7月1日に、「国際交流バーベキュー」ってのに参加した。
このとき日本は、ワールドカップの決勝トーナメントでベルギーと戦う前。
日本中が盛り上がっていたし、外国人との会話ならW杯は最適の話題だ。
*必ずしもそうではないことを後で知る。
サッカー・ワールドカップといえば、4年に1度おこなわれる世界最大のスポーツ・イベント。
オリンピックのテレビ視聴者数は47億人(2008年北京大会)だけど、ワールドカップの視聴者数は263億人(2006年ドイツ大会)と、まさに次元がちがう。
競技種目はサッカーだけなのに、これだけの人類を熱狂させている。
とくに今年のワールドカップは日本が参加していて、アジアでは唯一、決勝トーナメントに進んでいる。
在日外国人なら、きっと多少の関心はあるはず。
「外国人はワールドカップについてどう思っているのか?」
前からそれを知りたいと思っていたし、タイミング的に今が最高。
ということで、BBQにいた外国人に話を聞いてみたわけだ。
ちなみにその外国人は、日本に住んでいるカナダ人・イギリス人・アメリカ人・インド人・中国人・タイ人という多国籍なメンバー。
日本にいる外国人はワールドカップや日本代表をどう見たか?
結論から言うと、彼らの答えはボクの予想外。

この川の近くでBBQをする。
「あなたは、ワールドカップや日本代表をどう思いますか?」
20代のカナダ人女性とイギリス人女性に聞いたら、2人とも答えは同じ。
「そんなの見てない」
この2人は「いまワールドカップをやっている」ということしか知らなかった。
開催地がロシアということも、「そういえば、そんなことを聞いたかも」というていど。
「私はサッカーに興味ないから。テニスのウィンブルドンの試合なら見るかな」とイギリス人。
W杯でイングランドが決勝戦に進んでも、このイギリス人は試合を観ないという。
ということで、この話題は一瞬で終わり。
カナダ人の関心も別のところにあった。
「ワールドカップのことはよく分からない。カナダは出てるの?そんなことより、今日は何の日か知ってる?7月1日はカナダ・デー(カナダの日)なのよ。イエイ!」
そういえば、そうだった。
7月1日はカナダの建国記念日だ。
カナダ・デーは「カナダの誕生日」なんて言われることもある。
日本でいえば、建国記念日のようなもの。
国民にとっては大事な祝日だ。
とくに2018年はカナダ建国150周年にあたる。
だから今年のカナダ・デーは記念すべき日で、彼女にとっては、ワールドカップどころではないらしい。
ちなみに、今年は明治時代がはじまってから150周年でもある。
カナダと明治は同時に誕生した。

カナダ・デー

40代のアメリカ人男性にも聞いてみた。
「ワールドカップ?見てないね。ボクはサッカーに興味ないから」と苦笑いをして言う。
「いま日本人はそればっかりだよな。英会話スクールでも、小学生から大人まで、いろんな生徒から質問されたよ。『先生、ワールドカップはどうですか?』『日本の試合どうでしたか?』って。ちょっとウンザリする。なんで日本人は、いまは誰もがワールドカップに興味を持っていると考えるんだ?」
そう言われたら身もふたもない。
先ほどのイギリス人とカナダ人も、日本人の生徒からワールドカップについて聞かれていた。
あのそっけなさの理由が分かった。
アメリカで人気のあるスポーツはアメリカン・フットボールやバスケットで、サッカーはいまいち盛り上がりに欠けるらしい。
「はあ、そうなんですか」としか言えない。

スイカ割りの写真をSNSにのせて、アメリカ人はこんなことを書く。
This watermelon was executed for excessive deliciousity! 🍉😋
「このスイカは、おいしさが理由で処刑された」らしい。
次回、中国人・インド人・タイ人に聞いた話を書いていきます。
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農耕民族は楽しむ時は皆んなで楽しみますから。それ故に各々で楽しみ方を工夫します。
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日本人にとってWCもオリンピックもお祭りです。欧米人にとってはどうなのでしょうかね。大衆文化の歴史は元禄時代から日本が一番古く長く続いていると思います。大衆文化には共感性が必要ですから日本人は得意です。
アメリカの場合、白人・黒人・キリスト教徒・イスラーム教徒などいろいろな人がいるから、日本人みたいに「みんなが一斉に盛り上がる」ということは少ないと思います。
7月4日の独立記念日も、「それは白人にとってのこと。自分には関係ない」と言う黒人やネイティブアメリカンの人もいます。
大衆文化によって日本人の感性が発達したと思います。
「みんなが同じことで盛り上がる」ということにも、影響があるかもしれませんね。