同じ歴史問題でも、韓国では、徴用工問題と慰安婦問題のあつかいがちがう。
慰安婦問題に比べると、政府やマスコミは、徴用工問題で日本をあまり声高に非難しようとはしない。
マスコミも新聞社によって考え方は違うけど、大手全国紙の朝鮮日報や中央日報は、市民団体に「やり過ぎんなよ」と自制を求めている。
前回にも書いたけど、この徴用工問題は、1965年に韓国政府が「完全かつ最終的に解決された」と確認している。
この問題が大きくなると、困るのは韓国のほうだ。
だから市民団体が徴用工像を建てようとしたとき、中央日報は社説(2017年09月20日)で反対していた。
こうした歴史的な問題をめぐり物理的・感情的な衝突に向かうのは望ましくない。日本領事館前の少女像問題で韓日間の外交的葛藤と混乱が続く状況で、さらなる葛藤要因を作るのは賢明でない。
労働団体の民主労総が率先して外交公館前の銅像設置を強行し、感情的に葛藤を深めることは自制しなければいけない。
三菱重工を「日本戦犯企業」と書いて国民の反日感情をあおっておいて、反日活動がエスカレートすると、今度は「自制しなかればいけない」と”鎮火”する。
いつもの韓国だけど、徴用工問題ではこれが目立つ。
徴用工問題について、最近では韓国政府にとって都合の悪いことが起きている。
日本はこの問題の解決をふくめて、韓国政府に8億ドルの資金をわたしている。
これを知った市民団体は、「じゃあ、韓国政府が我々に損害賠償をしろ!」と裁判に訴えた。
朝鮮日報の記事(2018/06/22)にそのことが書いてある。
遺族会は1965年の韓日請求権協定で日本から支払われた無償提供資金が徴用被害者に支払われなかったのは不当だとして、韓国政府を相手取り損害賠償を求める訴訟を起こした。
強制徴用の被害申告受け付け再開を 市民団体が政府に要求=韓国
この人たちの気持ちは分かる。
本来なら、これは自分たちに支払われるべきお金だった。
でも韓国政府は、それを国の発展のために使ってしまう。
それを知った遺族会が、「オレたちにその金をよこせ!」と政府に怒るのは理解できる。
2008年から2015年の間に、約22万人の徴用工”犠牲者”が韓国政府に被害を申告している。
でも、韓国政府は2015年に、被害申告の受け付けを中止した。
このこのときに申告できなかった”被害者”が、まだ10万人以上いるらしい。
それで今回、「強制徴用の被害申告受け付け再開を 市民団体が政府に要求」という事態が起きた。
韓国政府は当然これをイヤがる。
反日感情が日本に向けられていればいい。
でもその怒りが自分たちに向かれると、韓国政府は全力であわてる。
まあ、いつもの自業自得だ。
日本は1965年に、すべてを一括した巨額の資金を韓国政府にわたしている。
だから、もしまだ個人請求権が残っているのなら、韓国政府に「よこせ!」と訴えることが正しい。
この問題は「完全かつ最終的に解決された」ことだから、もう日本は実質的に関係ない。
韓国で起きた問題だから、韓国国内で解決してほしい。
日本に損害賠償を請求するのは筋ちがい。
ましてや、三菱重工業に「問題の解決は三菱側にかかっている」なんていう無責任な丸投げはあり得ない。
問題の解決や損害賠償は、韓国政府に求めるべきこと。
徴用工”犠牲者”は32万人以上いるらしいけど、韓国政府が責任をもって対応するしかない。
日本からの資金供与をもとに「漢江の奇跡」を成しとげたのだから、韓国政府はそのなかから損害賠償をしたらいい。
徴用工問題は、日本にとっては完全に終わっている。
これはもう、韓国の国内問題であるということは、日本人として知っておいていい。
そして不当な要求にはNO!と言う。
それにしても三菱重工は、韓国全国紙のトップ画面に「日本戦犯企業」と書かれて、えらい風評被害を受けてしまった。
32万人のなかにまぜてもらって、韓国政府に損害賠償を要求してもいい。
韓国についての批評って,空しくなるんですよね。
法も道理も働かない,事実の検証もしない,ただただ力関係と特権が欲しい人たちが,日本に対する異常な執着心を向けてくる…
まともに相手をしてられない,とつくづく感じます。
ブログ主さん,よく心が折れずにいくつも書かれてると思います,ホントに。
韓国人ブロガーのシンシアリーさんの見立てでは,『日韓併合は強制で,日本が行ったことはすべて違法』という価値観の固定化が進んでいると聞きます。
徴用工問題が落ち着こうが落ち着くまいが,今の韓国の流れだと,いくらでも反日のタネは尽きないでしょうね。
はーあ。
私も韓国人の友人がいますが、彼らは反日的なところを見せません。
反日がなくなれば、いろいろとうまくいくのですけどね。本当に残念です。
それと中国人と話をしていて思ったのですが、中国には「慰安婦像をそこら中に建てる」という発想がありません。
「『日本軍による被害者の像』の寄付を募っても、たぶん集まらない」と言います。
でも、韓国では集まってしまいます。
ビジネスで反日をやってる人が多いと思いますよ。
ブログ主さんの直接経験された話は,とても説得力がありますね。
確かに何かで韓国の方と一緒になると,よく話しかけてくれたり,個人個人ではむしろ日本に好意的な人が多いと思います。
日本人に対してはちょっとだけ他の国より身内感を持ってると感じます。
あと,日本人とコミュニケーション取るような立場の方は,比較的冷静に沈静化を望んでるのもよくわかります。
ただニュースで見る韓国の反日は,「他人のために何かをしてあげるのは善い事」っていう韓国人にとっての優れた民族性が,悪い方に出てますよね。だからビジネスが成功してしまうと。
よく言われる『国民情緒法』も,基本は善意であって,かつ彼らの価値観では正しいんでしょう。
ぜんぶ理解できる範囲にあるからこそ,出口のない徒労感につながってしまいます。
中国の方は以前も「官製デモじゃないか」っていう推測もありましたし,なんとなく理解できる気がします。
反日教育みたいなのは確かに存在しても,個人では“It’s not my business”(「僕には関係ないよ」)なんでしょう。
韓国人は、日本の政府と一般国民を分けて考える傾向があります。
日本の政治は嫌いだけど、日本の食やアニメは好きだったり。
日本に旅行に来る韓国人は本当に多いですしね。
一部韓国人の行きすぎた反日には、おかしいと思う韓国人がいると思いますけど、それを言いにくい空気があります。
中国人は冷静というか、損得で行動する傾向があるから、韓国ほど情緒的に動かないと思いますよ。