ことし4月に出演したニュース番組で、小泉進次郎環境大臣が2030年度までに温室効果ガスを46%削減すると語った。
その根拠を問われた大臣は、また伝説をつくってしまったらしい。
小泉環境大臣:「くっきりとした姿が見えてるわけではないけど、おぼろげながら、浮かんできたんです。46という数字が」
インタビュアー:「浮かんできた」?
小泉環境大臣:「シルエットが浮かんできたんです」
大臣が数字の根拠を脳裏に「浮かんできたシルエット」と発言したことで世間の注目を集め、ネット辞書で項目までつくられた。
さてきょう9月2日は、クジの語呂合わせで「宝くじの日」。
せっかく当選したのに、引き換えをしないまま時効となってしまう宝くじが多いことから、いまのみずほ銀行が時効防止をアピールするためにこの日を制定した。
さて小泉大臣の発言とかけて、宝くじととく。
その心は「タイ人の欲と迷信」、というのが今回の話。
小泉大臣の謎発言と同じ4月、「ほほえみの国」タイではこんな出来事があった。
米CNNニュース(2021.04.09)
コンビニに巨大オオトカゲが出現、客から悲鳴 タイ
タイでは全長1.5~2mほどのオオトカゲが広く生息していて、首都バンコクのど真ん中の公園(日本でいうなら日比谷公園か?)にもフツーにすんでいる。
くわしいことはこの記事を。
オオトカゲには慣れっこのタイ人も、コンビニへのこのダイナミック入店には驚くしかない。
これを見て「ゴジラ」を連想するのがアメリカ人
タイ人はどう思ったか?
この動画を知人のタイ人に見せたら「客から悲鳴」というより、客は面白がったりよろこんでいるとのこと。
たしかにうれしそうな笑い声が聞こえる。
そしてそのタイ人は、この動画の中で宝くじの番号(か店の番号)を確認している声がすると言う。
オオトカゲも宝くじもタイでは日常のほのぼの風景のひとつだから、街で見かけて驚く人はいない。
タイの宝くじ
画像はKpopfansince09
「ほほえみの国」の民が破顔一笑するのは、宝くじに当たったときだ。
その幸運をゲットするため、タイ人は日本人からすると不思議なゲン担ぎをすることがある。
一房にあるバナナの数、頭が2つある魚の出現や奇妙なマーキングをする猫、ヘビが地面をはった跡(模様)などを手がかりにして、宝くじの「当たりの数字」を予測しそれを買う。
Thais often pick numbers derived from news events or oddities they observe: the number of bananas on a stalk or the appearance of a two-headed fish, cats with strange markings, or the pattern a snake leaves in the dirt.
ネットにはこうした出来事や生き物を「正しく解釈」するためのウェブサイトがあって、例えばネズミなら1、水は2、大きいヘビは5で小さいヘビは6、王室に関係するものは9といった説明がされているという。
もちろんタイ人全員がこんな迷信深くはない。としても、でもやっぱり「ピー」という幽霊やお化けを怖がるタイ人はけっこう多い。
日本人でも「茶柱が立つと良いことがある」なんて発想はあるけど、超常的な不思議現象を信じる傾向は日本人よりタイ人のほうが強い気がする。
まぁ日本は日本で、温室効果ガスの46%削減の根拠を「シルエットが浮かんできたんです」と答えちゃう大臣がいるんだが。
とにかく日本でもタイでも、金銭欲・物欲と迷信深さは比例していると思う。
それにタイでは楽して金をもうけたいと願う人が山ほどいるから、オオトカゲのダイナミック入店と宝くじの番号が自然と結びついたのだろう。
タイ人の話によると、オオトカゲには「トゥア・トーング」という別名がある。
*正確な発音はネットで確認しよう。
これは「金や銀の身体」という意味で、金銀財宝を運ぶということにつながるから、それでオオトカゲを見て宝くじが頭に浮かんだかもしれないと言う。
で、動画の人は宝くじに当たったのかという一番大事な情報はいまだ謎のまま。
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