韓国人の友人が何人かいる。
彼らといろいろな話をしてきたけれど、日韓の歴史認識問題や領土問題とか、ビミョウな話題にはふれないようにしている。
こちらからその話をすることはないけれど、何か聞かれたら、自分の考えを言うようにはしている。
でも、ボクとその韓国人が何を話してもケンカをしたとしても、現実には何も変わらない。
だからテキトーなことを言って、ごまかすこともある。
例えば、「竹島(独島)は日本と韓国のどっちの領土か?」ということを聞かれたときは、「竹島は日本のもので、独島は韓国のもの」と答えてみた。
今までに韓国人の友人とは、竹島、日本海、安重根なんかの話をしたことがあるけれど、慰安婦問題については一度も話をしたことがない。
これ一番の地雷だと思っている。
慰安婦問題はテキトーなことを言ってごまかすことがむずかしいし、これに触れると、お互いきっとイヤな気持ちになる。
竹島や過去の人物とはちがって、今でも元慰安婦の人たちは韓国にいる。
だから韓国人にとってこの問題は、感情が入って熱くなりやすい。
それで韓国人の友人も、この問題だけは一度も持ち出さなかったと思う。
だから、2015年に日本と韓国が慰安婦問題の解決で合意したときは、「やっとこれで終わったかあ」とほっとした。
しかもこのとき日本政府は、この問題が「最終的、不可逆的に解決した」と念を入れている。
終わったにもほどがある。
これで終わらなかったら、もう何をしても終わりにはならない。
この合意にもとづいて、安倍首相は心からのお詫びの言葉を述べて、日本は10億円を韓国側にわたした。
日本は先に約束を守った。
次は韓国の番だ。
でも韓国は、ソウルの日本大使館前に置かれた慰安婦像を撤去しない。
それどころか、釜山の日本総領事館前に、新しい慰安婦像が建てられてしまった。
約束を守らないだけではなくて、韓国は日韓合意の精神に反することをしている。
こんな韓国に対して、安倍首相が「次は韓国がしっかり誠意を示していただかなければならない」と言ったところ、韓国側がこの言葉に反発した。
中央日報の記事にこう書いてある。
安倍首相は8日に放送されたNHKの番組「日曜討論」で、韓日間の慰安婦問題合意について「たとえ政権が代わろうとも、それを実行するのが国の信用の問題だ」と述べ、在韓日本大使館と釜山日本総領事館の前に設置された少女像の撤去を要求した。「日本は10億円の拠出を既に行った。次は韓国がしっかり誠意を示していただかなければならない」とも話した。
安倍首相が言ったことは当たり前のことで、「韓国は約束を守ってほしい」ということだけ。
韓国としては腹が立つけれど、安倍首相の言っていることは正しい。
だから、「公式反論もできない」という状態になってしまう。
反論できないから、よけい腹が立つ。
そんな韓国では今、2015年の日韓合意の検証が進められている。
この合意は、だれがどのように決めたのか?
日本と韓国の交渉過程やその背景などを調査している。
今月12月に、その結果が出る予定だ。
その公表を前にして、日本ではこんな見方が広がっている。
今の韓国は慰安婦問題について、日本にあまり強いことを言ってくることはない。
でも来年になったら、日本に要求を始めて、また慰安婦問題で韓国ともめることになる。
調査の結果が何であれ、それを発表するだけで、2015年の日韓合意に触れなかったら0問題はない。
「日韓両政府の交渉にはおかしいところがあったけれど、約束は守る」と韓国が言ってくれたらいいのだけど、たぶんそうはならない。
この調査結果を受けて、「韓国は日本に、何かを要求してくるだろう」という見方が日本にある。
最悪のケースは、「あの合意は破棄する」と宣言して日本に再交渉を求めることだろう。
「日韓合意をなしにはしなくても、韓国は”追加要求”をしてくるだろう」
BSフジの「プライムニュース(12月13日放送)」で、元駐韓日本大使の武藤氏はそんなことを言っていた。
韓国は、今は特に何も言わない。
でも、平昌オリンピックが終わったら、「合意の破棄まではしないまでも、”追加”で謝罪や金銭面ので要求をしてくるだろう」と話していた。
来年になったら韓国は慰安婦問題について、日本に法的な責任を認めさせたりさらにお金を出すように求めてきたりするだろう、という。
一緒に番組に出ていた山本一太議員も、武藤元大使と同じことを心配していた。
今の韓国にとって大事なことは、世界が注目する平昌オリンピックを成功させること。
そのためには、できるだけ多くの日本人に来てもらうことが大事で、日本の協力が必要になる。
だから今は、慰安婦問題を後回しにする。
でも韓国は、またこの問題を持ち出しくるという。
オリンピックが終わるまでは日本に協力を求めて、それが終わったら慰安婦問題について日本に要求してくる。
「いくら韓国でも、そこまで自国の利益だけを考えて行動するだろうか?」
というボクの見通しは甘かったと思う。
中央日報に、それをにおわせる記事(2017年12月18日)があった。
韓国政府が韓日慰安婦合意タスクフォース(RF)の検証結果と政府の対応を分離する「ツートラック(two-track)方針」を固めたことが分かった。TFの結果は慰安婦合意締結2周年となる28日までに発表される予定だが、政府の後続措置は来年2月以降に出すということだ。
今、韓国政府は「平昌五輪に安倍首相が必ず出席するべきだ(同記事)」と考えているから、日本を怒らせるようなことは言わない。
だからオリンピックが終わったら、政府は「後続措置」を出すという。
この後続措置が何かは分からない。
日本に対して、再交渉を求めてくるかもしれないし、金銭や謝罪の「追加要求」をしてくるかもしれない。
2015年の日韓合意は、韓国政府が最終的な解決として合意したことだから、本来「後続措置」は必要ない。
韓国がすることは、約束どおり慰安婦像を動かすこと。
後は韓国の信用や誠意の問題だ。
「韓国政府、慰安婦問題への対応を平昌五輪後に先送り」というニュースには、日本でも反発の声が上がっている。
というか、批判ばかりだ。
・案の定、ここで予測された通り「五輪の後にまた言い始める」プラン
・で?いつ、一昨年合意した事を実行するの?
・最終的かつ不可逆的に解決したものを先送りってどういうことだろう?
・平昌五輪が終わったら、また慰安婦問題が始まる。
・慰安婦問題をいつまでやっているのだ
・本音を言えば、慰安婦の話を忘れたいのは韓国政府だろうな。
盛り上がりすぎて、もう後には引けないが。
2015年に「慰安婦問題はやっと終わった」と思ったのだけど、結局今も終わっていない。
平昌オリンピックが終わって日本の協力が必要なくなったら、韓国はこの問題で日本に要求を始める。
この予感が外れてくれたらうれしいのだけれど、慰安婦問題はきっとこれからも続いていく。
平昌オリンピックが終わったら、嵐がやってくる。
コメントを残す