6月13日に、韓国で統一地方選挙の投開票が行われた。
これはその前、立候補者が選挙運動をしている様子。
日本の選挙運動とくらべてみましょー。
韓国で英語を教えているアメリカ人が、この動画を撮って送ってくれた。
こんなメッセージをそえて。
Every 10 minutes some loud truck drives by my apartment. So loud~
こういうトラックが10分おきに来る。うるさくて迷惑しているらしい。
それは韓国に住む人間の運命だから仕方ない。
それはいいとして、今回の選挙でソウル市長に立候補した人のなかに「おっ、これは!」と思った人がいる。
それが野党の金文洙(キム・ムンス)さん。
なぜならこの金氏は公の場で、慰安婦像に反対する考えをしめしたから。
反日をさけべば国民の支持を得られるこの国で、これは”自殺行為”だ。
正確な例えか分からないけど、AKB総選挙で「私は結婚していて、2歳の息子がいます」と言うようなもの。
金氏は、韓日関係を阻害するのであれば、少女像(慰安婦像)の設置に反対だと述べる。
日本はこういう人を待っていた。
待っていたんだけど、この人は、本気でソウル市長になろうとしているのか?
金候補は「日本との関係を過度に繰り返し悪化させるのは私は望ましくない(と考える)」とし「もちろん過去も忘れてはならないが、あまりにも過去にこだわって生きるのは前に進むうえで困難があるのではと考える」と述べた。
この言葉に日本のネットの反応は?
・この人まともな発言したから危険だよ
・こういう人が多数派になれば日韓は独ポーランドみたいになれるかも。
・どうせ通らんのだろ?
・ま、手遅れですわ。
・この人殺されるの?
殺されることはないけど、選挙に受かるかどうか?
大事なことは、韓国にはこういう人もいるということ。
反日感情が強くある社会で、過去より未来に目を向ける人が、ソウル市長に立候補していた。
こういう「まともな発言」をする人もいる。
日韓関係は、この像を動かせるかどうかにかかっている。
金氏の言ったことは、まさに日本が望んでいること。
慰安婦問題について、外務省のホームページにこう書いてある。
2015年12月28日には、ソウルにて日韓外相会談が開催され、本件につき妥結に至り、慰安婦問題が「最終的かつ不可逆的に」解決されることが確認されました。
慰安婦問題はこの合意によって解決された。
もうこの問題について、日韓両政府が話し合うことはない。
だからあとは、日本と韓国がこの合意を守るだけ。
いまの日韓関係は、この合意のうえに成り立っている。
日本はこのとき約束したことを全てやった。
だから、今度は韓国の番。
ソウル大使館前にある慰安婦像を撤去しないといけない。
金氏はそれに対して前向きなことを言ったから、「まとも」なんだけど、韓国社会でそれは危険でもある。
まえに韓国紙が「我々が手を握るべき日本人」の名前をあげた。
日本にとっては、金氏がそう韓国人になる。
ちなみに、「我々が手を握るべき日本人」とは鳩山由紀夫さんだった。
そのことはこの記事をどうぞ。
行き過ぎた反日には批判的で、日本との友好を優先する韓国人は他にもいる。
韓国の最大野党「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表もそのひとり。
慰安婦像によって韓日関係がうまくいっていないことに対して、洪氏は「過去は流れ去ったものであり、過去に執着することは将来的に役に立たない」と言う。
そんな立場に立って、洪氏は日本大使館前の慰安婦像についてこう話す。
「日本植民地時代に私の父が徴用で連れて行かれた。幼い頃から、朝鮮半島に対する日本帝国主義の蛮行を幾度となく聞いて育ってきたが、日韓関係は過去に縛られていてはいけない」
「日韓関係は過去に縛られていてはいけない」というのは、これは日本の考え方と同じ。
韓国人の言う過去はいつも戦前。
80年前のことをとり上げて日本を批判するけれど、3年前に慰安婦問題が解決されたことを受け入れようとしない。
洪氏の考え方は日本の常識と一致している。
でも、反日愛国より韓日関係を優先するような言葉は、いまの韓国社会では嫌われる。
この議員には批判が殺到。
レコードチャイナの記事(2018年6月8日)から、韓国のネットユーザーの反応を抜き出す。
「慰安婦問題は全世界が知っている真実を日本が否定している問題だ。これを正そうとしているのに、なぜ過去への執着になるんだ」
「あなたはどこの国の国会議員なんだ」
「誤ったことを正そうとすることが執着なのか?」
「日韓は過去に執着してはいけない」韓国野党代表の発言に、ネットが反発
これを見ても、「慰安婦問題が『最終的かつ不可逆的に』解決されることが確認されました」ということがまったく通じていないことが分かる。
いつまでもこんなことを言っていたら、先に進まない。
2015年の合意がむなしくなってくる。
日本が先に約束を守ったことも。
さて、選挙はどうなったのか?
結果は、与党が圧勝して野党が大惨敗。
朝鮮日報の社説(2018/06/14)から。
1987年の民主化以降、全国レベルの選挙で政権与党がこれほど圧勝するのは今回が初めてだ。
統一地方選でも圧勝、文在寅政権は今こそ自制する努力を
慰安婦問題の発言だけがこの結果をまねいたのではないけど、やっぱりいまの韓国では、文大統領のような反日愛国をさけぶ人が支持されている。
国家間の合意を尊重して、日本にとって「まともなこと」を言う人は、まだ当分韓国では選ばれないらしい。
こちらの記事もどうですか?
慰安婦問題の不可逆的な解決、韓国人の立場から考えるとどうなるのでしょう。日本人にとっての河野談話のように感じられるのかもしれません。談話と国家間の約束事が天秤で釣り合うことはありませんが、忸怩たるものがあるのは理解出来ます。
日本の教科書から慰安婦の強制性が消えた中で、日韓の間で慰安婦にまつわる事実認定で違いがあり過ぎる原因を明らかにするべきでしょう。認識に違いがあっても事実認定そのものは学者の方々にはしっかりしろと言いたいです。
それにしても竹島帰属や日本海名称、旭日旗問題を解決する術が欲しいものです。韓国の方は少なくても1000年単位で忘れないようなので。
>慰安婦問題の不可逆的な解決、韓国人の立場から考えるとどうなるのでしょう。
認めない人がほとんどだと思います。
ネットで議論をすることがあるのですが、「強制連行」と「性奴隷」の根拠を教えてほしいと言うと感情的な答えが返ってきます。
「お前以外は知っている」「黙れ」「ジャップ」に「ファック」ですね。
話し合いはむずかしいでしょうね。日本は「合意を守ってほしい」と言い続けるしかないでしょう。
他の問題もむずかしいです。