アメリカ人は「月」にどんな印象をもっているか、そのワケは?

 

「この一歩は小さいが、人類にとっては大きな飛躍である」

1969年7月20日、アメリカのアポロ11号が月に到達して、アームストロング船長が人類で初めて月の表面に降り立ったとき、こんなメッセージを発信した。
つーことで、今日は「月面着陸の日」ですよ。

月というと日本では、秋になるとそれを見ながら団子を食べる習慣があるし、「お月様」と敬語を二つも使うほど良い印象がある。
でも知人のアメリカ人は、伝統的に欧米社会では月に対して不吉なイメージがあったと反対のことを言う。
たしかにその見方に間違いはなさそう。

西洋では月が人間を狂気に引き込むと考えられ、英語で “lunatic”(ルナティック)とは気が狂っていることを表す。また満月の日に人狼は人から狼に変身し、魔女たちは黒ミサを開くと考えられていた。

月・ヨーロッパの伝統文化

 

もちろん現代では、月を好きなアメリカ人やヨーロッパ人は当たり前のようにいるし見方もいろいろ。

でそんな話を聞いて、月に対するアメリカ人の印象に興味をもって、まえにネットで聞いてみたのでこれからそのコメントを紹介しよう。
まずは日本語で書いてくれた人から。

・タロットカードで太陽はエネルギッシュな状況を意味しますが、月は不安で思うように物事が進まない状況を表します。
・私は月の悪いイメージはないです。

 

・people in America believe full moons bring out the crazy people and more crime happens.

満月になると頭のおかしい人(crazy people)が出てきて、犯罪が増えると信じる人がアメリカにいます。

・I have never hear hear about this .I love the moon

そんな話は聞いたことがありません。私は月が大好きです。

・love the moon and most celestial bodies that appear to us in the night sky. I could watch the stars and moon all night.

月をはじめ、夜空に浮かぶほとんどの天体が大好き。一晩中、星や月を見ていられます。

・I feel something special from the moon but can’t identify what I sense. Nothing evil at all. Just someone to talk to on a sleepless night.

月から何か特別なものを感じますが、それが何かハッキリとは分かりません。
まったく邪悪なものではないです。眠れない夜の話し相手のような存在です。

*これだけオーストラリア人の意見

・We in Australia generally love the full moon for it’s beauty. Just about to go and bathe under the moonlight at the beach actually!
But there is a saying that “ the crazies come out” and apparently the crime rate spikes. Not sure if this is consistent fact though! 🌝🌔

オーストラリア人は一般的に、満月の美しさがとても好きです。
実際、いまからビーチに行って月光浴をしようと考えているところです!
でも、「(満月の夜には)クレイジーな人たちが出てくる」という言葉があって、犯罪率は急増するそうです。これが事実かどうかはわかりませんが。

 

歴史にくわしそうなアメリカ人が面白い意見を述べていて、それを日本語訳したのがこれ。

・キリスト教が伝わる前の古代ヨーロッパではさまざまな宗教の争いがあった末、月を崇拝する人たちが倒された。勝者は月を邪悪な存在だと宣伝して、月の崇拝者の根絶をはかった。
その後、キリスト教徒がその異教徒を打ち破ると、月を”敵”とする彼らのプロパガンダを採用した。
この争いははるか昔のことだから、現代のヨーロッパにはその記憶がハッキリ残っていないけれど、これが原因で月を邪悪なものと見る文化がうまれたと思う。

 

この「月の崇拝者たち」とは具体的にどんな存在かわからないから、ハッキリしたことは言えない。
でも、むかしのヨーロッパではキリスト教が唯一の宗教、絶対に正しい教えと信じられていて、ハロウィンやクリスマスのようにもともとは異教の行事をキリスト教の行事として取り入れたことがあるから、月を邪悪や悪者とする異教の見方を継承した可能性はあると思う。
でも1969年7月20日に、人類が月の表面を踏みつけたことでそんな考え方もほとんどなくなっただろう。

 

 

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2 件のコメント

  • > キリスト教徒がその異教徒を打ち破ると、月を”敵”とする彼らのプロパガンダを採用した。
    > この争いははるか昔のことだから、現代のヨーロッパにはその記憶がハッキリ残っていないけれど、これが原因で月を邪悪なものと見る文化がうまれたと思う。
    > この「月の崇拝者たち」とは具体的にどんな存在かわからないから、ハッキリしたことは言えない。

    ははははは、そんなのどう考えても明らかですよ。
    古代の争いについてはどうか分かりませんが、少なくとも7世紀以降、レコンキスタ運動や十字軍が起きた時点でヨーロッパ人にとって「月を崇める敵勢力」といえば、当然、イスラム教徒でしょう。
    現代でもイスラム教国では「三日月」を国旗に描いている国がいくつもありますね。あの三日月は、イスラム教徒にとって、砂漠を優しく照らす「神」の象徴であり、キリスト教はじめ異教徒と戦うための「剣」の象徴でもあるのですよ。

  • 満月とその前後は交通事故や事件が増える傾向にあるというのは日本でも警察が統計をとっていた事があって虚偽とは言い切れないという結果になっていた筈。潮汐の条件込みで。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。