サッカー日本代表、韓国に「フェアプレー精神」を問われるの巻

 

いま行われているサッカー・アジア杯で、日本代表の塩谷選手が17日のウズベキスタン戦でしびれるようなミドルシュートを決めた。
これが決勝点となって、日本はウズベキスタンに逆転勝利をする。
ちなみにスコアは2-1

でもお祝いムードの日本と違って、韓国メディアは眉をひそませていた。

レコードチャイナの記事(2019年1月18日)

「失われたフェアプレー精神が残念」韓国メディアが塩谷のゴールに苦言

 

塩谷選手がゴールを決める前に、ウズベキスタンの選手がピッチに倒れていた。
そういう場合はプレーを止めてボールを外に出のが一般的だけど、日本代表はプレーを続け、塩谷選手がシュートを決めてしまった。
韓国メディアはこれを問題視。
韓国では、日本のフェアプレー精神を問う報道が相次いでいるという。

スポーツ韓国は「フェアプレー精神が失われた中で生まれた逆転ゴール」と表現し、韓国のスポーツメディア・インサイトは、「日本の選手たちは全く問題がないような表情でウズベキスタン選手を押して、サッカーファンたちの印象を悪くした」と書く。

もちろんこのサッカーファンとは「世界」ではなくて、韓国のサッカーファンのこと。
日本が逆転勝利したのだから、もともと試合の印象は悪かったはず。
まあ、好きに思えばいい。

「フェアプレー精神が失われた」というのも韓国メディアの見方。
まあ、読まれるように書けばいい。

結論から言えば、日本代表のプレーに何も問題はない。
なぜなら、主審はファウルをとっていなかったから。
試合中の出来事を判断するのは審判であって、選手にその権限はない。
主審が笛を吹かなかったのだから、日本の選手がプレーを続けるのはあたりまえ。
そういう状況でシュートチャンスが来たら、それを逃さずゴールを決めるのもあたりまえ。

ただ韓国メディアが、日本のスーパーゴールと逆転勝利にケチをつけたくなる気持ちは分かる。

 

そもそも日本は少しぐらいフェアプレー精神が失われてもいい。

スポーツ報知の記事(2018年12月9日)で、大久保嘉人選手がサッカーにおける「マリーシア(狡猾・ずる賢さ)」の大切さを強調している。

名門復活へ大久保「ずる賢くなれ」

強いクラブチームには必ずマリーシアがあると言う。

自分たちが勝っているときなどには、スローインを遅らせたり、ファウルを受けたらしばらくピッチに倒れていたりする。
すぐにスローインをしたり起き上がったりすることは、フェアプレー精神からすれば正しいことけれど、いつでもキレイなことをしているチームは強くなれない。
部活動とは違うのだ。
あえて時間稼ぎをするズルい精神もサッカー選手には重要という。

ちなみに去年11月、イギリス・プレミアリーグの名門「チェルシー」のセスク選手は、とんでもないマリーシアをした。
フリーキックの場面で主審が目を離したすきに、ピッチにスプレーでつけられた線を手で消して、ボールを前方に移動させてしまったのだ。
これでフリーキックの位置をほんの少し前にすることができた。
本当にせこい行為だけど、セスク選手のような世界的な選手でもこんなズルをするのだ。
良くいえば、少しでもチームを勝利に近づけようとする。

日本の選手だったら、テレビ中継されているなかで、スプレー線を消すようなことはできないだろう。

 

ところで、韓国には「ネロナムブル」という言葉がある。
「自分がすればロマンス、他人がすれば不倫」ということで、自分はしてもいいけど他人はダメという二重基準を表す言葉だ。

「フェアプレー精神が失われた」と日本を非難する韓国のフェアプレー精神はどうなのか?

2002年のワールドカップ「韓国ーイタリア」戦で、イ・チョンス選手が相手のマルディーニ選手の頭を蹴とばした。イ・チョンス選手はラジオ番組でそれを、「脅威を与えることが目的の高度の反則技術だった」と自慢そうに話していなかったか?

去年のワールドカップ・ロシア大会でも、韓国は対メキシコ戦で「1試合のファアル数24」という大会最多のファウル数を記録し、世界から「ダーティーコリア」と呼ばれてしまった。

くわしいことはこの記事をどうぞ。

【W杯】世界で「dirty Korea(汚い韓国)」と呼ばれた原因は?

それにウズベキスタン戦で韓国が日本の立場だったら、相手選手が倒れていても、主審が笛を吹かなかったら、韓国の選手は間違いなくプレーを続けていただろう。
それでゴールを決めてチームを逆転勝利に導いたら、韓国メディアはその選手を英雄にする。

そういうネロナムブルな韓国も慣れてくると割とおもしろい。

 

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。