日本に住む米国・英国人の話①コロナ対策・差別・蛇への見方

 

浜松市北部の三岳山には立須というスポットがあって、そこからは、こんなワンダフルな景色をおがむことができる。

 

 

という情報を最近知ったので、このまえアメリカ人(40代男性)とイギリス人(30代女性)を誘ってハイキングに行ってきた。
今回は、そのとき彼らから聞いたイロイロな話を書いていこうと思う。

 

・コロナ対策で逆転

ロックダウンをする必要がないほど日本は優秀だから、コロナ対策で失敗したアメリカ・イギリスの家族や友人から、「おまえは日本にいていいな~」とうらやましがられた。きょねんは。
いまの米英ではワクチン接種が進んで日常生活が戻りつつある一方、日本のワクチン接種は考えられないほど遅いから状況が逆になった。
すでにワクチンを打ったという母国の友人の話を聞くと、限りなくうらやましいし、日本にいる自分は年内に打てるか不安。
*現時点での日本のワクチン接種率は世界の100位以下、OECD加盟国では断トツの最下位。

 

・同じ人種内での差別や蔑視

カルフォルニアの大学に留学していたメキシコ人が、同じヒスパニックの人間から差別を受けた。
アメリカで生まれたヒスパニックには、英語を話せないヒスパニックをバカにする人がいる。

浜松市でもブラジル総領事館の関係者など「ハイクラス」のブラジル人が、工場で働くブラジル人を相手にしないで、英語を話して欧米人と付き合おうとすることがあった。

 

・山の名前

彼らから三岳山の意味を聞かれたけどよくわからず、「三つの岳がある山では?」とテキトーに答えといた。
イギリス人は最近、エベレストに興味があると言う。
エベレストとはイギリス人の名前で、あの山を現地のチベット人はチョモランマ、ネパール人はサガルマータと呼ぶ。
海外の山や島などの地名にヨーロッパ人の名前を付けるのは、植民地主義の「上から目線」の表われだったと思うとイギリス人が言う。
エベレストについてはこの記事を。

「エアーズロック」と「エベレスト」の由来はイギリス人の名前

 

山道を歩いているとマムシを発見。

 

・虫の漢字

」という漢字はもともとヘビの形に由来する象形文字だった。
頭が三角形のマムシからできたという説もある。
そんな話を聞いた2人は、漢字は面倒くさいけどそういう成り立ちは面白いとのこと。abcのアルファベットには音しかないからつまらない。

 

・ヘビの話

アイルランドにヘビは生息していない。
ヘビが到来する前に、大陸から分離して島になったから。

キリスト教を広めた聖人パトリックがヘビを追い出したから、かの地にはヘビがいなくなったという言い伝えがアイルランドにある。

いまの日本でヘビは一般的に嫌われているけれど、宗教・伝統的にはそうでもなかった。
ヘビを神として祀る地域があるし、ヘビの皮を財布に入れると金運が良くなるという考え方もあった。

それに対して、キリスト教世界では伝統的にヘビは嫌われていた。
聖書の中でヘビはイブをそそのかし、知恵の樹の実を食べさせるという「罪」を犯させた悪者になっている。
ヘビに足がない理由はそのことで神の呪い(怒り)を受け、地を這(は)いずって移動することを宿命づけられたから。

 

イブを誘惑するヘビ
聖書の中でヘビは人と会話することができた。

 

 

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1 個のコメント

  • 英国人作家であるF.フォーサイス(「ジャッカルの日」の原作者)の短編集「帝王」の中に、「アイルランドに蛇はいない」という短編小説があります。インド出身(だったかな?)の若い主人公がアイルランドの建設現場で差別を受けて、その復讐をするため、母国から毒蛇を持ち込んで完全殺人を成し遂げるという話です。
    話の結末では、その蛇が子供を産んで(卵胎生だそうです)しまい、そこからアイルランドにも毒蛇が・・・

    ということだったのですが、果たして今でも大丈夫? アイルランドに行った経験はないので知りませんけど。
    どこの国でも外国人差別や言語差別はあると思います、気を付けましょう。(って、何に?)

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。