前回まで、韓国ロッテやサムスン電子がした「パクリ(盗用)」行為について書いてきた。
「パクリ」というのは、品のある言葉ではない。
でもその表現を使う理由は、前回の記事を見てほしい。
韓国に悪意や敵意があるわけではない。
良いところも悪いところもふくめて、韓国という国を知った方がいいと思うだけ。
今回の記事の内容は、韓国企業のパクリ(盗用)問題のことではない。
でも、そのことに通じていると思うこと。
それは、韓国の偽ブランド品問題。
今では少なくなったと思うけど、一時期、韓国で「偽物ブランド品」が広く出まわっていた。
これが日本の空港で見つかったら、もちろん没収される。
日本と韓国でそんな問題がおきていた。
「なんで韓国では、偽物ブランド品が広く出回っているんですか?」
そんな直球の質問を韓国人のガイドにしたことがある。
「その原因の一つは、韓国人の国民性ですね」ということを聞いた。
このとき聞いて納得する部分があったから、今回からそのことを書いていきたいと思う。
韓国と良い関係を築くためには、韓国人のことを知ることが大事だから。
良い面も悪い面もふくめて。
10年ぐらい前、韓国旅行で南大門の市場に行った。
「南大門市場」という市場を知ってる?
庶民の市場でエネルギッシュなところ。
「ソウルナビ」という韓国の旅行サイトには、こんなふうに紹介されている。
こんにちは!ソウルナビです。韓国の魅力は庶民的で活気あるパワフルな雰囲気!そんなパワフルさの代名詞ともいえるスポットといえば南大門市場ではないでしょうか?!
ちょうど日本のアメ横のような市場で、食材からファッション関連、伝統モノ、食器に布団など、な~んでもそろっている市場!
たしかに南大門市場を歩いたときは、「庶民的」「活気ある」「パワフルな雰囲気」といったものをたっぷり感じることができた。
でもそれより印象に残ったのは、南大門市場で見かけた偽物ブランドの品々。
といっても、偽ヴィトンや偽エルメスの靴下やバッグを見たことに驚いたわけではない。
南大門市場には偽物ブランド品がたくさんあることは聞いていたから。
驚いたのは、そんな違法な偽ブランド品が市場の屋台で所せましと並べられていたこと。
たくさんの人が行きかっているけど、誰も気にしていない。
「偽ブランド品=違法=隠れて売っている」というイメージがボクの中にはあった。
だから南大門市場でそうした物を売っていたとしても、人目につかないようにコソコソ売っているのだろう、と思っていた。
でもそんなことはない。
偽ブランド品が白昼堂々と売られている。
これにはあっけにとられてしまった。
「これって違法の品のはずだよなあ?」
と疑ってしまった。
これがそのまま南大門市場の第一印象になる。
楼閣焼失前の崇礼門(南大門)「ウィキペディア」
それから5年ぐらい後に韓国に行くと、南大門市場の様子がずい分変わっていた。
偽物ブランド品を売っていた屋台が、キレイになくなっている。
偽物ブランドの靴下やバッグなどがすっかり消えていた。
「何かさみしい気がするけど、これが本来あるべき姿なんだよな」
と思ったボクの認識は甘かった。
まだまだ韓国人のことを分かっていない。
この時、韓国人のガイドと一緒に南大門市場をまわっていた。
「前にここに来た時は、偽のブランド品が堂々と並べられていたんですけど、今ではすっかりなくなりましたね」
そんなことを言ったら、「そんなことはないですよ」とガイドが笑う。
「青いビニールシートで商品を覆っていますよね?あれは、偽ブランドを売っているのです。だから、ああやって隠しているんです」
「え?そうなの?」
ガイドの話を聞く前から、青いビニールシートで覆われた屋台がたくさんあることには気づいていた。
「この屋台は休みか、まだ店を開いていないのだろう」と思ってたけど、じつはそうではない。
青いシートで大量の偽ブランド品を隠していたらしい。
この青いビニールシートの下に、偽ブランド品があったのだろう。
「あなたも欲しい物があったら、案内しますよ。私が紹介したら安くなります」
ガイドはこんなことをあたり前のように言う。
違法な物を紹介するというのも、違法行為じゃないのか?
でもガイドには、まったく悪びれたところがない。
「韓国では、なんでこんなに偽物ブランド品を売っているですか?」
ガイドにその理由を聞いてみた。
韓国人のガイドはこう言う。
「そりゃ、買う人がいるからですよ。特に日本人がここで偽物ブランド品をたくさん買っています。だから、売っているのです」
あれ?
日本人のせい、ということか?
まさか、こうくるとは思わなかったな。
そんな「日本人責任論」の後に、ガイドは韓国人側の原因についても話した。
「南大門市場の屋台で物を売っている人たちは、ふつうの商人と違います。商売のやり方が強引だったりずるいことをしたりするんです」
ガイドは南大門市場の「特殊性」にふれたうえで、韓国人の国民性について話をする。
それが「パリパリ」と「ケンチャナヨ」というもの。
「韓国人とはどんな人たちか?」ということを説明するときに、よくこの「パリパリ」と「ケンチャナヨ」という言葉が使われる。
●パリパリ文化
パリパリは「急げ、急げ」「速く、速く」の意。巧遅より拙速を好む韓国文化を指す。しばしばインフラ整備などでパリパリによる不備が露呈している。2010年に開催されたF1韓国GPでは、やっつけの設営で路面状況が最悪の上、コースの芝生はすぐ禿げ、それを緑のペンキで補修する対応が嘲笑された。
●ケンチャナヨ主義
パリパリ文化と似たもうひとつの言葉。本来の意味は「問題ない」「関係ない」。細かいことに拘らない韓国人の適当な精神を指す。
(小倉紀蔵・京都大学大学院教授)
「パリパリ」と「ケンチャナヨ」という韓国人の国民性は、どんなものか?
次回、そのことについて書いていきます。
おまけ
今回の記事は10年ほど前のこと。
いまの韓国はどうか?
中央日報の記事(2016年10月13日)を読む限りでは、韓国での偽造行為は相変わらずひどそう。
韓国で発生した偽造犯罪が20年前より2倍以上急増したことがわかった。また、人口10万人当たりの偽造犯罪件数は日本より20倍多いことがわかった。
つい最近も、ミョンドンでコピー商品を売っていた韓国人が逮捕された。
中央日報の記事(2018年07月30日)で、警察はこう言っている。
「ソウルを訪問する外国人観光客にコピー商品を販売する行為は健全な商取引秩序を乱し、さらに首都ソウルの品格を落とす」とし「コピー商品が明洞から消えるまで徹底的に捜査する」と述べた。
これはミョンドンだけじゃなくて、南大門や東大門にもきっとある。
はい。最新版がきましたヨ。
中央日報の記事(2018年11月14日)
メンバーはソウルの繁華街・明洞(ミョンドン)郊外の周辺にある建物7階の秘密倉庫に、客引き行為で連れてきた日本人観光客だけを対象に、腕時計・ハンドバッグ・財布など海外ブランド商標の偽造品を販売した。
日本人観光客を秘密倉庫に引き込み偽ブランド品を販売していたグループ立件=韓国
ついに秘密倉庫まできた。
どこまで“進化”するのか。
客引きについていく日本人も悪いけど。
南大門市場の様子
こちらの記事もいかがですか?
「Why did you come to Japan(You は何しに日本へ?)」は失礼な質問?
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