いまのところ韓国の文在寅(ムン‐ジェイン)大統領にとって、時間は残酷に過ぎている。
思えばきょねんの今ごろ、文大統領は絶好調だった。
世界的に有名な海外メディア・タイムから「偉大な交渉家」と称賛されていたのだから。
中央日報の記事(2018年04月29日)
タイムは文大統領当選翌年の今年4月23日、文大統領を「The Great Negotiator(偉大な交渉家)」と改めて度紹介した。
「交渉家」から「統一する者」へ…進化する海外メディアの文大統領評価
確かにこのときの文大統領はすごかった。有能だった。
アメリカと北朝鮮の間に入って連絡調整を行い、史上初の米朝首脳会談を実現させたのだから。
もちろんそれは文大統領だけの功績ではないけれど。
でも、世界から「The Great Negotiator」と言われるだけの仕事はしていた。
当時、ノーベル平和賞候補と言われていたのも当然。
でも、ときは残酷に過ぎて行った。
半年後の秋ごろには、文大統領に対する世界の評価はすっかり変わった。
文氏を見る目は冷たく厳しいものになっていた。
でも、それは当たり前。
北朝鮮との関係改善に夢中だった文大統領は、世界の空気が完全に読めなくなっていたから。
北朝鮮への経済制裁をゆるめるよう熱心に国際社会へ働きかける文大統領に、アメリカメディアのブルームバーグは「北朝鮮の首席報道官」とやゆする。
北朝鮮に肩入れする文政権は国際社会で完全に浮いていて、「これはヤバイ!」と思う韓国メディアも出てきた。
たとえば朝鮮日報はこんなコラム( 2018/10/14)を書いている。
今われわれはどこに向かっているのか。米国の人権団体「人権財団」(HRF)は「韓国政府は北朝鮮の人権よりも独裁者金正恩との関係改善をより重視する立場を、数回にわたる(われわれとの)出会いを通じて見せつけた」と話す。
文大統領が北の報道官ならば韓国の報道官は誰なのか
1年前は「The Great Negotiator(偉大な交渉家)」、でもその半年後には「北の報道官」と呼ばれるようになってしまった文大統領。
で、現在はどうなのか?
先週、中央日報にこんな記事(2019年03月14日)がのっていた。
韓国野党代表「NYTは文大統領を金正恩の『エージェント』と表現」
NYT(ニューヨーク・タイムズ)は文大統領をなんと北の「エージェント」と表現したという。
ただ、NYTがいつそう呼んだのかまでは書いてない。
でも、「エージェント」はひどいだろう。
これでは「北のスパイ」と言われているのと同じだ。
こんな海外メディアの報道を見ると、日本のメディアがふだんどれほど文大統領に気をつかっているのかよく分かる。
文政権に対して、やさしいというか甘い。もっと言うとぬるい。
文大統領を「反日」と表現することはあっても、「北朝鮮の報道官」や「金正恩のエージェント」なんて絶対に言わない。
日本がこんな表現をしたら、韓国は怒りまくるに決まってる。
配慮のある隣国で韓国はラッキーだ。
それにしても、なんで韓国は欧米にはこんなに弱いのか?
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「Why did you come to Japan(You は何しに日本へ?)」は失礼な質問?
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