おもしろい地図があった。
これは日本各地の人口増加率をしめす地図。
紫や赤は増加率が高いところ、青色は人口が減少しているところをあらわしている。
これで日本の”人口減少っぷり”がわかる。
市区町村別の「人口増加率マップ」はこれまで2010~2015年のみ対応でしたが、1990年以降の5時期を切り替えて表示できるようにしました。25年間で状況はすっかり変わりました。https://t.co/wG7mQ0HUby pic.twitter.com/aCRGnn046Z
— 谷謙二/TANI Kenji (@ktgis) 2017年1月10日
これを見ると、1995年ごろは日本全体で赤や紫(人口増加)が多くある。
でも2010年ごろから、日本は青に支配されている。
2018年の今なんて想像しただけで、顔が真っ青になってしまう。
*「ktgis.net/lab」をクリックすれば、この地図を見ることができますよ。
もともと日本は少子高齢化が進んでいた。
若い人たちが都市部に流れてしまう地方では、過疎化が深刻な問題になっている。
いまの日本では、すべての都道府県で過疎地域に指定された市町村がある。
東京でも、奥多摩や伊豆諸島がそう。
過疎化の問題は自然に解消されることはないし、有効な対策をとらないと、これからさらに進んでいく。
だから過疎化は、日本にとって全国的で将来的な問題でもある。
有効な過疎化対策とは、人をその地域に呼びこむこと。
つまり、過疎地域に移住してもらうこと。
「移住・交流推進機構」のホームページを見ると、そのために地方自治体がいろいろな支援をしている。
人が減っているところに移住してくれた人には、10年分のお米を支給したり一戸建て住宅をタダであげたりするところがある。
逆に考えれば、過疎化はここまで深刻な問題ということでもある。
島根県にある海士町(あまちょう)がおこなった取り組みは、過疎化対策の成功例だ。
そこでここは、過疎化の”勝ち組”なんて言われている。
離島にある海士町では、移住してきた人に月15万円の生活費を支給している。
ただし最初の3年間のみ。まー、そりゃそうだ。
必要なのは島で生活する者で、島に寄生する人間ではない。
また、島で仕事を始めたい人のために、一口50万円の資金の貸し出しもしている。
他にもいろいろな対策を打ち立てたことで、海士町には移住者が増え続け、減少傾向にあった人口はV字回復で増加に転じた。
くわしいことは「地域百貨」の記事(2017年11月1日)をご覧ください。
さらに14の会社が立ち上がり、保育園は入園希望者が殺到。住宅の建設ラッシュまで起こりました。
過疎化に苦しんでいたところが「保育園は入園希望者が殺到。住宅の建設ラッシュまで起こりました」という。
海士町を「最強の離島」とか「勝ち組」と言うのもうなづける。
移住者を増やすために、全国の自治体が涙ぐましい努力をしている。
でも現実には、過疎で苦しんでいるところが「勝ち組」になるのはむずかしい。
そこで発想を変えたところもある。
移住してくれる人は日本人でなくても、”人”であればいい。
人口減少の対策として、「外国人の移住」を計画しているところがある。
これは全国初のこころみとして注目されている。
次回、そのことを書こうと思う。
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