日中戦争がはじまると、アメリカやイギリスは中国を支援したから、日本では反米英感情が高まっていく。
両国に対する憎悪はどんどん深まり、1940年(昭和15年)ごろから、英語を「敵性語」と見なし、社会から排除する動きが出てきた。
その結果、アナウンサーは「放送員」、ニュースは「報道」と呼ばれるようになり、コロッケは「油揚肉饅頭」というナゾの物体となった。
「あぶらあげにくまんじゅうを2つください」とか、ホントに言いづらい。
しかし、戦争には負けた。
「看板から米英色を抹殺しよう」と呼びかける雑誌(昭和18年)
イギリスでも同じようなことが起きた。
では、ここでクエスチョン。
現在のイギリス国王はチャールズ3世。では、王朝の名前はなに?
答えはウィンザー朝で、1917年のきょう7月17日からはじまった。
といっても、これはそれまでのサクス=コバーグ=ゴータから、ウィンザーへ王朝の名前が変わっただけで、王室メンバーは変化していない。
この改名の背景を見ていこう。
イギリスのヴィクトリア女王が、ドイツ・ザクセン=コーブルク=ゴータ家のアルバートと結婚し、後の英国王になるエドワード7世が生まれた。
*日本の天皇が国際結婚をしたことはなかったが、ヨーロッパの王室では「あるある」のことだった。
1901年にヴィクトリア女王が亡くなると、エドワード7世があとを継ぎ、王朝の名称を父のサクス=コバーグ=ゴータにした。
これは、ドイツ語のザクセン=コーブルク=ゴータを英語読みにしたもの。
しかし、1914年に第一次世界大戦がはじまり、ドイツがイギリスの敵になると、この汪兆銘、おっと王朝名が問題視されるようになる。
たしかに、イギリス王室の名前がドイツ語由来というのは、どう考えてもマズい。
そこで、ジョージ5世が「王家からドイツ色を抹殺しよう」と考え、「ウィンザー」に改称したことで現在のウィンザー朝の歴史がはじまった。
まぁ、コロッケが油揚肉饅頭になったようなものだ。しらんけど。
戦前の日本の場合は、外国出身の皇族がいなかったから、こんな問題は起きなかった。
それ以前に、そもそも天皇には名字がない。だから、こんな面倒な事態はあり得ない。
ドイツ大使館の“戦争ツイート”に日本で反発、さらに中韓も参戦
私は別に、英語が嫌いとかそういう訳ではなのですが。
最近の政治家とか経済評論家が、奇妙なカタカナ語をやたらと使うのはやめてくれないですかね。スキームだの、トレンドだの、ポリシーだの、シナジー効果だのと。使っている当人はカッコイイつもりなのかもしれないが、馬鹿みたいに見えます。
んなもん、仕組み、傾向、基本方針、相乗効果といった日本語で充分、その方がかえって視聴者には意味が分かりやすいはず。
あやふやなカタカナ語ばかり使っていると、そのうち大恥をかくことになるかもですね。