無宗教でよかった!日本が世界初の人型ロボットを開発した理由

 

日本は人型ロボットの分野で世界的な先進国だ。
韓国は電子産業では世界トップレベルだけど、日本の技術力を見た韓国人記者は日本の企業と比べると「初歩」水準だとなげく。
というかこの分野で韓国は遅れをとっていて、中国企業の後塵を拝している。

くわしいことはこの記事をどうぞ。

韓国人記者がショックを受けた「ロボット先進国・日本」

 

じゃあ、なんで日本は人型ロボットの製造で世界の先を行っているのか?

実はその理由のひとつに日本人の宗教心がかかわっている。
ジャパンはほとんどの人が宗教を信じていないという無宗教の国。
それはそれでいいことで、宗教の対立や緊張がないという理由から、知り合いのインド人やアメリカ人なんかは「日本は住みやすい」とよく称賛している。

すこし話がそれるけど、アメリカ人、トルコ人、リトアニア人、インド人、インドネシア人と初詣に行ったとき、豊川稲荷の目の前でこんなプラカードを見て、「ウチの国なら考えられない!」とみんなもれなくたまげていた。
*アメリカでは、過激なキリスト教原理主義者だったらやりかねないという。

 

初詣という大事な日に宗教施設の前で、その宗教を否定する人がいても参拝者は素通りしていく。
海外でキリスト教の教会やイスラーム教のモスク(礼拝所)、ヒンドゥー寺院の前でこんなことをやったら死者やけが人がでてもおかしくない。
日本人は宗教に寛容というより無関心だから、元旦の朝からこんな行為ができる。

くわしいことはこの記事をどうぞ。

外国人が初詣で衝撃!アメリカ人キリスト教徒の“歪んだ信仰心”

 

 

これは本田が開発した世界初の人型ロボット(本格的な二足歩行ロボット)のASIMO(アシモ)で、握手をしたり障害物を避けて移動したり、ダンスをしたりといろんなことができる優れもの。

ではここでクエスチョン。
世界市場を見すえて人型ロボットの開発を進めるうえで、技術力の他にクリアしないといけないハードルとは何でしょう?

 

 

答えはお金。
予算がなかったら何も始まらないから。
ということもあるけど、海外で広く使ってもらうためには、世界宗教のタブーに触れないということが最低条件だ。
特にキリスト教の考え方や価値観を否定するものはアウト。

仏教やヒンドゥー教の考え方では人は生まれてくるけど、キリスト教やイスラーム教、ユダヤ教では人は神によってつくられたことになっている。
だから人型ロボットの製作は仏教・ヒンドゥー教的にはOKだけど、キリスト教的には「人が人(のようなもの)をつくる」と解釈されて禁止事項に触れるかもしれない。
そうなったら世界を相手にするのはアキラメロン。

ということでホンダは人型ロボットの開発がキリスト教の価値観に合うかどうか、カトリックの総本山・バチカンへ行ってローマ教皇庁の見解を確認した。

itmediaの記事(2009年06月14日)

このとき、「P2が作られたことは、神がせしめたこと。それもまた神の行為の1つ」と司祭に告げられたことで、晴れて世界に発表されることになりました。

ASIMOまで駆け抜けたホンダのロボット開発

*P2はアシモの種類

 

ホンダがアシモをつくったけど、実はそれは神の意思によるもので、神がホンダにそうさせたのだ。だからローマ教皇庁がこれを否定することはない。
う~ん、なんというキリスト教らしい解釈だ。

 

これを逆からみたら、日本が世界で初めて本格的な人型ロボットの開発を始められたのは、高い技術力があったことの他に宗教的なハードルが低かったからでもある。

そんな日本人とヨーロッパ人の考え方の違いについてnipponの記事(2012.05.10)で、「人型ロボット」開発の第一人者である早稲田大学の高西淳夫教授がドイツやオランダで講演をしたときのことを話している。
現地の人から、「日本だけなぜこんなに人型ロボットが多いのかについて話してくれ」というリクエストがあったことをうけて教授はこう感じた。

やはり向こうでは、『人を創るといった神と同じ行為をやってはいけない』というキリスト教の影響が根底にあり、人的な形をした自動機械に対して、まだ根底的に抵抗感があるなと思いました。

なぜ、日本の研究者は人型ロボットを作るのか

 

日本人はマナーやルールには厳しいけど、宗教にはとても大らかだ。
周囲に配慮して電車の中では携帯電話で話をしないけど、お寺の前で仏教がディスられても誰も気にしない。

思う存分クリスマスを楽しんだ一週間後には、神社やお寺へ初詣に行って頭を下げて手を合わせる。
そんな日本人に世界最先端の技術力をあたえると、アシモのような人型ロボットが誕生して世界を驚かすのだ。

 

 

 

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2 件のコメント

  • >人型ロボットの製作は仏教・ヒンドゥー教的にはOKだけど、キリスト教的には「人が人(のようなもの)をつくる」と解釈されて禁止事項に触れるかもしれない。

    まさにブログ主のおっしゃる通りです。普通の日本人では気が付かない着眼点だと思うのですが、よく気づかれましたね。さすがに海外の人達と交流が深いだけありますね。
    まあしかしそれにしても、ロボットは許されないが彫刻や絵画だったら構わないとか(キリスト教)、彫刻や絵画も不可とか(ユイスラム教)、彫像やペンダントは構わないが絵画は不可とか(ユダヤ教)、本当に一神教の考え方は気まぐれで面倒臭い。理由の如何を問わず避妊や中絶に反対するのも、同じ理屈ですよね。
    人型ロボットに反発する欧米キリスト教徒がいたら、私はこう反論しますね。「神が造形した人間を真似るのは不可だけれども、その部品(臓器)を人間の体から勝手に取り出し、他人へ転用する行為は構わないのか?それでも火葬は不可なのか?」とね。

  • おほめにあずかり光栄です。
    宗教のきまりはそれぞれ違いますし、同じ宗教でも宗派(教派)によっても違うから複雑です。
    知り合いのイギリス人は小学校の頃にキリスト教、イスラーム教、ユダヤ教、仏教については基本的なことがらを学習したそうです。
    いろんな人と共存するには宗教の知識が必須ですから。
    日本でもいま外国人が増えていますから、このへんの知識がないとどこかでぶつかると思います。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。