「名は体を表す」というように、名前がそのものの本質を表していることもあれば、中身が名前の印象を裏切ることもある。
これから紹介する、「星を眺める」という名を持つイギリス料理もその1つだ。
きょう7月15日は「海の日」だから、シーフードを味わったり、海辺を散歩したりした人も多いと思う。
1か月ほど前、シンガポールの海辺で衝撃的な魚を見つけた人がいて、SNSに投稿して世界的に話題になった。
その動画がコレ。
砂の中から顔を出し、目を大きく見開いて口をパクパクさせているこの恐ろしい魚は「ロングノーズド・スターゲイザー(Longnosed stargazer)」という。
「star」と「gaze」(じ~っと見る)をくっつけたスターゲイザーは、「星を見つめるもの」といったウルトラ・ロマンチックな意味になる。
しかし、実際の見た目はこの通り、トラウマになるレベルで、個人的にはこんなものを見たら、神社でお祓いをしてもらいたい気分になる。
イギリスには、同じようにスター・ゲイジー(starrey gazey)という名をもつパイ料理がある。
これも、一目見たら忘れられないような、圧倒的なビジュアルだ。
スターゲイジー・パイが誕生したことについては、こんな言い伝えがある。
16世紀、イギリスのコーンウォール地方の村にトム・ボーコックという漁師がいた。
当時は 12月23日に魚を食べるきまりがあったが、ある年のクリスマスが近づいたころ、嵐がやってきて船を出すことができず、魚を主な食糧としていた村人たちは困ってしまった。
しかし、漁師のトムは人々のために決意し、嵐の中で漁船を出してたくさんの魚をつかまえ、魚がいることを示すために魚の頭が突き出たパイを焼き上げた。
それを食べて村人たちは救われた。
それ以来、12月23日になると、村ではトムを祝い、彼の功績を記念する行事がひらかれ、村人たちは手作りのスターゲイジーパイを持ってパレードし、その後でパイを食べたという。
The celebration and memorial to the efforts of Tom Bawcock sees the villagers parading a huge stargazy pie during the evening with a procession of handmade lanterns, before eating the pie itself.
こうして、「スター・ゲイジー(星を見つめる)」というパイが爆誕した。
縁起の良いパイで、食べてみたらきっと美味しいのだろうけど、見た目のインパクトがすごいから、スターゲイジーパイは「イギリス人は味音痴」とか「イギリス料理はマズイ」といった偏見や風評被害を引き起こしているという話も聞く。
表面に、ロングノーズド・スターゲイザーの顔がいくつもあるパイを出したら、子供が恐怖で泣き出して大変なことになりそう。
日本人の食文化:江戸は犬肉を、明治はカエル入りカレーを食べていた
初めまして、いつも楽しく読んでいます。
偶然どちらも『デイヴ・ザ・ダイバー』というゲームに登場したので、コメントしました。
もしもご興味を持たれましたら”Sweet and Sour Stargazer”と”Plotosid Pie”で検索してみてください。
いらっしゃい。
「デイヴ・ザ・ダイバー」というのは初耳でした。
昼は海を探検して魚を獲って、夜はそれで寿司屋をするゲームのようですね。
この寿司はかなりチャレンジャーな気がします…。
返信ありがとうございます。
わざわざ検索してくださって感謝します。
このゲーム、終盤はひたすら食材集める作業ゲームになりますが、最初のうちは味皇様と海原雄山を合わせたようなグルメ評論家が寿司を食べて感動したり、武器を作ってくれる兄ちゃんがペンライト持ってオタ芸したりと、かなり楽しいです。
“Dave the Diver cutscenes”でYouTube検索するとすぐに見れると思います。
>返信ありがとうございます。
わざわざ検索してくださって感謝します。
すごく丁寧ですね。匿名だと酷いことを書く人も多いので、すこしビックリしました。
ゲームは進化していますね。
ユーチューブでちらりと見ましたが、コミカルなゲームだけど、食について学べそうでいいですね。
>すごく丁寧ですね。匿名だと酷いことを書く人も多いので、すこしビックリしました。
そう言っていただき、大変光栄に思います。
他の人が書き込んだコメントは全く読んでいなかったので、酷い人がいるなんて気が付きませんでした。
このブログを読み始めたのは数年前で、確か、さわやかのげんこつハンバーグがネパール人に大人気という記事か、インドの方と小國神社に行った記事を読んだのがきっかけだと思います。
つまり楽しんで読んでいる人たちは特にコメントを書き込まないけれど、静かに支持している人はたくさんいるとそう信じて、これからもブログを続けられることを願います。
それから『デイヴ・ザ・ダイバー』はもともとナショナルジオグラフィック監修のもと海の生態系を学ぶ教育ゲームとして製作されてたので、魚や海洋については全く嘘はないと思います。
>他の人が書き込んだコメントは全く読んでいなかったので、酷い人がいるなんて気が付きませんでした。
ここでは載せられない侮辱語や差別語はこちらでカットしていますからww。
まだまだネタはあるので、書き続けていきますよ。
お付き合いのほど、よろしくお願いします。
返信ありがとうございます。
ブログはやっていないので、そういうコメントがよく来ることを想像していませんでした。
これからも長く続けられることを願います。
あと、お住まいは浜松だと承知しています、連日の猛暑で大変だと思います。
どうかご自愛ください。
温かい言葉をありがとうございます。
日本列島は沸騰していますが、がんばりましょう。