きょうから始まる春の甲子園。
ここで注目したのは選手ではなくて、そのプレーを支える甲子園球場の土。
甲子園の土というと、こんなふうに黒色がその特徴になっている。
これは黒土と砂をまぜたものなんだが、そこには“完璧主義者”の日本人らしい配慮があることをご存じだろうか。
甲子園の土を集める高校球児
この黒土は鹿児島の志布志(しぶし)市、砂は京都府城陽市のもので、その2つを合わせることで甲子園球場の土が出来上がる。
野球で使われるものだから、適度にボールが転がったりはずんだりし、水はけの良い土にしているのは当然して、この黒土と砂を混ぜ合わせる比率を季節によって変えているという。
春は黒土と砂が5・5と均等に、夏はそれを6対4にする。
乾燥する夏では、土が乾いて白っぽくなってボールが見えにくくなるから黒土を増やし、雨の多い春は水はけを優先するから、こういうバランスになる。
そんなことがきょうの毎日新聞のコラム「余禄」に書いてあった。(2021/3/19)
甲子園球場の土が黒土と砂をまぜたものであるのはご存じの方が多かろう…
同じ野球場でも春と夏ではそれぞれに合った土を考えて作り、準備するところはさすがの日本人。
海外ならここまでの配慮はなかなかないのでは。
*このあと甲子園球場HPの「甲子園球場の黒土について教えてください。」で確認したところ、黒土の産地は岡山県日本原、三重県鈴鹿市、鹿児島県鹿屋、大分県大野郡三重町、鳥取県大山などの土をブレンドしていて、毎年決まっているわけではないという。
また砂の産地も、甲子園浜及び香櫨園浜社有地 ~ 瀬戸内海産の砂浜 ~ 中国福建省 ~ 京都府城陽と変わっている。
甲子園の土といいウーロン茶といい、福建省は日本に貢献しているらしい。
それでも雨の多い春は砂を多めに、白球を見やすくするために夏は黒土を多くブレンドしているのは「余禄」と同じ。
球児を応援するため、中継を見る人のために、気づかないところでいろんな工夫や配慮をしているようだ。
神奈川県地区予選の窮状。じゃなくて球場。
ふつうの土はもっと明るく赤っぽい。
甲子園の土というと、負けたチームの選手が試合の後、この土を持ち帰るという伝統がある。
最近では卒業式の日にあこがれの先輩の第二ボタンをもらうという、良き習慣が「ダッサ」となくなりつつあると聞いた。
でも、高校球児が涙を流しながらしゃがみこむ光景はことしも見られるはずだ。
この由来にはこんな説がある。
1946年の夏の大会で、準決勝で敗れた東京高等師範附属中の監督が、「来年また返しに来る」という意味で、選手に各ポジションの土を手ぬぐいに包んで持ち帰らせた。
“来年”のない最上級生は対象外。それとこれは、甲子園ではなくて阪急西宮球場でのこと。
新聞で記録されている「砂の持ち帰り」としてはこれが最古になる。
甲子園の土を初めて持ち帰った人には、1937年に川上哲治(のち読売ジャイアンツ監督)が初めてだという。
1958年に行われた夏の大会のあと、この伝統をめぐって「悲劇」がおきた。
このときアメリカ統治下にあった沖縄の高校(首里校)が春夏を通じて初めて出場するも、1回戦で敦賀に敗戦。
涙ながらに甲子園の土を集めて、それを持ち帰ろうとしたところ、当時の沖縄は“外国(アメリカ)”だったから、検疫の関係でそれを拒否された。
*このとき球児が本土に入るためにはパスポートが必要だった。
このため選手は泣く泣く甲子園球場の土を那覇港に捨て、家や学校に持ち帰ることはできなかった。
日本がまだ「敗戦国」だったころの話だ。
この話にはつづきがある。
その出来事を知った日本航空の客室乗務員たちが心を痛め、甲子園(か球場周辺にあった海岸)の小石を40個ほど拾って首里にプレゼントする。
検疫法にひっかかるのは土で、石はOKだったから。
日本人にはやっぱりこうした惻隠の情、相手を思いやる気持ちがあるらしい。
首里高校の甲子園出場記念碑「友愛の碑」にはいまも、この小石がはめ込まれている。
この「悲劇」がメディアで報道されたことが、沖縄返還運動を加速させる一因になったといわれる。
本当に世の中、なにがどうなるか分からない。
こちらの記事もいかがですか?
私は2018年、第100回夏の甲子園大会2日目の試合を甲子園球場で直に観戦しました。
過去と現在が共存する甲子園球場は日本が誇る立派な野球場でした。
そして、ドラマみたいに美しかった金足農業高の選手たちの闘魂に深い感動を受けました。
韓国人は日本人を天下一の残忍な民族だと思っているが、全く勘違いしているのです。
私は、日本人たちの真骨頂を韓国に知らせようと努力しています。
甲子園はみんな一生懸命にプレーをするから感動します。
知人の韓国人は韓国の反日には批判的で、冷めた目で見ています。
それでも歴史認識は日本とは違いますが。
このブログから、あなたのブログに行く人が何人もいます。
事実に基づく友好関係の樹立を願います。