きょうはみんな大好き南の楽園・フィジーのお話。
山と海とビーチの自然もいいけど、フィジーは社会も魅力的だった。
正直住みたいとは思わないけど、話を聞くならおもしろい。
さっきユキちゃんが吹いてたほら貝だっ。
テメー最低だな。
まずはフィジーについて、どんな国かを簡単におさえていきませう。
北海道より小さいフィジーは、巨大なオーストラリアの東にある。
フィジーとはこんな国だ。
面積:1万8,270平方キロメートル(四国とほぼ同じ大きさ)
人口:約90万人(2017年)
首都:スバ
民族:フィジー系(57%),インド系(38%),その他(5%)(2007年,政府人口調査)
言語:英語(公用語)の他,フィジー語,ヒンディー語を使用
宗教:フィジー系はほぼ100%キリスト教,インド系はヒンズー教,イスラム教。
全人口に占める割合はキリスト教52.9%,ヒンズー教38.2%,イスラム教7.8%
外務省ホームページ「フィジー共和国(Republic of Fiji)基礎データ」から。
人口は90万と東京世田谷区と同じぐらいだけど、言葉や宗教はバラエティーに富んでいる。
フィジーとは多文化多彩な国だった。
1643年にオランダ人の探検家タスマンが現在のタスマニア島、ニュージーランド、フィジーへ到達した。彼がこの地に来た最初のヨーロッパ人だ。
「うん?タスマンって、どっかで聞いたことあるような」と思った人はお鋭い。
タスマニアデビルやオーストラリアのタスマニア州など「タスマニア」はこの人にちなんでいる。
1874年にフィジーはイギリスの植民地となり、1970年に独立した。
で、その中身は?
フィジーこそ究極のシェア社会だった、という記事を見つけた。
「gigazine」のインタビュー記事(2018年10月13日)で、フィジーで暮らす日本人・永崎裕麻さんの話が載っている。
「泥棒が盗みに入った家のおばあちゃんに分け前を渡す」という究極シェア社会・フィジーの世界一の「幸福論」について永崎裕麻さんに聞いてみた
「泥棒が盗みに入った家のおばあちゃんに分け前を渡す」というフィジー社会に、この日本人は常識を破壊されてしまった。
話はこうだ。
泥棒が家に侵入して、そこにいたおばあさんからお金を奪ってしまう。
でもその泥棒は、なんとおばあさんにキャッシュバックをする。
盗んだおばあさんのお金から、いくらかの分け前をあげた。
これを読んで、エジプトで出会った日本人のことを思い出した。
その人はスリに財布の中身を抜き取られてしまったのだけど、全額300ドルのうち20ドル(当時で約2000円)はサイフに残っていた。
「宿まで移動して一泊できるぐらいの金額でした。向こうも配慮してくれたんしょうね」と、さっぱりした表情で話すおまえはもっと用心した方がいい。
話をフィジーに戻す。
先ほどの永崎さんはフィジー社会の共有感覚に驚かされる。
「おまえのものはみんなもの」という感覚で、お金も物も共有してしまう。
「おまえのものは俺の物。俺の物は俺の物」というジャイアン主義ではない。
すぐに分け与えるし、気軽に取っていく。
他人の財布からお金を取って、近所の人に寄付してしまったフィジー人もいたという。
上の記事で、現地在住の日本人がフィジーの社会をこう説明している。
日本でも最近でこそ、シェアリングエコノミーとよく言われるようになりました。フィジーではそういう言葉があるわけではなく、昔からずっと、当たり前にシェア社会です。(中略)物だけでなく子どもですら人にあげちゃうようなところがあります。
フィジーでは所有の概念がファジー(あいまい)だった。
共有と泥棒の考え方が日本とフィジーはまるでちがう。
くわしいことはこの記事を読んでほしい。
このニュースへのネットの反応を見ると、「それってシェア社会より、共産主義社会じゃね?」という人がチラホラいる。
ボクもそんな気がした。
・これが本当だとしたら腐敗していない本当の意味での共産社会だからすごいなと思う。
・「たとえ一円でも横領は横領」と思ってる俺は生活できない。
・え? おばあちゃんが元締めであることをばらさないためのフェイクじゃないの?
・ねずみ小僧みたいな話しかと思ったら違った
めんどくさくて住みたくないわ
・これが独裁者がいない共産主義本来の理想
・泥棒があげたというか、生活ヤバいとか言われて一部返したって感じでないの
・山賊が旅人を褌だけにした後衣服返すようなイメージ持った
で、共産主義とは?
共産主義
きょうさんしゅぎ
communism語源はラテン語の communis (共同の,共有の) にある。これを最も一般的に定義すると,私有財産制を廃止して,全財産を社会全体の共有にしようとする思想または運動であるといってよい。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
私有財産を否定するから、基本的にその社会には「自分のもの」がなくて「みんなのもの」しかない。
フィジーは選挙制度のある民主主義の国だ。
政治は民主主義で、社会は共産主義。
フィジーとはそんなおもしろい国らしい。
南の楽園には不思議な国が多い。
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