【日韓関係】安倍首相、祝辞と親書伝達を拒否!韓国の反応は?

 

「M―1グランプリ」で審査員をしていた上沼恵美子さんに、お笑い芸人2人が暴言を吐いて大騒動になった。

日本の社会で年上の先輩に「オバハン」「おまえだよ!」「クソが!」「更年期障害か」と言ったらどうなるか?
「M―1グランプリ」に興味がない人でもこれは知りたいだろう。

このことについて上沼さんは「暴言だなんて言ってますけど全然結構です。悪いですけど、興味ないんです」とラジオ番組で言っている。
でも週刊誌の報道によると、これは「絶対に許さないということ」を意味する。
芸人2人は上沼さんに直接謝罪しようとしたけど、上沼さんはこれを拒否。

「全然結構です」と笑いながら、接点を持とうとしない。
日本人のこの態度は「絶対に許さない」という意思のあらわれとみていい。

外国人と比べれば、「私はここに不満を持っている。だからこうしてほしい」と日本人は具体的にあれこれ言わない。
だから「日本人は何に怒っているのか分からない」と首をひねる外国人も多い。
怒っていることを言葉でなく態度でしめす。
日本人の怒りは静かだけど深い。

 

さて、ここから日本と韓国の関係について。
いまの日韓関係は戦後最悪といっていいほど悪化している。
この一番の原因は韓国の約束違反にある。
日本との慰安婦合意や請求権協定をいまになって否定する韓国がいけない。
最近これが重なって、日韓関係は急速冷凍した。

それで、朝日新聞が「異例」と書く出来事が起きる。

今月14日、ソウルで日韓議員連盟と韓日議員連盟の合同総会が開かれる予定だ。
この総会は毎年おこなわれるもので、去年は日本で日韓の国会議員が親睦と友好を深めた(たぶんきっと)。
この総会では、日本の首相と韓国の大統領が祝辞を送るのがお約束になっているのだけど、安倍首相は今回、「無視」することを決めた。
総会に祝辞を寄せることを拒否。

日韓議員連盟会長の額賀議員がソウルで文大統領を表敬訪問するのだけど、ここでも安倍首相は文大統領に親書を伝達しないという。

伝達とは言葉や文書で相手に意思や情報を伝えること。
安倍首相は祝辞を送らないし、文大統領にも何も言わない。
韓国や文大統領を完全放置だ。
仮に安倍首相が「それは違います。全然結構です」と言っても信じられない。「悪いですけど、興味ないんです」なら分かる。

この沈黙は現在の日韓関係をよくあらわしている。
日本政府関係者は朝日新聞の記事で「関係が冷え込むなか、何も言うことはない」と話す。

くわしいことはこの記事(2018/12/10)をどうぞ。

安倍首相の祝辞、異例の見送り 親書を託す予定も無し

 

日本人は「何も言わないことで何かを伝える」ということをよくする。
でも韓国人は逆。
自分の言いたいことや不満を実際より大きく言うことがある。
韓国のたび重なる約束違反に、日本が「なんも言えねえ」となるのは分かるけど、このやり方を韓国はどう受け取ったのだろう?

 

ちょうど中央日報に今回の記事があった。

韓日関係冷却の中で韓日議員連盟合同総会…安倍首相の祝辞はない?

一面トップに記事が載っている。
「ない?」と書いているけど、ないんです。これは決定事項です。

 

中央日報は「昨年末に東京で開かれた第40回総会には文在寅大統領が祝辞を送った」と去年の様子を紹介する。「なのに今回安倍首相は…」という不満が読み取れる。

ちなみにこのとき安倍首相は「両国の困難な問題が日韓関係全体に悪影響を及ぼさないよう適切に管理し未来指向的な関係を発展させなければならない」というメッセージを送っていた。
でも韓国側の答えは、慰安婦財団の解散と最高裁の日本企業への賠償命令。
過去に向かって歩き続ける韓国に、安倍首相は形式的にも「未来指向的な日韓関係の発展」なんて言う気にならないだろう。

 

意外に思ったのは、韓国側の反発が見えないことだ。
総会に祝辞を送るのが慣例で、去年は文大統領がしている。
でも安倍首相は今回、祝辞も親書伝達も拒否した。
韓国からしたら、これは失礼で非礼な行為になるはず。
だから「日本は最低限の礼儀すらないのか!」と怒る韓国の議員がいてもおかしくないと思う。

なんせ今年10月、「旭日旗を降ろせ」という韓国側の要求を海上自衛隊が受け入れなかったとき、韓国与党は日本を「永遠の二等国」と呼んだぐらいだから。

 

たしかに韓国政府には感情的な言動が多い。
これじゃ日韓関係の発展は永遠のゼロだ。

 

でも中央日報の記事には、韓国側の反発について何も書いていない。
安倍首相の「外交非礼」に韓国側の反応が「沈黙」というのは不思議な気もする。
氷河期に入ったいまの関係では、日韓ともに「何も言うことはない」ということか。

 

 

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韓国と旭日旗②フランス選手「戦争ではなく、日本人への敬意」

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ①

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ②

近くて遠い日本と韓国 「目次」 ③

前「日本は永遠の二等国」→今「韓国の国民感情を尊重しろ」

 

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。