韓国のあるテレビ番組が「これって日本のパクリじゃないか?」と指摘されて、ちょっとした騒ぎになっている。
とはいっても、「少し世間の関心を集めた」というていどだと思う。
「韓国のアイドルで新しいユニットをつくって売り出す」というオーデション番組で、その疑惑の場面があったらしい。
その番組のステージ映像を見た視聴者から、「AKB48の盗作ではないか」という指摘がネットで相次ぐ。
AKB48が東京ドームでおこなったコンサートのオープニングに似ていて、レコードチャイナの記事(2017年10月16日)にくわしい内容がある。
*「マイデイリー」は韓国メディアのこと。
マイデイリーは「照明や衣装の色、升目の数が違うだけで、二つのステージはかなり似ている」と指摘、韓国のネットユーザーからも「似てるというか、どう見ても同じ」「正直言って、似て見えるね」「ぱっと見でパクリじゃないか」との声が数多く上がっている。
「AKBのパクリではなくて、ありふれた演出では?」といった声もあったようだけど、「これはパクリだ」とか「もう中国を悪く言えないな」などと、KBSを非難する意見の方が多かったらしい。
これが元(?)となったAKB48のステージ。
韓国KBSのテレビ番組でも、こんなふうにたくさんのアイドルがそれぞれワクに入っていたらしい。
これを放送したテレビ局もマズかった。
記事のタイトルにあるように、「韓国のNHK」と呼ばれる公共放送の「KBS」だったから。
たぶん、KBSが韓国のテレビ局の中でもっとも放送の基準が厳しい。
韓国の地上波では、日本語の歌を放送することが禁止されている。
少し前に記事で書いたけど、あるK−POPアイドルの曲がそのことで、KBSから「放送禁止扱い」になってしまった。
KBSが放送禁止にした理由は、歌詞に日本語が入っていたから。
歌詞の中に「ピカポンチョク」という言葉があった。
KBSはそれを「日本語式の表現だ」として、放送不適切と判断した。
「ピカポンチョク」のどこが日本語なのか、わかりますか?
この「ピカ」は日本語の擬態語「ピカピカ」だからダメ、ということらしい。
「ポンチョク」は韓国語だから問題ない。
「日本語+韓国語」という組み合わせが「日本語式の表現」だから、KBSではNG扱いになってしまった。
でも韓国の街では日本語をけっこう見かける。
これは、ビッグバンのメンバーが手がけたことで有名なラーメン店「アオリの神隠し」。
隣の席と板で仕切られているところから、「一蘭のパクリでは?」という疑いの声もあったりする。
韓国のテレビでは、日本語の歌やドラマを自由に放送することができない。
ウィキペディアにはこう書いてある。
大韓民国では、自国文化の保護のため、また大日本帝国の韓国併合の影響による国民感情を害するとして、日本の漫画や映画、音楽など、大衆文化を法令で規制してきた。
具体例としては、韓国のテレビ放送において日本語の歌詞を放送してはならない、日本のテレビ番組を放送してはならない等がある。しかし近年、それも徐々に制限を緩和しつつある。
「ピカポンチョク」は「日本語の歌詞を放送してはならない」に引っかかった。
でも、日本語が韓国人の「国民感情を害する」というのは時代遅れだろう。
これは韓国人に聞いてほしい。
賛成してくれる人が多いという自信はある。
今の韓国なら、ネットで好きなだけ日本の歌やドラマを見ることができるし、数年前の明洞(ミョンドン)では日本語が飛び交っていた。
5年ぐらい前に韓国人の友だちから聞いた話では、「アウトオブ眼中」とか「中二病」という日本語をふつうの韓国人も使っている。
今の韓国で、「テレビで日本語を聞いたら、気分が悪くなる」という人は本当に少数で、違和感を感じてもすぐに慣れると思う。
それに「カムサハムニダ(ありがとうございます)」こそ、「日本語式の表現」じゃないか。
「国民感情を害するとして、日本の漫画や映画、音楽など、大衆文化を法令で規制してきた」ということで、今も韓国では日本語の放送が自由にできない。
にもかかわらず、韓国の全国紙は「日本のセクシー女優、明日花キララが韓国のファンに会うために訪韓する。」という記事を載せているのだから驚いてしまう。
中央日報の記事(2017年10月18日)
これをスポーツ新聞ではなくて全国紙が伝えているというところが、アメージング・コリア。
そして、「ピカ」という日本語は放送禁止だけど、セクシー女優なら「国民感情を害しない」というところが、本当に韓国人だ。
おまけ
韓国の仏教のお寺
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