1970年代に日本で放送されたロボットアニメ『ボルテスV』。
これがフィリピンでも放送されると、オープニング曲「ボルテスVの歌」がフィリピン“第2の国歌”と呼ばれるようになったとか、マルコス政権が倒されたときには「ボルテスVを放映させるために革命が起きた」というジョークが語られるとか、日本人の想像を超える大ヒットになった。
くわしいことはこの記事を。
“親日度90%”のフィリピンで、ボルテスⅤの人気はすごかった
日本のロボットアニメが海外で放送されると、日本人にはちょっと理解できないほど人気爆発となった事例はほかにもある。
たとえばこの国だ。
人口:約6,706万人(2020年)
面積:54万4,000平方キロメートル
首都:パリ
言語:フランス語
宗教:カトリック、イスラム教、プロテスタント、ユダヤ教等
外務省ホームページ「フランス共和国(French Republic)基礎データ」から
いまの若い人が見たら「洗剤?」と思ってしまうかもしれないが、『グレンダイザー(UFOロボ グレンダイザー)』というのは、ボルテスVと同じく1970年代に日本で放送されたロボットアニメのこと。
永井豪さん原作の『マジンガーZ』、『グレートマジンガー』につづく、マジンガーシリーズの第3作目がこれだ。
フランスでは1978年から『Goldorak(ゴルドラック)』というタイトルで放送が始まり、平均視聴率は75%、最高で100%に達したという大ヒットになる。
フランス風に言うと、な… 何を言っているのか わからねーと思うが、視聴率100%だ。
ただこれは条件があって、「視聴率100%」というパワーワードがひとり歩きしている感があるから、くわしいことはグレンダイザー・フランスを見てくれ。
フランスで人気が爆裂した結果、日本にはなかったグレンダイザーの敵役の人形なども発売された。
また、2013年にカンヌで行われた国際テレビ番組マーケット・MIPTVが発表した「歴史を変えた世界のテレビ番組50」で、日本では『鉄腕アトム』『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』『ドラゴンボールGT』と一緒にグレンダイザーが選ばれたのは記憶に新しい。
フランスでこのアニメはまだ過去形になっていない。
ことし2022年はグレンダイザー放映45周年ということで、パリでこんなイベントが開かれたのだ。
毎日新聞(2021/9/16)
パリ日本文化会館で始まった。展示品は全てフランスの収集家らが貸与。フランス人の企画者は「いつまでも愛着は変わらない」と語った。
パリで「グレンダイザー」の展覧会 コスプレイベントも今後開催
このニュースに日本のネットの声は?
・マジンガーZやゲッターロボを飛び越えていきなりグレンダイザーだったのかな?
・Zはイタリアで人気になった。
兜甲児の気質がイタリア人に合っていたとか。
フランス人は、お上品なD.フリィードが好きだったとか。
・クライムカイザーとよく間違えたな
個人的には東京五輪からパリ五輪への引継ぎのときに、「グレンダイザー登場する?」なんて期待していたんだが、残念ながらそれはナシ。
フランスで放送されたグレンダイザー(ゴルドラック)がメガヒットになったことで、日本アニメが注目を集めて、その後に『キャンディ・キャンディ』や『キャプテン翼』などが放送されるきっかけになった。
その意味ではグレンダイザーはパイオニアだ。
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