今セントレア空港にいて、これから中国の大連行きの飛行機に乗るところ。
荷物検査はすぐに終わる。
大麻や銃といったヤバい物なんて持っていないから。
ましてや、絶滅危惧種のカメを飛行機に持ちこむなんてありえない。
タイ・スワナンプーム空港で、日本人女性を野生生物の密輸容疑で逮捕
出国審査も問題ない。
人からほめられるような生き方をしてきてはないけど、出国審査で引っかかるような悪さなんてしていない。
「ポンッ」と、パスポートに出国スタンプを押されたら、しばらく日本とはさようなら。

海外旅行でパスポートは、命の次に大切なものとも言われれる。
これがあれば、困ったときに日本国の支援をうけられるから。
「日本に守ってもらえる」
これほどの安心感はない。
逆にいえば、日本国から守ってもらえないとこれほどの不安もない。
前に中国を旅行していたときに、パスポートをなくしてしまったことがある。
あの時は本当にあせった。
というレベルではなくて、血の気が失せて世界が終わった気がした。
パスポートが戻ってきたのは、奇跡以外の何ものでもない。
「これからは、天安門(北京)に足を向けて寝られんな」なんて思ったけど、帰国したらすぐに忘れた。

「外国でパスポートをなくしてしまった!」なんてことはたまに聞く。
でも、「外国に行ったら日本大使館がないことに気づいた!」なんてことは、今のところ聞いたことがない。
「パスポートは絶対になくしちゃいけない」とか「命の次に大事」とかよく言うけど、それには条件がある。
その国に日本大使館があるということ。
日本のパスポートを持っている最大のメリットは、海外でいざとなったら日本国に守ってもらえることだろう。
日本人が命にかかわるような危険な状態にあったら、日本大使館が責任もって対応してくれるはず。
日本大使館にとって、邦人保護より大切な業務なんてあるのだろうか?
もしあるとしたら、本国から来た政治家を高級レストランやゴルフ場に案内してさし上げることぐらいだろう。
日本のパスポートがあっても日本大使館がなかったら、意味がない。
パスポートが自分を守ってくれるわけではないのだから。
これでは、ディズニーランドのパスは持っているけど、ディズニーランドがないようなものだ。
↑たぶんちがう。
これに近いことは、西アフリカを旅していたときにボクも経験したことがある。
日本があるところが西アフリカ。
こう見ると、アフリカ大陸の大きさがわかりますね。

セネガルの首都ダッカに着いた後、パスポートのページを増やしてもらうために日本大使館にまで足を運んだ。
何回も海外に行っているうちに、ビザを押すページがどんどんなくなってしまった。
「こりゃ近いうちに、ページがなくなるぞ」と心配になっていた。
そんな時、出会ったのがセネガルの日本大使館です。
海外の日本大使館では、パスポートのページを増やしてくれる。
しかも日本でしてもらうより、かなり安くなるらしい。
*でも2017年の今なら、2500円(東京)でページを増やしてくれる。
手間や時間を考えたら、もう外国でページを増やすメリットはないかも。

ビザビザビザピザビザビザ
まちがいには気づいた?
セネガルで日本大使館に行った理由は、パスポートのページを増やすためだけではない。
これから旅するマリとブルキナファソの情報もほしかった。
ボクが旅行したときは、今とちがってインターネットなんて便利でステキなものがなかった。
「地球の歩き方・西アフリカ」なんてものもなかった。
だから現地の最新で正確な情報というのは本当に貴重で、ふつうの旅行者がそれを手に入れるとしたら日本大使館に行くしかなかったと思う。
日本大使館でページを増やしてもらった後、日本人の職員から西アフリカについての話を聞くことができた。
現地の情報を手に入れて不安をなくそうとしたのに、現地の情報を知ったら不安のどん底に落とされた。

これはマリかブルキナファソの川。
乾季で雨が降らないから干上がっている。
対応してくれた日本大使館の職員が、こんな励ましの言葉をかけてくれる。
「これから、マリとブルキナファソに行くんですか?そこに行くなら、じゅうぶん気をつけてくださいね。あそこには日本大使館はありませんから」
え?日本大使館がない?
じゃ、なにかあったらどこに行けばいいんだ?
ここは西アフリカだぞ。
東南アジアや東アフリカよりは、何かが起こる確率は高いだろう。
背中に冷たいものを感じた。
続く。
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