今年の夏あたりから、中国である異変が起きていた。
中国で活躍していた韓流スターたちが、次々とテレビから消えていったのだ。
韓流スターを締め出す動きを、「限韓令」や「禁韓令」と呼んで韓国がおそれている。
たとえば8、月には韓流スターが編集で姿を消されている。
中央日報の8月19日の記事に、そのことが書いてある。
THAAD(高高度ミサイル防御)システム配備発表以降、韓国の芸能人の中国現地イベントや公演が電撃取り消しになったのに続き発生した新しいタイプの事例だ。
この「神隠し」は、中国当局による「禁韓令」と「限韓令」が現実化したと言われている
この「限韓令」や「禁韓令」は、この先どうなるんだろう?
と、夏ごろは思っていた。
11月になった今、「禁韓令」がさらに進んでいることが分かった。
中国で、テレビに映る韓流スターの顔にモザイクをかけていたことが判明した。
これはそれを伝える朝日新聞デジタルの記事(11月23日)。
中国での報道を総合すると、8月以降、テレビで韓流スターにモザイクがかけられたり、中国で映画を撮影する予定だった韓国人監督にビザがおりなかったりする例が明らかになった。
「中国メディアに『限韓令』? 韓流スターにモザイクも」
中国のテレビから韓流が消えた原因は、中央日報が書いているように、韓国がTHAAD(高高度ミサイル防御)システムの配備を決めたから。
そう言い切っていいだろう。
それ以外の原因なんて考えられない。
中国はそれ以来、韓国に圧力をかけている。
わかりやすく言ったら、いろいろな嫌がらせをしている。
韓国への中国人旅行者を少なくさせて、韓国の観光業界を困らせた。
今回は、韓流スターを締め出して韓国の芸能界を困らせている。
政府が観光業界や芸能界に命令することができるのは、さすが一党独裁の国ならでは。公式には認めていないけど。
日本政府がそんなことを指示したら、とんでもない騒ぎになる。
国が一丸となって圧力をかける(嫌がらせをする)ところが、中国の怖さ。
思い起こせば、日本も中国を怒らせたときにレアアースでやられた。
2010年9月に、尖閣諸島沖で起きた中国漁船の衝突事件を覚えている人は多いと思う。
でもまさか、あれがユーチューブに流出するとはね。
この事件の後、日本と中国が鋭く対立することになった。
そして、中国が日本への制裁措置として、レアアース(希土類)の輸出を少なくした。
このレアアースが日本に入って来ないと、日本の製造業がとても困ってしまう。
パソコンや自動車の生産で必要だから。
中国は全世界のレアアース生産量の97%を占めていたのだ。
鄧小平氏はかつて「中東に石油あり、中国にレアアースあり」と言った。
中国は日本への嫌がらせとして、このレアアースの輸出を制限する。
で、どうなったか?
産経新聞の記事にその結果が書いてある。
日米欧が共同で提訴した中国を調査した世界貿易機関(WTO)が昨年、レアアース輸出規制をルール違反と最終判断。中国は今年1月、すでに輸出枠の撤廃に追い込まれていた。
「2015年の産中国ついに“白旗” VS日欧米「レアアース兵糧戦」で自ら首を絞めた」
中国が首を締めたというか、墓穴を掘っている。
「日本にこの手が通じない」と中国にわからせたことは、とても大きいと思う。
韓国はどうか?
韓国では、観光業界や芸能界が中国の圧力をはねのけて、他の国から観光客を招いたり別の国で韓流をはやらせることができるのだろうか?
それは分からないけど、「この圧力が有効だ」と中国に思わせたら、これから本当にやっかいなことになるんだろうなあ、と他人事ながら心配してしまう。
とはいっても、ボクには何の力もなくて具体的には何もできないけど、韓国にはがんばってほしい。
韓国は、THAAD(高高度ミサイル防御)システムを配備することを発表して中国を怒らせている。
中国は今だに、その怒りが冷めていない。
なのに韓国は、今度は「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」を日本と結んで中国を刺激している。
くわしいことはこの記事をどうぞ。
中国外交部「日韓軍事情報協定は朝鮮半島の対立激化させる」―中国メディア
韓国としては、純粋に自分の国を守るために日本とGSOMIAを結んだはず。
でも、結果として中国を刺激してしまった。
さて今度は、中国はどんな報復をするんだろう?
今の韓国では、国内で「100万人デモ」が起きて大変なことになっている。
それに加えて中国をまた怒らせて大丈夫なんだろうか?
まさに、「内憂外患」という状態ですね。
「それにしても、中国の外交のやり方は乱暴で子供っぽいな」
なんて偉そうなことを思ってしまう。
でも、何かあったら「遺憾の意をあらわす」という日本の外交もどうなんだろう?
この大人の態度を示すことによって、どのぐらい状況を変えられたのだろうか?
中国の圧力(嫌がらせ)という荒いやり方は支持できないとしても、分かりやすくて効果的なもかもしれない。
その結果はこれから分かる。
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