11月11日は、日本ではポッキーの日。
だけじゃなくて、「サッカーの日」や「いただきますの日」でもあるし、何なら「豚まんの日」でもある。
2018年のこの日については、前回の記事をどうぞ。
世界の11月11日①ポッキーの日、日本人の創造性が発揮された。
中国で11月11日は「独身の日」になっている。
「1(シングル:独身)」が並ぶさみしい日だから。
そんな気分を吹き飛ばすため(たぶん)、この日、中国ではいろいろなところでバーゲンセールを行っている。
ロイター通信の報道(2018/11/12 )によると、中国人の物欲が爆発してその規模はもはや世界ナンバーワン。
独身の日は、米国の感謝祭後の「ブラックフライデー」や「サイバーマンデー」をしのいで、今や世界最大のオンライン小売売上高を記録する一大イベントになっている。
アリババ、独身の日売上高は過去最高の307億ドル 伸び鈍化
なかでも、Amazonや楽天などと同じEコマース企業の「阿里巴巴(アリババ)」がすごい。
アリババは毎年独身の日に、売上高の新記録を更新している。
それで2018年も、過去最高を達成するかに注目が集まっていた。
で、結果はどうなった?
11月11日の午前0時になると、アリババのセールに注文が殺到。
2分間で売上高は100億元(約1600億円)を超える。
中国の物欲ショーのはじまりだ。
といってもネットショッピングだから、世界中からアクセスできるのだけど。
勢いは止まらない。
午後3時30すぎには、昨年の記録(1682億元:約2兆6912億円)を突破し、早くも記録達成おめでとうございます。
結局、独身の日の売上高は2135憶元(約3兆4160億円)に達した。
1日でこれだけの売上を出す企業は、世界にいくつあるのか?
昇竜拳のような中国経済を象徴している。
日本のネット界は、いつもは中国に厳しいけど、中国経済やチャイナマネーの破壊力は素直に認める人が多い。
・いくら人口が10倍だからといっても異常やね
・そしてこれで得たビッグデータを元手に更に儲けるという凄さ
・ヤフーでもいい買い物の日やってたけど3兆は凄いなあ
・これすっごい売れてるんじゃなくて、ネット以外がすっごい売れてないんだろw
・まあ、日本製品が売れまくってるようなので盛り上げるに越したことはない
・アリババの株欲しかった
・楽天は社内での会話を中国語にすればいいのに
・この調子で肉や魚を食いまくるんだぜ
食糧危機になるわけだ
・中国にはそんなに独身が多いのか
・中国は日本の365倍の経済戦闘力か
自由民主党や経団連がすがりよるわけだ
独身の日のセールは「対岸のセール」ではない。
日本製品も売れているのだからウィンウィンだ。
こう言っちゃなんだけど、中国人が来日しないで日本製品が売れるのだから、中国嫌いの日本人でもよろこぶだろう。
でも、新記録・過去最高を更新しても、アリババは満足していない。
経営責任者(CEO)の張さんは、売上が5000億(約8兆円)に到達するよう努力を続けると言う。
隣国ではなくて、自分の過去最高と比べるのはいいことだ。
高校世界史でもおなじみ、梁啓超(りょうけいちょう:1873-1929)という中国の政治家はこんなことを言った。
「今日の我をもて、昨日の我と戦う事を惜しまず」
戦う相手は他人じゃなくて自分自身。
昨日の自分や過去最高の自分を超えないといけない。
これは中国人も日本人もきっと同じ。
梁啓超は日本に住んでいた経験がある。
彼の目には、日本や日本人がこう映っていた。
日本に亡命した時、上昇している新しい国を実際に見て、まるで明け方の風を呼吸するようで、頭も体もすっきりして気持がよかった。ここの役人から職人まで、希望を持って活躍し、勤勉進取の気風に満ちた全てが、昔から無名の小国を新世紀の文明の舞台に立ち上がらせた。腐敗している清政府を振り返ってみると、活力がなく積極性に欠けている。両国を比較し、日本人を愛すべき、慕うべきだとつくづく感じた。
「上昇している新しい国」を見ているのは、いまの日本人だったりして。
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