【国が変われば】韓国で外国人が差別され、海外では韓国人が

 

いま世界中で大ヒットを記録している韓国ドラマの『イカゲーム』。
それに出演したフィリピン人俳優のラガヒルさんが、韓国で経験した「忘れられない出来事がある」として人種差別被害について告白した。

朝鮮日報の記事(2021/11/01)

『イカゲーム』のフィリピン人俳優、「韓国で人種差別…顔にキャベツ投げられた」

(もう韓国の仕事はしないのかな?)
外国人に対する韓国人の固定観念について聞かれたラガヒルさんは、「固定観念というよりは、人種差別に近い」としてこんな体験談を語る。

あるとき彼がバスの座席に座っていると、何かが飛んできて顔にぶつかった。
何かと思って見ると、それは韓国人女性が投げたキャベツだった。
床に落ちたメガネを拾って、その乗客に「すみません、どうしてキャベツを投げたんですか」と聞くと、「あなたが韓国人じゃないからバスから、降りてほしいと思っているんだよ。このバスは韓国人が乗るバスだ」と近くにいた他の乗客が答える。

でも韓国には外国人専用バスはないし、これが最終のバスだから降りることもできない。
「とにかく降りろ」と言われたラガヒルさんは、バスの中で涙を流して耐えたという。

「外国人は皆、悪い人だ」とキャベツを投げた女性が叫んでも、誰もその韓国人を止めようとしないし、乗客はラガヒルさんにとても冷たかった。
これが韓国での「忘れられない出来事」だったと記事にある。

ラガヒルさんは「あのとき、誰も私に関心がないということが一番つらかった」「バスは乗客でいっぱいだったのに、誰も私を助けてくれようとしなかった」と当時を振り返った。

 

他の外国人も韓国人にひどいことを言われたり、バスで座っていると誰も隣に座ろうとしないといった差別的な経験があるという。
「外国人が座っている」と韓国人の乗客が言って、ラガヒルさんの隣には誰も座らなかったもあった。

かといって隣に座れば座ったで、別の問題が起こるかもしれない。
知人の黒人女性が韓国の電車か地下鉄の座席に座っていると、おばちゃんが隣に座って話しかけてきた。
そしていきなり彼女の手を取りまじまじと見て、「やっぱり黒人は手の表と裏で色が違うんだね」と感心したように言う。
「え?何言ってんのオマエ?」と思ったけど、本人にはまったく悪意がない。
好奇心のかたまりのような人で別れ際にお菓子ももらったし、「まあいいや」となったという。

 

差別は韓国にもフィリピンにもあるし、外国に行けば立場が変わって自分がその被害者になることもある。
ラガヒルさんと同じ『イカゲーム』に登場する韓国人俳優のイ・ビョンホンさんが、アメリカのハリウッドで仕事をしたとき、自分と目を合わせてくれなかったり、自己紹介をしても無視する人がいたなど人種の違いによる(because of his race)差別的な経験したと語る。

NextShark の記事(October 8, 2021)
*「Lee」はイ・ビョンホンさん

Lee said that some of the people he worked with wouldn’t make eye contact with him and ignored his attempts at introducing himself.

South Korean superstar in ‘Squid Game’ once said Hollywood actors would avoid eye contact with him

 

イ・ビョンホンさんのような韓国のトップスターでもこんなことをされて、「泣きたくなるほど腹が立った」という。

こういう差別的な言動は日本を含めどこの国でもある。
仕方ないでしょ?世界は残酷なんだから。
日本で店の入り口に「外国人はお断り」と書いてあるのを見て、激怒した外国人の知人がいるし、「日本人はこの宿に泊めることはできない。他をあたれ」と言われて激怒した日本人に会ったことがある。
でも、「顔にキャベツを投げられた」、「とにかく降りろ」は日本じゃないかな。

 

 

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7 件のコメント

  • > 「顔にキャベツを投げられた」、「とにかく降りろ」は日本じゃないかな。

    日本ではまずないだろうと思います。

  • 私もあのニュースを見ましたが、正直信じられませんでした。
    韓国で一般的に、東南アジアからの就業者に対して軽視する傾向があることは否定できませんが、あんなに露骨で公開的に蔑視する行動をすることはありません。私だけではなく、多くの他の韓国人たちがですので、フィリピンの俳優が意図的に嘘をついていると思っているのです。
    それにもかかわらず、明らかなことは韓国人たちが貧民国から来た労働者を軽視する傾向があるということです。事業場では雇用主たちが彼らを虐待する場合もあって、韓国民たちが彼を非難したこともありました。
    しかし韓国人は日本人こそ韓国人を差別し、苦しめたと思います。代表的な人物が元プロ野球選手の張本勲です。彼は韓国人という理由で高校時代から自分の出場を望んでいた甲子園大会にも出場できなかったし、プロ選手になってからも観衆の揶揄に苦しんだそうです。それで、韓国のあるYouTuberは、張本勲の野球人生を、”熾烈を超えて悽絶だ”ったと言います。彼は韓国人という理由で、日本プロ野球歴代最多安打記録を持っていながらも、どのプロチームの監督をすることもできなかったそうです。
    あれほど日本人たちの差別待遇を軽蔑していた韓国人たちが、韓国に来た貧民国の労働者を蔑視することは皮肉なことです。ここでも「ネロナンブル」が出てくるのでしょうか。

  • 「ネロナンブル」について言えば、「被害者中心主義」があります。
    韓国の人たちは慰安婦や徴用工の被害者の言うことを信じますが、このフィリピン人被害者の言うことを信じないのは「ネロナンブル」のように感じます。
    もちろん客観的な根拠がないと真実とは判断できませんが。

  • 考えてみてください。
    テレビに慰安婦ばあさんたちが涙を流し、「私は日本軍にやられた」と訴えれば、誰がそれを嘘だと信じるのでしょうか。そのような感情に訴えるパフォーマンスが韓国国民に深く染み込んでいるのです。
    それを見た一般国民は「まさか、あの老いたおばあさんたちが嘘をつくのか?」と考えるようになるのです。

  • 張本勲は、批判を受けることも多いが、称賛されることも多い優れたプロ野球選手だった人です。また、日本プロ野球歴代最多安打記録を成し遂げたからと言って、必ずプロ野球チーム監督になれるものではありません。そもそも、張本勲自身が「私は韓国人だからという理由でこれまでひどい差別を受けてきた」と、自分で言っているのですか?
    赤の他人のYoutuber(しかもおそらく若いだろうから、張本勲が現役で活躍していた時代のことなんか経験していないはず)が「彼は差別を受けていたはずだ!」と煽り立てていること。他方、現役のフィリピン人俳優が「私は差別を受けて顔にキャベツを投げつけられたこともある」と自分自身で証言していること。この両者が同じレベルの話になりますか?
    そもそもどうして韓国内で最近のフィリピン人が受けた差別と、日本国内での張本勲の昔の話が比較されるのか、理解不能です。

    > 私もあのニュースを見ましたが、正直信じられませんでした。
    > 韓国で一般的に、東南アジアからの就業者に対して軽視する傾向があることは否定できませんが、あんなに露骨で公開的に蔑視する行動をすることはありません。
    自国民のことを、そのように「信じたい」気持ちは理解できます。しかし私には、「大多数の韓国人が『信じられない』と考えている」という考え方が、信じがたいです。

  • わたしは日本語の立場で、外部から見ると「二重基準」に見えるだけです。
    韓国人やフィリピン人なら別の見方をするでしょうね。

    靖国神社のトイレに爆発物を仕掛けた韓国人が刑務所にいたとき、母親が「日本人の刑務官が20㎝のムカデを投げて、息子のうでをかんだ」と主張ました。
    でもこれは信じられません。
    監視カメラがあるからすぐにばれて、その日本人は処分されます。
    20㎝のムカデを持って職場に行って、生きたムカデを指でつまんで韓国人に投げるなんて考えられません。

    https://japanese.joins.com/JArticle/236431

    「韓国人がキャベツを投げた」というフィリピン人の話を聞いた韓国人はそんな感想を持つと思います。

  • 私が子どもだった時代(1970年代)、張本勲に関する話が韓国に伝わるのは、たいてい彼が日本人から莫大な差別と冷遇を受けたということでした。そんな話に接して韓国人は日本人に対して敵愾心を抱くようになりました。近年においても、韓国のメジャー放送のスポーツ記者が張本勲の話を書きながらプロ選手になった張本勲がある日、観衆から「ジョーセンジン」と揶揄され、決勝打を打った後競技ヒーローインタビューで、”私が打つホームランと安打一つ一つは日本人から差別を受けて蔑視される在日朝鮮人たちの胸に染み付いた恨みを晴らしてくれているし、誇らしいわが朝鮮人を差別する卑劣な日本人に対する私なりの復讐だ。”と言ったという報道がありました。
    実際にそんなことがありましたか。
    昔はそんな韓国新聞の報道をそのまま信じていましたが、日本が今まで私が韓国の中で知っていたようにそんなに卑劣な国ではなく、日本国民も正直で礼儀正しい人たちだと分かってからは、韓国マスコミのそのような報道は信じられません。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。