前回の記事で、日本と韓国の「観光国としての違い」について書きやした。
そのきっかけは韓国メディア・中央日報のこんな記事（2019年03月15日）。
韓国１５００万人ｖｓ日本３０００万人…「観光韓日戦」韓国完敗
「韓国完敗」の４文字がなんか好印象。
それはいいとして、日本を訪れる外国人観光客の数が韓国の２倍以上というのは、すでに去年からあった。
このとき韓国紙は、日本には魅力的な観光地がたくさんあるけど、韓国にはほぼソウルと済州しかないと指摘していた。
それが大きな理由で、日本にダブルスコアで「完敗」してしまった。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
これは１年前の分析だけど、今回の中央日報の記事はちょっと違う。
日本政府による観光政策がとても効果的だったと持ち上げる一方で、韓国政府をかなり批判している。
たとえば、慶煕（キョンヒ）大学観光学部の教授はこう言う。
「外国人観光客の誘致で日本が韓国を追い越せたのは観光産業を育てるための政府主導の持続的な投資があったため」としつつ「韓国も日本政府の努力を見習わなければならない」と話した。
外国人観光客を呼び込むために韓国政府もいろいろ取り組んでいるけど、あまり成果が出ていない。
それで、「日本に比べてわが政府は～」という批判になる。
批判はいいのだけど、「韓国完敗」の責任を政府に一方的に押し付けているように見えてしゃあない。
前々から感じていたのだけど、韓国人には、何でもすぐに政府に責任転嫁してしまうところがないだろうか。
政府に勝手に実際以上の力を期待して、それがかなわないと文句を言ったり非難したりする。
韓国人にはそういう傾向が強いと思う。
「観光韓日戦」で韓国がダブルスコアで負けたとしても、そもそも韓国と日本を比べることが正しいのか。
人口は日本の半分以下、面積は４分の１ほどの韓国は、観光国としての土台が日本とは違いすぎると思うのだけど。
とくに経済力においては、中国メディアの報道によると、日韓では異次元の違いがある。
レコードチャイナの記事（2018-05-10）
日本と韓国の経済力はどっちが上？ 「比較できる次元になかった」＝中国メディア
「日本に追いつけ追い越せ」という“克日”が韓国人をやる気にさせる魔法というのは分かるけど、上の記事では、政府に過大な要求をしているとしか思えない。
「政府主導の持続的な投資」が大事といっても、日本を引き合いに出されたら韓国政府も困るだろう。
ネット掲示板にも、「韓国人は政府がしてくれなかったからってのが好きだよね」なんて声がある。
この記事と同じ日、レコードチャイナにはこんな記事（2019年3月15日）があった。
日韓経済の格差が拡大？「永遠に日本を追う」立場に転落する可能性も＝韓国ネットは政権批判
きょねんの時点で「比較できる次元になかった」という日韓の経済格差がさらに開きつつある。
日本経済は勢いを増しているけど、韓国経済は力を失っている。
ハッキリ言ってお先真っ暗。
「韓国経済」で検索してほしい。
希望の光なんてどこにも見えやしない。
「日韓経済の格差が拡大」というニュースに対して、韓国国民は文政権を一方的に批判している。
「無能な政府」
「克日する能力もないのに、反日ばかり叫んでいる。日本に百戦百敗だな」
「いまだ政策の失敗を認めない高官たち。どこまで国が駄目になったら目を覚ますのやら」
「権力を維持するために経済や安保がめちゃくちゃになっても関心さえ向けない文在寅（ムン・ジェイン）大統領に比べたら、（安倍首相には）尊敬の念すら抱くよ」
これと違って「国家が膨大な借金を抱えている日本と比較するのか？」という声もあるけど、そういうのは少数。
いま韓国では、多くの若者が自国に見切りをつけて日本を目指している。
くわしくはニューズウィーク誌の記事（2018年10月30日）をどうぞ。
官民あげて日本就職に取り組む韓国の最新事情
上は京都にある、おとなの防具屋さん。
じゃなかった、普通の豆腐屋さん。
いろんな豆腐料理を出すお店。
７、８年前、ここで３人の韓国人大学生と話をしていたときに、「韓国人は何でも政府に責任転嫁してしまう」ということをすごく感じた。
どういう流れか忘れたけど、「韓国ではカンニング行為がすごく多い」という話題になる。
これは３人とも認めていたし、客観的な事実でもある。
2016年の朝鮮日報の記事には、「恥ずかしいことに韓国は国際的にカンニング大国として知られている」と書いてある。
くわしいことはこの記事を。
このときボクが「カンニングをする生徒が悪い」と言うと、３人とも「そうそう」とうなづく。
…という展開になると思うじゃないですか？
ボクの予想に反してこのときは、「それはそうですけど、韓国政府も悪いですよ」と１人の韓国人が言う。
彼の考えはこうだ。
韓国社会の競争は異常なほど激しいから、不正行為に手を出す気持ちは分かる。
もちろんそれはいけないことだけど、そんなゆがんだ社会をつくった一番の責任は政府にある。
だから生徒も悪いけど、大統領も悪い。
つまり彼の理論によると、カンニング行為の責任は生徒と政府（大統領）にあるという。
「そんなアホな」と思ったけど、残り２人もこれに同意する。
その生徒は加害者であると同時に、無能な政府の“被害者”でもあると言う。
ボクとしてはまさかの展開になったから、このときのことはよく覚えている。
こんなことがあって以来、韓国紙を読んでいると、何かあるとすぐに政府のせいにして非難するというパターンをよく見る。
言い換えれば、自分たちの責任を認めようとしない。
この精神の根底には、強い被害者意識がある。
韓国人は良くも悪くも、感情移入が強くて情に厚い。
これは韓国人の“国民性”といえるほど広い範囲で見られると思う。
今日の朝鮮日報のコラム（2019/3/15）でも、そんな韓国人を批判していた。
被害者であることを前面に押し出す人々の心には、自らを哀れむ気持ちや他人のせいにする気持ちが潜んでいる。
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日本がからむと、とくにこういう傾向があらわれる。
でも韓国政府も、何か都合の悪いことが起こると、すぐにそれを日本のせいにしようとする。
強い被害者意識や責任転嫁のすえに、結局は「日本政府が悪い」となってしまう。
そういう理不尽なことがよくあると思う。
「何度も謝罪を要求するなと日本は言うけど、我々は被害者だ。それを何度も言わせるおまえたちが悪い」みたいな。
過去の歴史問題については、日韓両政府が1965年と2015年に２回も「最終的な解決」を確認したのだから、この理屈はなりたたない。
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