平昌五輪を開いている韓国で、韓国代表チームの言動が大きな問題になっている。
カナダのメディアが「今回のオリンピックで最も失望させる場面」と伝えれば、韓国メディアは「韓国社会の根深い問題を象徴的に示している」となげく。
日本のネットでは「これは恥ずかしいなw」と他人事。
いま韓国で何が起きているのか?
中国の万里の長城。
ウソです。
これはソウル。
その”事件”は、日本代表チームが金メダルをとった「パシュート(団体追い抜き)」で起きた。
これは3人がチームを組んで同時にすべる競技で、最終走者がゴールしたタイムがチームの記録となる。
韓国はこのパシュートに「キム・パク・ノ」の3選手が出場した。
でも、レースは目を覆いたくなるほどひどかった。
ふつうは3人が一緒にすべるのに、韓国チームはキム選手とパク選手が先を行って、ノ選手が大きく遅れてしまう。
先頭の選手は後ろ2人の「風よけ」になるのだけど、これでは風よけの意味がない。
ノ選手だけが引き離されたまますべっている。
これを見た韓国の視聴者には、「キムとパクがノをいじめている」と感じる人も多かった。
そしてそのままゴール。
当然タイムはガッカリで、韓国代表チームは準決勝に進出できなかった。
最後にゴールしたノ選手はリンクで泣き崩れる。
でも、キム選手とパク選手は近づこうとしない。
オランダ人コーチだけがノ選手に言葉をかける。
レースもひどかったけど、その後のインタビューも最悪だった。
キム選手はレースに負けた責任を、大きく遅れたノ選手のせいにする。
これに韓国国民が大激怒。
キム選手のSNSには批判コメントが殺到して、キム選手はすぐにすべてのSNSアカウントを閉鎖する。
そして、泣きながら公式謝罪した。
でも、韓国の人たちは許さない。
大統領府に「2人の韓国代表の資格をはく奪してほしい」という請願を山のように送る。
その数は22日の時点で、40万近くまでに達した。
今回の騒動について、朝鮮日報は記事(2018/02/20)で「これは韓国社会の問題」ととらえた。
「内部の問題の自力解決に失敗→外部に明るみに→社会問題化→集団的報復→遅れて事態収拾」とチーム内外の摩擦がどんどん増幅していった。韓国社会の根深い問題を象徴的に示しているといわれている。
平昌五輪:内紛の「生中継」、スケート女子に国民の怒り沸騰
たしかに、こういうパターンの問題は韓国でよく起きていると思う。
このノ選手については、知れば知るほどかわいそうになる。
そもそもこの選手は韓国のスケート連盟のミスで、平昌五輪には出場できないはずだった。
「連盟が五輪出場規定をよく理解せず(朝鮮日報)」手違いをしてしまったせいで、ノ選手は個人種目にもパシュートにも出場できなくなってしまう。
しかも、それが分かったのはノ(蘆)選手が選手村に入ってから。
朝鮮日報の記事( 2018/02/20)では、ノ選手は相当怒っていた。
盧善英は選手村を追われる羽目になり、自身のインスタグラム(写真共有サイト)で連盟を非難した。
平昌五輪:内紛の「生中継」、スケート女子に国民の怒り沸騰
日本でこれはあり得ない。
東京オリンピックで、日本スケート連盟が「五輪出場規定をよく理解」してなくて選手が競技に出られなかったら、幹部は切腹するしかないだろう。
でもこの後、ロシアの選手がドーピング問題で出場できなくなったことで、ノ選手が出られるようになった。
でも競技に出たら、ほかの2人の”いじめ”にあう。
海外のメディアもこの騒ぎを伝えている。
中央日報の記事(2018年02月21日)からその部分を抜き出す。
「今大会で最も失望させる場面」…海外メディアが報じる韓国「団体追い抜き」
カナダのグローブ・アンド・メールは「今回のオリンピックで最も失望させる場面」という記事でこう報じた。
「エリートスポーツで弱者を苦しめる気分の悪い話がテレビで中継された」
アメリカのUSAトゥデイは「『いじめ説』が韓国女子団体追い抜きで浮上した」という記事でこう伝える。
「文在寅(ムン・ジェイン)大統領に2人の選手を処罰してほしいという請願が40万人を超えた」
アメリカのヤフーに「Kim Bo-reum(キム選手)」と入力して検索すると、アメリカ・カナダ・イギリスなど本当にたくさんのメディアがこの出来事を伝えている。
イギリスBBC(日本でいうNHK)にはこんな記事(20 February 2018)がある。
More than 350,000 people have signed a petition calling for two South Korean speed skaters to be banned after they were accused of “bullying” a team-mate live on national television.
Winter Olympics: Petition calls for ban for South Korean speed skater ‘bullies’
「bullies」は「いじめ」という意味。
海外メディアを見ると、「bullies」「bullying」などの「いじめ」という言葉がよく使われている。
自国選手の「いじめ問題」を世界中に配信されるのは、韓国にとってかなり辛いはず。
キム選手の英語版ウィキペディアを見たら、こんなことが書いてある。
Sportswear clothing brand NEPA, which had previously sponsored Kim, announced they would not be extending their contract with her. This followed NEPA’s social media pages being flooded by angry fans who threatened to boycott the company if they continued to use Kim’s image. Kim later made a public apology for the incident.
NEPAというスポーツウェアの企業がキム選手のスポンサーを降りてしまった。
怒った韓国のファンから、「おまえがキムとの契約を続けたら、 boycott(不買運動)を起こすぞ」と脅迫するメールが 洪水のように(flooded)送られてきたから。
韓国では大騒ぎになっているけれど、日本では他人事。
ネットにはこんな反応がある。
・競技後に盛り上がりのピークが来るのが韓国式
・これは恥ずかしいなw
・3人目がゴールしたタイムで競うんだから
2人だけ早く着いても意味なし
・「もう二度と私はあの二人を応援しない」で十分だと思うのだが
何で資格剥奪みたいな強権発動要求まで行っちゃうのよ
・欧米人の皆さん、こんなの序ノ口ですわ
・やっと気付いたのか世界は
日本なんてもうかれこれ30年くらいはこれと付き合ってる
・どこをどう切り取っても韓国人のストーリー
共感できる登場人物が一人もいない
この話には続きがある。
国民から総攻撃を受けて涙の謝罪をした後、この3人で再び最終レースに出た。
もちろん今度はチームワーク重視で。
そしたら、ビリになってしまった。
朝鮮日報の記事(2018/02/22)から。
韓国はポーランドに敗れて8チーム中最下位に終わった。
「炎上の韓国スピードスケート女子 一転チームワーク重視も最下位」
そしてこれが試合後の彼女たち。
3人はレース後のインタビューには応じずに競技場を後にした。
韓国は自国でオリンピックを開いたことを後悔してないだろうか。
連盟の手続きミスに、チームの内紛といじめ。
それを世界に伝えられる。
日本では「ぜったいにない」と言える。
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