日本の文化は創造力。外国人が驚く意外な組み合わせの3事例

 

日本文化といえばどんなものがあるか?

衣食住でいえば、着物・下駄・寿司・刺身・畳・枯山水なんかがありますね。

では日本文化の特徴といえば、どんなものがあるのか?

これは案外、違う文化圏にいる外国人の視点を借りたほうが気づきやすい。
昔から身近にあって当たり前のことにはもう疑問を持たないから、外国人の疑問や視点から見ることで改めて日本の特徴がわかることもある。

お寺と神社は何が違うのか?
なんでお寺の境内に鳥居があるのか?
なんで日本人は生の魚を食べるのか?
鯉のぼりはなんで鯉なのか?
「天然のエビ」と「自然のエビ」はどう違うのか?

日本に生まれ育って、これまでこうしたことにほんとど疑問を持たなかったけど、外国人には不思議にみえるらしい。
こんな質問をされて四苦八苦・七転八倒したけど、そのぶん日本の理解は深まった。

 

外国人の反応をみていると、日本人は独創力には欠けているとしても、創造力はわりと豊かなんだとよく思う。
意外性のある組み合わせることで新しいものを作って、それを見た外国人が「なんだこれは!」と驚く。
そんなパターンをいままでよく見た。

例えばヒンドゥー教徒のインド人は日本に来てはじめて「カレーうどん」という麺料理を見たし、シク教徒のインド人はファミリーマートの「キーマカレーまん」をこよなく愛していた。
どちらもカレーの母国・インドでは目にしたがないという。
ということは、インド人にはそんな発想がなかったということだ。
ちなみにインドでは「チョウミン」と呼ばれるカレー味っぽい麺料理ならあった。
*米を炒めると炒飯で、麺を炒めると炒麺(チャーメン)。チャーメンがインドでは「チョウミン」となる。

 

また、きょねん20代の台湾人3人が日本へ旅行で来たとき、富士山へ向かう途中のサービスエリアでこんな飲み物を見て一瞬、言葉をうしなった。

 

 

「わさび・カレー・バラ + サイダー」というマッチングは台湾人には常識外。
よくいえばチャレンジ、ぶっちゃけゲテモノ感覚だろうけど、3人がそれぞれ買って回し飲みした結果、「もう日本で食の冒険するのはやめます」と言いやがりました。

そういえばこの中のひとりが台湾のネットで、「日本生まれのメロンパンがすごくおいしい」という情報を見て、今回はぜひメロンパンを味わいたいと言っていたな。
旅行中に食べたのだろうか。
*メロンパンはアルメニア人のパン職人が日本で発明したという説がある。

 

さいきん日本にいるイギリス人がこんなメッセージと、イギリス生まれのお菓子の写真をSNSに投稿した。

Some limited edition KitKat flavours available in Japan right now. Some of the kanji are not in the JLPT5 list but see if you can recognize the kanji you already know!

キットカットの日本限定版がいま発売されている。
JLPTというのは日本語検定のことで、5級というと初心者レベルの漢字だ。

 

いまでは当たり前だけど、大福にイチゴを入れるという発想には昔は日本人のボクでも驚いた。

 

 

 

 

 

ヨーロッパのチョコレート菓子にいちご大福、桜きなこ、伊予柑、ゆず抹茶、ほうじ茶が融合するのは日本ならではで、こんな「limited edition」が海外にあるわきゃない
少し前はタイ人の間で抹茶キットカットが爆発的な人気をよんで、日本旅行のお土産といえばこれだった。
知り合いのタイ人が一時帰国するとき、家族や友人からこれを頼まれてドンキで爆買いしていたのを思い出す。

またベトナム人はこんなキットカットを珍しがってSNSにアップした。

 

キットカットもイースターエッグもヨーロッパのものだけど、この組み合わせはきっと日本だけのオリジナル。

 

日本文化の特徴のひとつは、海外由来のものを日本人の好みに応じてつくり変えてしまうことにある。
それは日本化でも魔改造とよんでもいい。
その方法には、鯉のぼりや着物のように中国のものを日本風に変えた場合もあるし、今回紹介したように組み合わせによって新しいものを創造するケースもある。
そしてそれを見た外国人はもれなく驚く。
カレーうどん、わさびサイダー、いちご大福味のキットカットなんて、日本人以外の誰が想像や創造ができようか。

 

スタバも日本化するのだ。

 

古事記や日本書紀の研究で有名な歴史学者の津田 左右吉(つだ そうきち:明治6年 – 昭和36年)もそんなことを言っている。

 

皇国史観を否定する“津田史観”は第二次世界大戦後の日本史学界の政治的主流となり、敗戦による価値観の転換を体現するものとなった。

津田左右吉

 

津田左右吉は明治から昭和初期の日本文化の特徴についてこう書く。

源流を欧米に発したものではあるが、それが世界の文化となり、その世界の文化の日本での現われが現代の日本の文化なのである。

「日本精神について (津田 左右吉)」

これは着物や扇などの伝統文化も同じ。

 

カレーもサイダーもキットカットも源流はインドやヨーロッパだけど、その日本での現れが日本の文化となる。

 

おまけ

「いちご大福」に驚く外国人はきわめて多し。

この動画はカナダのお店のもの。

 

この動画には「two of my favourite things! fruit and mochi!!」(わたしの好きなものが2つ!フルーツとモチ!!)というコメントがあった。
この絶妙な意外性が日本の文化力だ。

 

 

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4 件のコメント

  • > 源流を欧米に発したものではあるが、それが世界の文化となり、その世界の文化の日本での現われが現代の日本の文化なのである。

    この一言だけを取り出すと、意味がよく分かりませんね。たぶん前後の文脈に何らかのつながりがあっての記述だと思うのですが・・・。と言うのも、日本における「文化の源流」を考えるのであれば、欧米よりも、中国を源流とする伝統文化の方が圧倒的に多いだろうと容易に推定されるからです。
    おそらく、「明治以降に拡がった日本文化の源流は・・・」という意味で言及した言葉ではないでしょうか。

  • ご指摘ありがとうございます。
    そうですね。たしかにこれだけでは言葉足らずでした。
    「明治から昭和初期」に修正させてもらいました。

  • ご当地グルメに組み合わせのものが多い気がします。
    「ご当地」というもの自体日本固有と聞きますが、魔境と化しています。
    日本人どころか同じ県民ですら思いつかないご当地グルメもあり、それを見つけたときは本件の外国人の気持ちがよくわかります

  • 日本のご当地グルメは高速道路のSAに行くと、外国人が種類と数によく驚きます。
    まああれには日本人のわたしでもびっくりですけど。
    日本人のああいう想像力や行動力はすごいです。

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    今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。