友人のアメリカ人と話をしていると、彼女は、自分は「無神論者(atheist:エイシスト)」ではなく、「無宗教(non-believer)」と言う。
キリスト教など特定の宗教を信じないけれど、神の存在を信じる人がノンビリーバー。
彼女は子どものころ、毎週日曜日に教会に通っていて、そのころは宗教(キリスト教)を信じていた。しかし、そこで聞いている聖職者の話の内容や、信者の教会への寄付金の使い方などについて「それは本当に神の意思、神が望んだことなのか?」と疑問がわき、いろいろ考えて結局はキリスト教を“捨て”、教会に行くことをやめた。
しかし、偉大な神の存在を否定することはない。だから、何か困ったことがあったら、個人的に心の中で神に祈りを捧げていた。
さて、ここからは韓国民と慰安婦問題の話になる。
つい先日、韓国の全国紙・朝鮮日報にこんな記事があった。(11/15)
最高裁で有罪確定した尹美香元議員、裁判遅延で4年歳費6億ウォン超に加え諸経費もちゃっかり受領
尹美香(ユン・ミヒャン)氏は、元慰安婦の女性を支援する団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」の理事長をしていて、その後、国会議員になった人物。
「慰安婦おばあさんを支援する」などと言って国民からは寄付金、国からは支援金をもらっていたが、実際には、元慰安婦のために使われることはほとんどなかった(元慰安婦が受け取ったのは寄付金の5%未満だったという指摘もある)。
しかし、悪事は続かず、2020年に元慰安婦のイ・ヨンスさんが、自分は30年もの間、カネ儲けのために尹氏に利用されていたと暴露した。
あるときイ・ヨンスさんはユン氏に「空腹なので食べ物を買ってほしい」と頼んだが、「カネがない」と断られた。ユン氏はその裏で、5軒の家を現金で購入していた。
尹氏が国民や国のお金を私物化し、焼き肉やマッサージ代などに使っていたことが発覚し、横領罪に問われた裁判で、これまで一審、二審と有罪判決が言い渡され、今回の最高裁判所も懲役刑を言い渡したことで、ユン氏の有罪が確定。
しかし、時すでに遅し。
尹氏は今年の5月まで韓国の国会議員をしていて、すでに約6700万円以上の金をゲットしていたのだから。
任期中にこの判決が確定していたら、ユン氏は議員としての身分を失うため、こうした歳費を受け取ることができなかった。しかし、最終的な判決が遅れた結果、すべて支払われてしまったから、「裁判遅延で4年歳費6億ウォン超に加え〜」という非難記事が作られた。
朝鮮日報は「(最高裁が)司法の正義を崩壊させている」と怒り、韓国内では「犯罪者に国民の血税である歳費まで支払う結果となった」という嘆く声も出ているという。
「日本に性奴隷にされた、かわいそうな慰安婦おばあさんを支援する!」と大声で叫んで寄付を集めていたが、実際には元慰安婦の人たちを金もうけに利用し、自分たちが好き勝手に使っていた。
最高裁でそれが確定する前、一審か二審でその判決が言い渡されたころ、友人の韓国人(30代・女性)に意見を聞くと、彼女は慰安婦問題に対する見方が完全に変わったと言う。
慰安婦おばあさんが日本軍にひどい目にあったことは事実。だから、かわいそうな彼女たちを支援する気持ちは変わらない。
でも、そんな人たちの代弁者として活動していたユン氏や正義連に対しては、元慰安婦にも国民にもウソをついていたことが分かったから、それまでの信頼はゼロになり、大きな怒りと不信感に変わった。
そんな話を聞いて、神は信じるけど、教会は見限ったという「ノンビリーバー」のアメリカ人を思い出した。
彼女が今回の最終判決を知ったら、「犯罪者に血税がすべて支払われてしまった」と怒るだろうし、ほかの韓国民もきっと同じ思いをするはず。かといって、慰安婦問題そのものや日本軍の“蛮行”を否定することはきっとない。
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