約束を守っていない側が、守った側に対して「われわれが道徳的に優位に立っている」と言う。
日本人にはよく分からない考え方だけど、実際に韓国の大臣がそんな発言をした。「自分たちは常に正義の側に立っている」という認識があるからこそ、こんなことがサラリと言えてしまうのだ。そこに憧れないし、シビれもしないけれど。
しかし、日本人にもそんな人はいる。韓国旅行のブログを見ると、過去の歴史の“事実”を知って衝撃を受け、ほかの日本人に反省を促す日本人がときどき出てくる。
韓国には木浦(モッポ)という都市がある。
日本統治時代(1910〜45年)、ここは日本人街として栄えていて、今でもその時代の建物を見ることができる。代表的なものが、赤レンガでつくられた二階建ての旧日本領事館だ。
韓国でこんな日帝残滓(統治時代に日本から朝鮮半島に伝わったモノ)が残っているのは珍しい。
最近、この旧日本領事館を訪れた日本人旅行者のブログを読んだ。
彼女は入口で慰安婦像、韓国では「平和の少女像」と呼ばれる像を見つけ、「TVでよく見かけ、ニュースでも話題になったこの像が。。。」と言葉を失った。そして、かつて日本が多くの朝鮮人の少女を連行し、性奴隷にしたという事実を「真摯に受け止める必要がある」と強調する。
しかし、それは歴史に対する挑戦だ。少女が慰安婦にされたという事実は確認されていない。
日本人がそんな誤解をしないように、菅官房長官はこう言ったのだ。
「今まで『慰安婦の少女像』という話をしてきたが、『慰安婦像』のほうが分かりやすい。そのものズバリだ」
そのことはこの記事をどうぞ。
「事実を真摯に受け止める必要がある」と日本人に反省を促す前に、そう言う人が正しい歴史を学ぶ必要がある。
個人的には、木浦に旧日本領事館があることは知っていたけど、その入口に慰安婦像があるというのは初耳。
中央日報の記事を見ると、2年前に設置されていた。(2016年03月23日)
「木浦平和の少女像建設推進委員会」は「30日に木浦近代歴史館第1館の前の公園で平和コンサートを開き、平和の少女像を設置する」と22日、明らかにした。
木浦の「平和の少女像」、旧日本領事館の前に=韓国
先ほどの日本人旅行者は、麗水市の港でも慰安婦像を見つけて驚き、やっぱり日本人は“正しい歴史”を知る必要があると語る。
平和コンサートに平和の少女像と、韓国社会には平和があふれている。
日本人による韓国旅行のブログでは、正義や弱者の側に立って意見を言いたがる人がときどき出てくる。街中で慰安婦像を見たりナヌムの家を訪れたりした日本人が、「日本人はこの事実から目を背けてはいけない」なんてことを平気で書く。
ナヌムの家というのは、慰安婦だったと主張する韓国人女性と日韓のボランティアスタッフが共同生活をしている施設のこと。
「被害の歴史を昇華させ、世界的な歴史と平和、人権の聖地にすること」を目的にしているとか。2016年のときには「日王(天皇)は謝罪しろ、日本は賠償しろ!」というスローガンがかかげられていた。
ナヌムの家には歴史館があって、そこでも韓国人の歴史観を知ることができる。
そこを訪れてショックを受けて、内容が事実かどうかを確認することもなく、そのままの勢いで「日本はかつて残酷なことをした」なんてブログに書き込む人は1人や2人ではない。
ナヌムの家を訪れたある日本人のブログには、「過去の事実は消せなくても新しい関係を作っていくことはできるはず…」と書かれている。
そういう人には「この像が。。。」や「はず…」と余韻を残したがる人が多い。正義とポエムが好き、という特徴があるらしい。
歴史的な事実とは根拠のあるものを指す。
そういうものなら日本人も知る必要はあるし、反省するところはしないといけない。
安倍首相も2015年に「元慰安婦の方々の筆舌に尽くしがたい苦しみを思うと心が痛む。心からおわびと反省の気持ちを表明する」と述べている。
しかし、わい曲された歴史を事実とすることはできない。
だからこそファクトチェック(事実確認)が必要なのだけど、正義とポエムが好きな人たちはその作業をおろそかにしてしまう。
だから、こういう人たちは「それが事実であるという証拠を見せてください」と言われると怒り出す。
「われわれが道徳的に優位に立っている」と言うのもそんな人だ。
こちらの記事もいかがですか?
オーストラリア「韓国人は疲れる」②世界が日韓戦に巻きこまれる~
外国人「日本人の嫌いところ。ウソをつく」→はっきり伝えましょ
イギリス人から見た「日本と韓国の関係」、keep it to yourself!
コメント