はじめの一言
「日本人が丁寧であることを物語る最も力強い事実は、最高階級から最低階級に至る迄、すべての人々がいずれも行儀がいいということである
(モース 明治時代)」
「日本絶賛語録 小学館」
西アフリカに旅をしたら、今自分がいる国がかつてイギリスの植民地だったか、フランスの植民地だったかはすぐに分かる。
少なくても、ボクが旅した「セネガル・マリ・ブルキナファソ・ガーナ」なら、英仏どちらの植民地だっかはすぐに分かる。
それは、ボクの経験から確信をもって言うことができる。
セネガル・マリ・ブルキナファソでは、みんながフランス語を話していて店の看板もフランス語で書かれている。
セネガルの首都「ダカール」で会ったフランス人はこんなことを言っていた。
「ダカールのカフェとクロワッサンは、パリのものと変らない」
パリのカフェとクロワッサンの味を知らないから、ボクには分からないけど。
それがガーナに行くと、今度はみんなが英語を話しているし、看板も英語で書かれている。
バスに乗ったらBBC(イギリスの公共放送局、いわばイギリスのNHK)が流れていて驚いた。
なんか、イギリスの一部のようだった。
ニジェール川(たぶん・・)
アフリカの東西南北をみた場合、西アフリカに発展が遅れている国が多い。
この理由の一つには、かつての奴隷貿易の影響があるという。
第一に、奴隷狩り戦争による社会の不安定と、戦死者および輸出によるアフリカ人人口の激減がある。とくに奴隷として多くの成年層が失われたことは、アフリカ社会の生産活動に大きな影響を及ぼした。
「日本大百科全書(ニッポニカ)の解説」
ボクが西アフリカを旅した目的も、この奴隷貿易の傷痕を見るためだった。
下の写真は、奴隷にするために集められたアフリカ人を閉じ込めておいた場所(ガーナのケープ・コースト城)。
糞尿はたれ流しだったという。
多くの黒人は、ここから船に乗せられてアメリカ大陸へ連れていかれた。
西アフリカには、かつてイギリスの植民地だった国があるけど、多くの国はフランスの植民地だった。
イギリスの植民地は、バックパッカーがアフリカ旅行でとる「南アフリカ~エジプト」の縦のルートにある国が多い。
このアフリカ縦断ルートはイギリスによって「開拓」された。
アフリカ縦断政策
ケープタウンとカイロを,電信線と鉄道で結ぼうとしたイギリスの植民地拡大政策。3C政策の一環をなす。
ケープ財界の実力者で,1890年ケープ植民地首相となった C.ローズが推進した。( ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説)
ついでに、ここに出てきた「3C政策」というヤツも知っておきましょうかね。
高校の世界史では太文字の重要事項で、常識として覚えておいてもいい。
3C政策とは、南アフリカのケープタウン、エジプトのカイロ、インドのカルカッタの「3C」をおさえるというイギリスの政策のこと。
アフリカ旅行でとる「セネガル~ジブチ(ソマリア)」の横断ルートは、フランスの植民地だった国が多い。
このルートはフランスが開拓した部分が多い。
上の写真は、フランスが植民地時代に敷いた鉄道で撮ったもの。
ヨーロッパ全体での、アフリカの植民地は地図で見るとこんな感じ。
青のフランスで、ピンクがイギリスの植民地
ヨーロッパによってアフリカは分割されていた。
これは1880年代から1912年までにかけて、ヨーロッパ各国がアフリカ諸地域の支配権争奪と植民地化をめぐって争っていた。
1912年にイタリアがリビアを手に入れたことで、リベリアとエチオピアを除くアフリカ全土がヨーロッパ7か国に分割支配された。
さあこの地図と、外務省が公表している「国 ・地域別の海外安全情報」の地図と比べてみよう。
アフリカ横断ルート(フランスの植民地だった国が多い)には、「赤」や「茶色」の国が多い。
犯罪やテロ事件にあう確率が高い、危険な国がたくさんあるということ。
アフリカ縦断ルート(イギリスの植民地だった国が多い)には、「無色」や「黄色」の国が多い。
比較的、安全ということ。
ボクがマリで会ったマリ人は、こんなことを話していた。
「マリとかブルキナファソとかフランスに植民地支配された国は、発展が遅れている。フランスが支配していた国はダメなんだよ。でも、ガーナやナイジェリアを見ろよ。発展しているだろ?イギリスの植民地だった国は、恵まれているんだ。オレたちのマリも、フランスじゃなくてイギリスの植民地だったら良かったのに」
次回、この彼の言葉にある英仏の植民地の違いについて書いていきます
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