日本と中国、40年で大逆転。ODA終了&対等なパートナーへ

 

いまから46年前、1972年(昭和46年)に日本でなにが起きたか?
こんなことがあったとさ。

グアムで元日本軍兵士の横井庄一さんが発見された。
札幌オリンピックが開催された。
小僧寿し・似鳥家具店(ニトリ)・モスバーガー(第一号実験店舗)ができた。
連合赤軍によるあさま山荘事件。
アメリカから日本へ沖縄が返還されて、「沖縄県」が誕生。
必殺シリーズの第1作「必殺仕掛人」が放送開始。
自動車の初心者マークが制定される。

いろんなことがあった1972年だけど、受験生は「日中国交正常化」を覚えておこう。
これは高校の日本史でも、世界史でも出てくる重要なことだから。

日中国交正常化

日中共同声明による、日本と中華人民共和国との関係正常化。台湾の国民政権との外交関係は断絶した。

「世界史用語集 (山川出版社)」

 

これで中国との関係が始まった。
・・・のだけど、同時にこれは、日本が台湾の関係を断って「見捨てた」ということでもある。

そしてこの6年後の1978年に、日中平和友好条約が結ばれた。
日本と中国は仲良く発展していきましょうね、というものだ。
中国との本格的な付き合いはこの時から始まる。

 

 

今年は日中平和友好条約が結ばれて40年という記念の年。

ということで、日本の新聞各紙がこのことを取り上げていた。
チョイと見ていきやしょう。

朝日新聞の社説(2018年10月22日)

あれから40年。中国は飛躍的な経済成長で日本を追い抜き、強大な国力を得た。その台頭は両国関係にとどまらず、国際情勢を大きく変容させている。

日中平和友好 40年 主体的外交を練る契機に

 

40年前の経済力でいえば、日本はパンダで中国は猫だった。
それがいまや完全に逆転し、中国の経済規模は日本の2倍半だ。

いまの日本経済にとって、中国はなくてはならない存在になっている。
その点を強調しているのが毎日新聞の社説(2018年10月22日)だ。

日本にとっては、貿易相手国としても、縮小する国内消費を補ってくれる観光客の供給元としても、中国の重要度が増す一方だ。

日中友好40年 民間経済の役割 相互依存が安定もたらす

 

日本にやって来る中国人は年間730万人に達している。
観光業や小売業の人たちにとってはまさに「干天の慈雨」で、中国人観光客が来なくなったら、干上がってしまう。
中国人用に銀聯(ユニオンペイ)でのお支払いOKという店も増えている。

どう考えても、日本は中国と共存共栄・ウインウインで付き合っていくしかない。
弱肉強食になったら、きっと日本が食われる。

 

中国語で「手紙」とはトイレットペーパーのこと

 

日中関係も新しく変わった。
その象徴が、日本による中国へのODA(政府開発援助)が終了したことだ。

ODAとは辞書的にはこんな意味。

ODA

先進国が発展途上国に対して行なう技術的、金銭的な援助のこと。

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

 

「おい、ちょっと待て」と思いませんでしたか?

日本より金持ちで世界第2位の経済大国に、なんで資金援助をしないといけないのか?
中国はもう発展途上国じゃないっしょ?

 

こんな不満は前々から、日本でくすぶっていた。
それで今回、日中平和友好条約締結から40年周年ということで、これがなくなったのだ。

NHKニュース(2018年10月23日)によると、これからの日本と中国は対等なパートナーになる。

今後は対等な立場で新たな協力方法を話し合う「開発協力対話」を立ち上げ、途上国支援などで連携を図ることにしています。

中国へのODA終了へ 大国への援助に疑問 今後は「対等」に

 

中国へのODAは1979年から始まって、これまでの総額は3兆6500億円ほどになっている。
このお金は中国の道路や空港、発電所の建設などに使われ、中国の近代化を支えてきた。
他にも環境対策や人材育成などにも活用されている。

このニュースにネット民の反応は?

・まだやっていたのかw
・日本は貧しい国になってきてるから逆に援助してもらいたいぐらいだ
・3兆6500億、、たくさん払わされたと思ったけど
オリンピック費用程度と言われると大したことなかった気がするわ
・日本からODA受けてるることを知らない中国人も多いんだよな
・実質戦時賠償だったからな
つくづく周恩来は天才だった
・遅すぎワロタw
・こういう支援は中国人民には知らされてない?
・もうもらう側だろw
・援助してやってること、中国ではだれも知らない。
・30年後は立場が逆になってるよ
今度は日本が援助してもらう日が来る
・ODAは中国に進出してる日本企業にも回る

 

予想通り「やっと終わったか…」という声が多い。

援助をする/されるの関係は終わりを告げて、これから日本と中国は、タッグを組んで発展途上国の支援をおこなうことになる。

40年前、日中平和友好条約が結ばれたときに「今度は日本に金をくれ」という時代がやって来ると考えた人は、日本にも中国にもいなかっただろう。
日本と中国は完全に逆転したのだ。

つい最近も、マカオのレストランに転職したら、年収が4倍になったという料理人が話題になった。
「マカオ=中国」ではないものの、こんな日が来ようとは…。

「itmedia」の記事(2018年10月23日)

中国の都市圏における経済発展は日本の想像をはるかに超えており、日本はアジアの中でも賃金が安い国となりつつある。
日本人が仕送りなどを目的にアジアに出稼ぎに行くようになる日はそう遠くないのかもしれない。

「マカオ転職で給料4倍! このままでは日本の賃金が危ない!」

ただしイケメンか有能に限る。

 

歴史教科書できっと見たことのある「唐三彩」。
古代の日本にとって唐(618~907)は、父さんではなくて、先生のような国だった。

中国を旅行中、「私は北京行きのチケットが欲しい」という文を漢字でテキトーに「我欲票行北京」と書いて、宿の中国人に添削してもらった。
そしたら「意味は分かるけど、すごく古く見える。唐の時代の文みたい」と言われて驚いた。
中国との付き合いは昔からあって、いまの日本人も知らない間に影響を受けているのだ。

 

 

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中国 「目次」 ①

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今まで、東南アジア・中東・西アフリカなど約30の国と地域に旅をしてきました。それと歴史を教えていた経験をいかして、読者のみなさんに役立つ情報をお届けしたいと思っています。 また外国人の友人が多いので、彼らの視点から見た日本も紹介します。