海外旅行での最後のお楽しみ。
それは、空港の免税店でのショッピングという人は多いと思う。
出発までムダに時間があるし、現地通貨を日本に持って帰ってもあんまり意味はない。
それで免税店に足を運ぶのだけど、免税店は免税店で、外国人観光客から最後の一滴までしぼり取ろうと待ちかまえている。
これはボクの経験だけど、タイやベトナムなど東南アジアの空港免税店では、店員があんまりプッシュしてこない。
「買わせてやる!」という覇気がない。
バックパッカーのボクが、金を持ってなさそうなことをふまえても。
その点、韓国仁川(インチョン)空港の免税店はアグレッシブだった。
特におばちゃん店員が積極的。
ボクが免税店に入るとすぐに近づいてきて、聞いてもないのにおススメの商品の紹介をはじめる。
「何がほしい?」
「家族は何人?」
「いくら出せる?」
と、お金のことをストレートに聞いてくるおばちゃんがいてビックリした。
こんな直球はインド人レベルだ。
韓国の免税店でよくすすめられたのが、チョコと韓国のり。
免税店で売っている商品の中では安いほうだし、あって困るものでもない。
化粧品とちがって、老若男女問わずいける。
それに韓国製は、相手も受け取ってくれる。
上中下のどっかの国のお土産の場合、「これ、食べても大丈夫?あ、やっぱりいらない」とお土産を拒否されてしまった。
韓国土産なら、だれかが引きとってくれる。
韓国の空港免税店ではいま、どんなものが日本人に人気なのか?
仁川空港の新世界免税店が、観光客に人気のある食品ランキングを発表した。
その結果、中国人に一番人気のあるものは紅参で、東南アジアの観光客にはハニーバターアーモンドであることが分かった。
中国人は健康にお金をかけるから、朝鮮人参の人気が高いというのは聞いたことがある。
紅参も体に良さそうだから、それが理由なんだろう。
で、日本人は?
いま日本人に人気のお土産ランキングは次のとおり。
1位、岩のり
2位、ハニーバターアーモンド
3位、ミニ岩のり&ワサビ味のり&プルコギ味のり
4位、純韓国産のり
なんと2位以外、すべてのり。
日本人に人気の韓国土産ナンバーワンは、前から同じ。
2016年に行った調査でも、岩のりが一番売れていた。
日本人ののり人気はブームではなくて、確実に定着している。
これは分かる。
のりは日持ちするし、安いし、配ることもできるから、お土産にちょうどいい。
軽いから持って運ぶのもしんどくない。
ハニーバターアーモンドってのは食べたことないけど、これはブームで、2年後にはランキング圏外のような気がする。
しばらくは、岩のりを超える逸材は出てこないだろう。
日本人に万人受けするお土産なら、のりが最強無敵だから。
このランキングは、中央日報の記事(2018年05月23日)にありますよ。
新世界免税店関係者は「空港はその国を記憶する最初にして最後の関門」としながら「差別化されたコンテンツで、韓国に対して良い記憶を思い出してもらえるような商品を発掘していきたい」と話した。
「韓国に対して良い記憶」を持ってもらいたいなら、おばちゃん店員の距離間と声の大きさを何とかした方がいいと思う。
日本の土産で、ユニークでカワイイお守りを買う外国人はけっこういる。
この記事を書くときに知ったのだけど、韓国は世界最大ののり大国だった。
のりの専門店「本物志向」のホームページにこう書いてある。
世界中で一番の海苔消費国は日本かと思われるでしょうが、実はお隣の国、韓国なのです。 日本での海苔消費量は国民一人当たり年間82枚なのに対し、韓国では180枚も食べているのです。 もっとも、海苔の種類や食べ方も異なってはいますが。
いまの韓国のりも同じと思うけど、ボクが食べた韓国のりは、表面にごま油が塗ってあった。
韓国のりを酒のつまみにする人もいたけど、ご飯と一緒に食べる人が一番多いだろう。
まえに韓国人の日本語ガイドから、日本人が韓国のりを好きな理由を聞いた。
「それは、日本人がお米を好きだからですよ。韓国のりがあると、ご飯がいつもと違ったおいしさになります。だから日本人は韓国で、のりをたくさん買うんだと思います」
日本の米をおいしく食べられるから、韓国のりは人気がある。
それはあると思う。
ガイドはこんなことも言う。
「日本と韓国の関係もこうなるといいです。日本のいい部分と韓国のいい部分が合わさると、別の良さがでるんですよ」
まあ、日韓関係が悪くなると、まっ先に困るのがガイドだからね。
そのためにも、反日感情や謝罪要求が早くなくなるといいんだけどさ。
いつも言ってる営業トークだろうけど、印象に残っている。
朝鮮時代、外国使節だった申叔舟(シン・スクジュ)が息を引き取るまぎわ、朝鮮国王・成宗にこんな言葉を残した。
*勿れは「なかれ」
「願わくば国家、日本との和を失う勿れ (朝鮮儒教の二千年 姜在彦)」
日韓の間にいる人は、いつの時代もこう願っていると思う。
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