いつもライバル視する日本に、韓国が「完敗」を認めている。
まあ、このダブルスコアを見せられては、たしかに言葉も出ないか。
中央日報の記事(2019年03月15日)
韓国1500万人vs日本3000万人…「観光韓日戦」韓国完敗
*「観光韓日戦」という表現がとっても韓国的。
この数字からは想像できないけど、ほんの5年前までは、韓国を訪れる外国人観光客のほうが日本より多かった。
日本が韓国を上回ったのは2015年(日本1974万人、韓国1323万人)から。
2014年の訪日観光客の数が1342万人だったことを考えると、これは驚異的な伸びだ。
15年に逆転してからは、日韓の差は開く一方。
いまはもう、日本の背中も見えなくなったのでは?
ただ、「完敗」はすでに去年からはじまっていた。
中央日報にこんな記事(2018年05月15日)がある。
外国人観光客が韓国の2倍…日本観光産業の競争力は?
ノーベル賞でもそうだけど、韓国は日本を本当によく分析している。
日本人のボクが言うのもなんだけど、韓国メディアの報道で日本の良さを再確認できるほど。
外国人が「ニホンハ、スバラシイデス!」と言っているだけでは参考にならないけど、韓国メディアの日本分析はためになる。
ではこれから、韓国の専門家から見た日本との違いを見ていこう。
日韓の観光地は地方が魅力的だった。
上の記事では韓国が「完敗」した理由として、「日本地域文化の競争力」をあげている。
ハッキリ言って、韓国には地方の魅力が足りない。
それは、外国人観光客が足を運ぶところを見れば一目瞭然だ。
韓国の場合、ソウル(78%)と済州(20%)の2つだけで98%を占めてしまう。
それ以外の場所に行く外国人はわずか2%なのだから、これはもうオマケみたいなもの。
それに対して日本は地方が充実している。
東京のほかにも、箱根や京都、福岡など外国人観光客が行きたいと思うところが全国にある。
たとえば、東にディズニーがあれば西にはひらパーがある。あ、USJがある。
北海道では雪祭りを楽しんで、沖縄では南国気分を味わえる。
以前、スキー好きのオーストラリア人が長野の雪質を「スバラシイ!」と絶賛していた。
最近では、日本のパウダースノウが他と違うことから「JAPOW(ジャパウ)」と呼ばれている。
それに日本でのスキーは、温泉がセットになっているところも海外とは違う。
韓国の観光地はソウルと済州の2強が突出していて、外国人観光客もそこに集中してしまう。
日本の場合は、独自の魅力を持つところが点在している。
その点をふまえて、韓国の文化財団観光マーケティングチーム長がこう言う。
「日本は地域の特色が弱まることへの懸念が強く、地方は大型フランチャイズが入ってくることを望まない」とし「地域ごとに特徴や楽しみが異なるため、今回は京都、次は北海道という形で再訪問率が高まる」と説明した。
身近なところでも、こういう外国人の話をよく聞く。
たとえば、ある台湾人は初の日本旅行で大阪と京都を訪れた。
それで日本に興味を持っていろいろ調べているうちに、次は温泉文化を体験したくなった。
それで2回目の日本旅行は、岐阜の下呂温泉に行っている。
そこは大阪や京都とはまったく違っていたと言う。
また同じように、初めて大阪と京都を旅行した香港人は、次の旅行先に神戸と竹田城を選んだ。
竹田城で雲海は見られなかったけど、大阪よりも印象的だったと言う。
香港には高層ビルが林立しているから、街並みが大阪と似ている。
だから自然に囲まれたところは、すごく気持ちが良かったらしい。
そういえば、ミャンマー人は大阪のビル群や夜景に感動していた。
ボクがミャンマーに行ったときは、自然のすごさに感動したのだけど。
さて、先ほどの中央日報の記事では、大学で観光経営学を教えるキム教授が「韓国は地方の特産品を作り出す力が不足した状況」にあると言っている。
もちろん韓国にもその地方ならではの食べ物や商品があるけど、全体的にみて値段が高いという。
だから、外国人観光客が「合理的な価格で特色のある商品を購入できるよう」政府や地方自治体が取り組むことが大事だと。
10年ほど前、ボクが韓国旅行で高速バスをつかって移動していたとき、途中で寄ったサービスエリアで売っているものがどこも似たり寄ったりで、あまり個性がなかったことを覚えている。
いまは「1500万人vs3000万人」で韓国が完敗という状態だけど、これから大きく変わるかもしれない。
韓国の地方が独自の魅力を発揮して、「観光韓日戦」で日本に勝利できるかもしれない。
そのために、ぜひやってほしいことがある。
韓国の専門家は指摘していなかったけど、外国人への「ぼったくり」をなんとかしやがれ。
たとえばこれは、去年の中央日報の記事(2018年05月18日)。
「日本人観光客に10倍のぼったくり」 チキン店の決済瞬間、防犯カメラで見ると…
店側は「故意ではなくてミスだ」と主張しているけど、信じるかどうかはあなた次第。
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