米の人種差別:かつて白人はこうやって黒人リンチを楽しんだ

 

ピクニックの語源を知ってる?
むかしアメリカで黒人が奴隷として売買の対象になっていたころ、白人たちは朝から奴隷市場へ出かけていって、ランチを食べながら時間かけて購入する奴隷を決めていた。
そんなふうに黒人を選び取ることを「ピック・ア・ニガー」といって、それが「ピクニック」の語源となったのよ。

アメリカの黒人女性から「picnic」に込められたそんな闇歴史を聞いて震えた、という話を前回に書いたわけだ。

ピクニックの語源は「ランチを食べて黒人奴隷を選ぶ」?

*「ニガー」は黒人への差別用語で、いまのアメリカでは超絶的NGワードになっている。

アメリカ合衆国では、公民権運動が活発化する1960年代までは白人および黒人の両者において自由に用いられていたが、今日では単語それ自体が強烈な社会的タブーとして扱われており、ときには人種差別として解雇理由にさえなる。

ニガー

 

「ピック・ア・ニガーがピクニックになった」というのは事実ではないけど、アメリカでこの説はわりと広がっているらしい。

例えばアメリカのフェリス州立大学のホームページには、「ピクニックの語源はpick-a-nig(nigger)というのは本当?もしそうなら、私たちはピクニックという言葉を使うのをやめるべき」といった内容の質問がある。

Is it true that the word picnic originally came from the word pick-a-nig or pick-a-nigger? Apparently, a black person was randomly “picked” and hanged for the entertainment of whites. The whites, including families, ate from box lunches while enjoying the barbaric act. If this is true we should stop using the word picnic, replacing it with outing or gathering.

 

ただこれは奴隷制度とは関係ない。

かつて白人は適当な黒人を“選んで”、娯楽として残酷な行為を行った。
そして白人は家族でお弁当を広げながら、その野蛮なショーを見て楽しんでいた。
このことから「pick-a-nigger」がpicnicの語源になったのではないかと聞いている。

これに対して大学側は、「それは明らかな間違い」としながらも、1882年から1962年の間に約4,000人の黒人がリンチを受けて、白人はそれをピクニック感覚で楽しんでいたといった返事を書く。

It is clear that picnic was not derived from “pick-a-nigger,” “pick-a-nig,” or similar racist phrases. However, some of the almost 4,000 blacks who were lynched between 1882 and 1962 were lynched in settings that are appropriately described as picnic-like.

Blacks, Picnics and Lynchings – January 2004

 

細かい数字は違うけど、この内容はAFPの記事(2015年2月12日)が伝えたことと同じだろう。

アメリカ南部では1877年~1950年の間に、4000人近い黒人が殺害されていたことが明らかになった。
そのやり方がまともじゃない。

スティーブンソン氏によれば、私刑のうち20%は、驚くことに、選挙で選ばれた役人を含む数百人、または数千人の白人が見守る「公開行事」だった。「観衆」はピクニックをし、レモネードやウイスキーを飲みながら、犠牲者が拷問され、体の一部を切断されるのを眺め、遺体の各部が「手土産」として配られることもあったという。

黒人リンチで4000人犠牲、米南部の「蛮行」 新調査で明らかに

 

何を言っているのかよく分からない。
黒人の権利が認めれて奴隷から解放されたはずのに、動物同然と見ている白人はたくさんいた。
よくない例えなのは重々承知だけど、「マグロの解体ショー」と同じ感覚なのでは?
それで現在、彼らは日本の解体ショーに文句を言うのだけど。

そりゃ日本が人種差別撤廃を主張しても、欧米列強に拒否られるワケだ。

日本が世界初!1919年に「人種差別撤廃案」を国連に提出。

ピクニックの語源が「ピック・ア・ニガー」ではないとしても、こんなことが100年ほど前にアメリカで行われたというのはかなり衝撃的だ。

 

 

こちらの記事もいかがですか?

米の人種問題①黒人ラッパーの「奴隷はチョイス」に批判殺到。

「黒人ウザイわ」。差別ツイートに見る日本社会の黒人への見方

日本とアメリカの違いは人種問題:御社で白人と黒人の割合は?

黒人の人種差別問題⑥アメリカの「奇妙な果実」って知ってる?

アメリカの人種差別⑦NYは肌の色で警官に射殺される確率が違う

アメリカ 「目次」

 

4 件のコメント

  • 他人種、他民族、異教徒に対してかつて欧米白人が行った(注:この場合の「欧」はドイツ人によるユダヤ人虐殺を指します)肉体的苦痛を伴う残虐行為は、もしかすると、遊牧や屠殺の経験があったからこそかもしれないですね。残虐行為の対象とする相手が自分達とは同じ人間には見えないのでしょう。
    モンゴルが中国を征服した際、チンギス・ハーンは「中国人は家畜と違って全く役に立たないので、全員殺してしまおうか?」とも言ったらしい。彼らも遊牧民ですね。彼らにとって中国人は家畜にも劣る動物だったのか。
    日本人じゃなかなかそこまでやれません。狂信的宗徒を相手に殺戮・鎮圧を実行した織田信長なんて、例外中の例外だと思う。ただし日本人は、これまで、「見るからに我々と同じ人間じゃない」と思えるほど外観的に異なる人々と同じ地域で暮らした経験が実はほとんどないのですけどね。
    東北・北海道のアイヌ民族との交流なんてどうだったのかな?

  • 遊牧民はと殺が日常的にありましたから、生き物を刃物でさばいたり血が流れのを見たりすることに抵抗はなかったでしょう。
    中国や韓国とちがって日本では凌遅刑がありませんでした。そういう残酷なことが嫌いだったのだとおもいます。

    日本人が嫌う韓国の考え方:裏切り者(親日)は死体も許さない。
    https://yukashikisekai.com/wp-admin/post.php?post=44551&action=edit

  • >そういう残酷なことが嫌いだったのだとおもいます。

    うーん、それはちょっと自国民に対するひいき目が過ぎるような。
    単純に「嫌いだった」と言うよりは、おそらく日本人は、同じ人間への残虐行為が「怖かった」のでしょう、凌遅して殺した相手から祟られることが。死者が祟って幽霊になって恨みを晴らす、そのような文学作品が多いのも日本文化の特徴ですし。
    それゆえ、中国人が主張するような「南京大虐殺」は無かっただろうと、日本人の私は確信できるのです。まあ、一般市民を装った「ゲリラ兵」を相手にしての戦闘行為や、ヒステリー状態で襲いかかってきた中国人を何十人か殺して鎮圧する程度のことはあったと思いますけど。

  • たしかに日本には怨霊信仰があって、人々は祟りを恐れていました。
    それが理由という見方もあるとおもいますよ。

  • コメントを残す

    ABOUTこの記事をかいた人

    アバター

    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。