きょねん2月、ウクライナへ攻め込んだロシアはかなり甘い考え方をしていたか、自分をカン違いしていた。
キーウを数日で制圧し、ウクライナを支配しようと考えていたらしいのだけど、ウクライナ軍は驚異的な抵抗を見せ、ロシア軍の占領を許さなかった。
その後も戦闘は続き、ウクライナ戦争が2度目の夏を迎えたのはご存じのとおり。
この1年半の間、欧米は弾薬や戦車、戦費を提供してきたが、いまでは「支援疲れ」が広がっているという。とはいえ、暴力が支配する『北斗の拳』のような世界にしてはいけないし、欧米にはウクライナの支援を続ける以外の選択肢はないだろう。
この世界には、「上司ガチャ」「親ガチャ」「顔ガチャ」といった”当たりはずれ”がある。
戦争も例外ではなく、むしろ結果はとんでもなく残酷だ。
ウクライナ戦争が長引くにつれ、両軍の犠牲者数も増加し、これまでに最大で35万人以上の兵士が死傷したというデータもある。
幸運にも生き延びたとしても、多くの人が手足や視覚、聴覚などを失い、同じ軍人であっても結果は残酷なほど違っている。
体の一部に加え、顔を負傷して両眼を失った兵士には心のケアも必要だ。
*以下の動画はウクライナ兵。
ここには出てこないが、ロシア軍の砲撃を受けて左脚を切断した10代の女性兵士や、ロシア軍のミサイル攻撃で足を失った7歳の少女もいる。
手足を失った人はを義手や義足を使う。
世界最古の義肢は、約3000年前の古代エジプトの墓地で見つかった木製の義足だ。
古くあったから義肢の技術は、毒ガス、戦車、機関銃などの新兵器が登場し、地雷が広く使用された第一次世界大戦をきっかけに大きく発展した。
命を守るためには、負傷者の手や足を切断するしか方法がないこともある。
第一次世界大戦では、約6万7000人のドイツ人や4万1000人のイギリス人がこの切断手術を受けた
ウクライナ戦争では、これまでに約5万人のウクライナ人が手足を失ったとと推定され、第一次世界大戦に匹敵する規模だという。
朝鮮日報(2023/08/03)
「戦争で手足を失ったウクライナ人は最大5万人」…第1次世界大戦に匹敵
従来の地雷に加えて、長距離ミサイルやドローンなどによる無差別攻撃によって被害が拡大し、ウクライナでは四肢切断者が増えている。
一方、日本に滞在しているウクライナ人はまったく違う生活を送っている。
といっても、日本に住んでいるウクライナ人は、個人的には静岡県にいる2人(20代の男女)しか知らないから、サンプルとしてはかなり少ない。
でも、彼らのここ一年のインスタグラムの投稿を見ると、ざっとこんな感じだ。
・名古屋で行われたK-popアイドルのコンサートを見て、「夢がかなった」と英語とハングル文字で喜びを爆発させる。
・東京へ旅行に行き、渋谷交差点の動画をアップして「この人の量を見て!」と書き込む。
・神奈川県の「かなまら祭り」を見て、「信じられない!」と爆笑。
・奈良旅行では、鹿にせんべいをあげたり、鹿に追いかけられる動画をアップ。
・沖縄旅行では水着の写真と、「しまった!」と腕時計の白い日焼けあとの写真を載せる。
・紅葉や花見、ボーリングをしている様子をアップする。
同時に、ロシア軍の攻撃で破壊されたウクライナの都市の写真を載せ、「神よ、ウクライナに守護を。そして、ロシアにはしかるべき報いを与えたまえ」といったメッセージを書く。
この例を一般化したり、民間人であるこの2人を非難したりする気はない。
ただ、同じウクライナ人でも、戦場と日本での生活は天地のレベルで違っているから、この「戦争ガチャ」は衝撃的だった。
かなまら祭り
世界の11月11日④第一次世界大戦と日本。世界に“恨まれた”理由
命の“選別”・トリアージとは?その歴史や日本での訴訟事例など
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