ここ数年をふり返ると、かなり太った。
ということはどうでもいいとして、ここ数年でイスラーム教を身近に感じるようになった。
イスラーム教徒の人たちと知り合う機会が増えたし、日本にいるイスラーム教徒についてのニュースを見ることも多くなった。
ちなみに日本の学校では、イスラーム教をこんなふうに習う。
イスラーム教
7世紀前半、ムハンマドが創始した宗教。
原義はアラビア語で「身を委(ゆだ)ねること」、転じて「唯一神(アッラー)への絶対服従」を意味する。アラブ人の征服活動とともにアラビア半島の外へ広がり、さらにムスリム商人の商業圏拡大ととも広がった。(世界史用語集 山川出版)
イスラーム教を始めたムハンマドは、聖徳太子と同じ時代の人物だ。
だから、ムハンマドがアラビア半島でイスラーム教を広めていたころ、日本では聖徳太子が仏教を広めていたことになる。
洞窟にいたムハンマドに、天使ジブリール(ガブリエル)が神(アッラー)の言葉を伝える。
ここからイスラーム教が始まった。
画像はウィキペディアから。
今、日本にやって来るイスラーム教徒の数はどんどん増えている。
huffington postによれば、年間の来日者数はもうすぐ100万人を超える。
2020年までに年間100万人に達すると見込まれるようです。日本への旅行者全体の4%に相当する数といいます。
1か月に10万人のイスラーム教徒が日本にやって来るのは、もう時間の問題。
ただ、来日するイスラーム教徒はインドネシアやマレーシアの人たちが多くて、中東からのイスラーム教徒はまだまだ少ない。
それでここ数年、日本各地でイスラーム教徒を受け入れる体制ができつつある。
例えば2017年には、東京駅にイスラーム教徒のための”お祈りスペース”ができた。
日本経済新聞の記事(2017/6/2)に、この祈祷(きとう)室のことがくわしく書いてある。
祈祷室は8平方メートルと2人程度が入れるほどの広さで、5日から利用できる。1年中利用でき、平日の場合は午前8時30分から午後7時まで入ることができる。
イスラーム教徒でなくても、このスペースに入ることができる。
だから無宗教の日本人でもOK。
東京駅で時間があるときに、ここをのぞいてもいい。
イスラーム教では、豚肉を食べることが禁止されている。
HALAL(ハラール)とは、「イスラーム教徒が食べてもOKですよ」ということ。
これは浜松市のスーパーにあったもの。
海外旅行でHALALをよく見たけど、市内のスーパーでこれを見つけたときは、ちょっと驚いた。
訪日イスラーム教徒のおもてなしは、区の単位でも進んでいる。
東京の台東区は約550万円の予算を組んで、イスラーム教徒のためにいろいろな取り組みを始めた。
具体的には、区にイスラーム教徒が食事をすることができるハラールのレストランを増やしている。
他にもこんなことをしている。
弁護士ドットコムの記事から。
同区ではムスリムが「礼拝をしたい」という問い合わせを受けた場合に、台東区立浅草文化観光センターの一部の使用を許すという対応もしている。さらに、実現に至ってはいないが、礼拝に必要な、聖地メッカの方向を示すコンパスと礼拝の儀式に必要なマットを貸し出すことも検討したという。
イスラーム教徒のために公共の施設での礼拝を許可したり、礼拝で使うマットの貸し出しを検討したりしている。
こうしたイスラーム教徒を受け入れる動きは、これから日本各地へと広がっていくと思う。
東京ディズニーリゾートにも、イスラーム教徒のための礼拝スペースがある。
画像は「HALAL MEDIA JAPAN」の記事から↓
東京ディズニーリゾートで礼拝スペースをご利用の場合はスタッフまでお声がけください
カタール航空の機内地図
矢印は聖地メッカの方向をさしている。
イスラーム教徒は、お酒やビールを飲むことができない。
「アルコール0.00%」でも、製法がふつうのビールと同じだからダメらしい。
製法が違っていたら、OKと書いてある。
浜松の音楽イベントにあったイスラーム教徒のためのお祈りスペース。
中はこうなっている。
じゅうたんの上に座って、聖地メッカの方向に向けて礼拝をおこなう。
「アラジンと魔法のじゅうたん」のように、イスラーム教徒にとって、礼拝で使うじゅうたんや敷物は生活に欠かせない。
インドネシア人のイスラーム教徒と京都を旅行したとき、彼はちゃんと敷物を持って来ていた。
ユースホステルの部屋でその敷物に座り、メッカを向いて礼拝をしていた。
東京駅、ディズニーリゾート、音楽イベントなどでイスラーム教徒のための礼拝スペースがつくられたり、スーパーでハラールフードが売られていたりするのを見ると、イスラーム教が本当に身近になったと感じる。
礼拝しているインドのイスラーム教徒の女性。
日本に来るイスラーム教徒の数は増え続けている。
この増加傾向は、きっとこれからも続く。
そうすると、これをビジネスチャンスと考える人も出てくる。
イスラーム教徒のための料理を用意するレストランがあれば、イスラーム教徒の女性用の着物を提供する店も現れた。
「HALAL MEDIA JAPAN」にこんな記事(2016年08月11日)がある。
オリジナルでかわいらしいヒジャーブたちは全てひとつひとつ手作りされたオリジナルの品。
Madam Puriでムスリム女性はヒジャーブとともにいつでも日本の着物の美しさを楽しめます。
画像は上の記事から。
インドネシア人のイスラーム教徒
ヒジャーブとはアラビア語で「覆(おお)うもの」という意味の言葉で、イスラーム教徒の女性が髪を隠す布として使っている。
インドネシア人のイスラーム教徒から聞いた話では、体全体を覆って体型が分かりにくい日本の着物は、イスラーム教の考え方にも合っているという。
それに着物や浴衣といった「和のスタイル」は、イスラーム教徒の女の子からも人気がある。
そんな話は聞いたことがあったけれど、まさか着物とヒジャーブがつながるとは思わなかった。
着物の生地でヒジャーブをつくって、イスラーム教徒に売ったりレンタルしたりする事業を本格的に始めた会社もある。
産経新聞の記事(2017.7.3)から。
「着物ヒジャブ」はまだ珍しいといい、経済成長が著しいイスラム圏をターゲットにした新ビジネスとして注目される。
ボクのまわりでは「イスラーム教徒って、よく分かんないからコワい」と言う人もいるけれど、そんな人の意思とは関係なく、日本にやって来るイスラーム教徒はこれからさらに増えていく。
2018年には、ムスリム(イスラーム教徒)を受け入れる動きが日本中に広がっていくことは間違いない。
せめてそういう認識を持って、心の準備ぐらいはしておいたほうがいい。
後ろから見ていて、「オバQみたい」なんて思ってしまった。
おまけ
イエメンの首都サヌア
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