることに感動していた。
インド人「そうそう。今は慣れたけど、初めて見たときはちょっと驚いた。」
自販機で「飲むカレー」を見つけて、ビックリしたインド人もいる。
ドイツ人「いろんな種類の飲み物があるのはいいけど、日本語がわからないと不安だよね。わたしは麦茶が嫌いなのに、二度と飲まないと誓ったのに、「麦」の漢字を読めなかったから、緑茶の一種と思って自販機で買ってしまったことがある。口に入れて、思わず吐き出した。」
インド人「それがあるから、ボクは“自販機チャレンジ”はしない。」
ーーなるほど。
日本語の読めない外国人には“ガチャ”の要素もあると。
インド人「地震が起きると、自販機の飲み物を取り出せると聞いた。日本人の配慮はスゴイね。」
ドイツ&スリランカ人「お〜、それは知らなかった。」
ーー「災害支援型」の自販機ね。
全部がそうじゃないけど、災害が起きたときに、中にある飲み物を無料で取り出せる自販機もある。
あと、自販機には住所表示ステッカーがあって、緊急事態を目撃したとき、通報者が場所を伝えやすくなっている。
インド人&ドイツ人&スリランカ人「それは知らなかった。日本の社会は細かいところにまで配慮が行き届いていて、それはすごく良いところだと思う。」
インド人「ほかにもある。インドでは空港の自販機でコーラを買うと、市内の店より4〜5倍高くなる。でも、日本では空港の自販機でも値段が変わらないよね。あれは印象的だった。」
ーー最近は空港に行っていないけど、たしかそうだった気がする。
ドイツ人「同じく。ドイツでは駅にある自販機の飲み物だと、スーパーの3倍以上の値段になる。資本主義社会だからね。同じ商品でも、場所によって値段が違うことはよくある。」
スリランカ人「そうそう。空港を利用するのは比較的お金持ちが多いから、そういうところでは、何でも数倍高い値段に設定されている。そうじゃない日本が良心的だ。」
ーー日本人だと、駅の自販機にあるコーラが300円を超えていたら、「ボッタクリかよ!」って怒りそうだけど、ドイツやインドでは「資本主義だからね」って納得する人が多いのかも。
この違いは、社会の構造や国民の価値観や考え方の違いを表している気がする。
*この話が終わった後、調べてみたらホントだった。
ドイツを旅行した日本人がSNSで、駅の店で売っている水は 500mlで4ユーロ(約600円)だったのに、市内のスーパーなら、同じ量の水が1ユーロ以下で買えることに衝撃を受けていた。
日本の資本主義ではこういうギャップが一般的にはない。
もう20年以上昔の話になってしまいますが、アメリカに滞在していた時、公衆電話や煙草の自販機が Out of order ばかりであったことに参りました。今では公衆電話も煙草の自販機も、ほとんど街中に残っていないのでしょうね。
Superman って、今でも公衆電話ボックスで着替えるんでしたっけ? 彼は困らないのかな?
タイや中国へ行ったとき、そんな自販機や公衆電話が多くてまいりました。
日本はメンテナンスがしっかりしてます。