今回は「悪魔と魔除け」の話。
人々が悪魔や鬼などの存在を信じていて、その対策をとっていた事例は世界中にある。
日本ではお寺に行くとよくこんな鬼瓦を見る。
これは装飾でもあるけど、こわい顔をして、邪悪なものを寺に近づけない魔除けの意味もある。
豆知識的にいうと、鬼瓦の起源は古代ギリシャの「ゴルゴネイオン」らしい。
ゴルゴネイオンがシルクロードを通じて東洋まで伝来したものが鬼瓦の原型といわれている。
紀元前6世紀、古代ギリシアの陶器に描かれたゴルゴネイオン
日本に鬼瓦があるなら、キリスト教世界には「ガーゴイル」がいる。
これは空想上の生き物で、恐ろしい顔をして悪魔などを教会に近づけないようにしている。
The head was then mounted on the walls of the newly built church to scare off evil spirits, and used for protection.
この上下はパリのノートルダム大聖堂にある(いる?)ガーゴイル
くわしいことはこの記事をご覧ください。
アメリカのCNNによると、イギリスにある洞くつ「クレスウェル・クラッグス」の壁にめちゃくちゃたくさんの「魔よけ」が刻まれていた。
「めちゃくちゃ」と強調したのは、専門家によるとここには数百もの魔除けがあって、数や種類においてイギリスでは過去最多レベルと分かったから。
くわしいことはCNNニュースを見てほしい。(15th February 2019)
‘Witches’ marks’ to ward off evil found in cave system
一時期「ムー民」だったボクには大注目のニュース。
*UFO、超能力、怪奇現象、超古代文明などをあつかう情報誌ムーの読者が「ムー民」。
この洞くつにある魔よけがいつ作られたかは不明。
一部の魔除けについては、16世紀に建てられた家屋で発見されているという。
3~400年ほど前の人々がこの洞くつに入り、たいまつで照らしながら岩石に魔除けの文字や形を刻んだのだろう。
これに似たものは教会や民家、他の洞くつにもあって、専門家は病気や死、不作をふせぐために使われたとみている。
Experts say similar signs were scribed into churches and homes, as well as other caves, and were used to ward off sickness, death or poor harvests.
なかには迷路や箱などの形をした魔除けもある。
これは洞くつ内の悪魔を捕らえるために刻まれたという。
ムー民にはたまらねえ。
洞くつの中に刻まれていた理由は、数百年前の人々が「この洞くつから悪魔が出てくる」と信じていたからと推測される。
これが悪魔のすむ洞くつに刻まれた魔除け
先週、イギリス人とガストで話をしたときに、このニュースについてきいてみた。
そしたらそのイギリス人は、世界中のムー民が注目したこの世紀の発見をまったく知らない。
いまのイギリスにはそんな文化は残っていないし、彼女にとっては別世界の出来事という。
でも、数百年まえのイギリス人が悪魔の存在を信じていて、心から恐れていたことは理解できるという。
「イギリスの魔除け文化」についてもきいてみたけど、そのイギリス人は先述のガーゴイルしか思い浮かばなかった。
大英博物館のガーゴイル
日本では魔除けとして、唐辛子をぶら下げておくことがある。
ほかに、魔をはらうための九文字という呪文がある。
不安になったらこれを唱えよう。
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> いまのイギリスにはそんな文化は残っていないし、彼女にとっては別世界の出来事という。
でも、数百年まえのイギリス人が悪魔の存在を信じていて、心から恐れていたことは理解できるという。
あはは、とんでもない。日本よりもはるかに多くイギリスでは魔除けだの魔法だの残っているじゃないですか。ハリーポッターの例でそれは明らかだ。不思議の国のアリス、シェークスピア作品、その他もろもろ神秘体験や超自然的パワーに基づく風習の豊富なことは、日本を軽く凌ぐと思いますけどね。
イギリス大英帝国の未開な部分を東洋人に知られるのは嫌だから、知らないフリしたんじゃないの?
映画や文学作品にはありますけど、現実にはどうでしょう。
日本には団子やお守りなどいろんな厄除けがあります。
イギリス社会で広く見られる魔除けには何があるでしょうか。