「慰安婦問題に関する資料を、ユネスコ世界の記憶に登録させよう!」
と、韓国や中国などの民間団体ががんばっていた。
でも、結果は登録ならず。
彼らにとっては残念だったけど、日韓関係にとっては良かった。
慰安婦資料がユネスコ「世界の記録」に登録されたら、世界に対して大きな影響をあたえることになってしまう。
韓国政府はこの動きを支持してきた。
例えば、ハンギョレ新聞の記事(2017.10.27)にはこう書いてある。
韓国外交部は27日「政府はこうした民間の努力(慰安婦記録遺産登載)を尊重し支持する」と明らかにした。
日本政府はもちろん、韓国とは反対の立場だ。
慰安婦資料をユネスコ世界の記録に登録させようとするのは、2015年の日韓合意の精神に反している。
日本と韓国で意見が分かれているものをユネスコが登録してしまえば、日韓の溝はさらに深まってしまう。
ユネスコが日韓を分断してどうする?
産経新聞の記事(2017.9.12)で、菅官房長官はこう言っている。
「加盟国の友好と相互理解の促進というユネスコの本来の趣旨と目的に合わない。関連の動きを注視しながら、主張すべきところは主張して行動を取っていきたい」と述べた。
慰安婦資料のユネスコ登録は、「加盟国の友好と相互理解の促進」の正反対の結果を生む。
日本と韓国がさらにもめることになる。
登録が見送られたことは本当に良かった。
今の韓国政府は、慰安婦資料のユネスコ登録を積極的に支持していた。
でも、1年前は違った。
先ほどのハンギョレ新聞を見てみると、2016年1月11日にはこんな記事がのっている。
日本軍「慰安婦」記録物のユネスコ世界記録遺産登録を積極的に推進してきた韓国政府が、韓日政府の慰安婦被害者関連合意後、事業の推進に留保的になっている。
このころの韓国政府は、慰安婦資料のユネスコ登録に対して、どちらかというと反対の立場をとっていた。
これは、2015年の12月末に、日韓が慰安婦問題の解決に合意したから。
韓国政府も、「慰安婦資料のユネスコ登録は、日韓合意に反している」ということは分かっていた。
だから、日韓が合意する前までは、ユネスコ登録を積極的に支援していたけど、合意後は手を引いている。
現在の韓国政府とまったく逆ですね。
日韓関係についていえば、今の文大統領の前、朴槿恵(パク・クネ)氏が大統領をしていたときはまだ良かった。
朴前大統領も「反日」と言われていた。
2013年3月1日の演説では、韓国と日本は「被害者と加害者の歴史的立場」にあり、これは1000年間は変わらないと言った。
この「千年恨む」という言葉はとても強烈で、今でも日本のネットでよく使われている。
韓国でも「千年恨」という言葉がブームとなった。
でも、なんだかんだ言って、朴前大統領は「話せば分かる人」だっと思う。
2015年には慰安婦問題について話し合い、解決に合意している。
その後も、慰安婦資料のユネスコ登録には反対の姿勢を見せた。
もっとも、朴槿恵氏は12月9日から大統領の職務を停止されていたけれど。
それでも、日本に対する姿勢は今の文大統領よりはマシ。
文大統領は、「慰安婦問題の日韓合意を見直す」と言っていた。
韓国は日本との約束を守るのではなくて、約束そのものをなかったことにしたいらしい。
そんな一方的なキャンセルが許されるわけない。
慰安婦資料のユネスコ登録への支持を見ても、反日の度合いが明らかにひどくなっている。
2015年に慰安婦問題は最終的、不可逆的に解決した。
はずだった。
でも、2017年の今になって見ると、慰安婦像(少女像)の問題はあるし、慰安婦資料のユネスコ登録という問題も起きている。
結局、別の問題が生まれただけで、まったく解決していない。
こういうことをしておきながら、文大統領は「未来志向の韓日関係が大事」と言う。
それは当分ムリだ。
韓国の反日っぷりは、千年間変わらないかも。
おまけ
韓国の伝統音楽
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